当地は、年配者を中心に「い」と「え」の使い分けと発音ができない。

東京だと「ひ」と「し」ができない、のに似ている。

 

 

 

 

 

元々は、自分の訛りを直すため、と中学生で

ラジオの仕事をすることになった際

東京の放送局に放り込まれたのだけれど

「何も直すところは無し」

と放免になった程度だったのに

ど田舎役所に勤め、『そーた、すかした言葉使っていだら

誰も話ししてくんねぇど」

と言われて積極的になまっていったら、

現在は立派な訛りが喋れる。

い、と、え、は使い分けられるけれど。

 

 

 

 

 

住民健診を扱う部署にいた時

公民館へ伺ったら、地元の方があれこれ手伝って下さった。

 

 

 

 

 

「ここえ いんぴつを置いてください」

 

 

 

 

 

紙にそう書いてあり

 

 

 

 

 

 

いんぴつ。。。。いんぴつ。。。。

言葉だけでなく、文字に書いてもいんぴつ。。。。。

鉛筆が正解ですが。

いんぴつ・・・・・いんぴつなのね。

 

 

 

 

 

 

家、がえい、にはならないけれど「いい」にはなる。

 

 

 

 

またある部署にいた時、乗っていた インテグラ を大事にしていた同僚がいて

彼は東京出身だったのに、このど田舎に流れてきて

就職した人だった。

ある朝、出勤しようとしたら 大事な大事なインテグラが

消え失せていたという。

奥さんの車で出勤してきた彼が語るには

警察を呼び、調書を取られ

 

 

 

 

 

「盗まれたもの 乗用車   車種 エンテグラ

と書かれていたそうだ。

「仮に出てきても、車にはインテグラって書いてあるんですよ。

調書と違うので これあなたの車じゃないですね、って

言われるんじゃないのかなぁ」と苦笑していた。

 

 

 

 

 

 

人気の車種で、たぶん翌日にはどこかの国への船に積まれちゃったんじゃない?

ということになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いび」(海老)

「いりも岬」(襟裳岬)

「いだ」(枝)

「ひび」(蛇)

「いのき」(エノキ)

そういう単語が 普通の会話には飛び交う。

息子の世代には判んないだろうな。

自分の世代でもそこまでなまった人はいないから。