① 緑色が鮮やかであるさま。新緑がみずみずしく鮮やかであること。

また、新緑のようにみずみずしく鮮やかである。

 

 

※社会百面相(1902)〈内田魯庵〉電影「公園の翠(ミドリ)滴たる森を透して」

 

 

内田魯庵は、明治・大正期の評論家、小説家、翻訳家。

『社会百面相』とは、日清戦争後の、ブルジョアめいたくらしをしたがる層であった

官僚、実業家、それを目指す大学卒業者(と、わざわざ注釈するほど

大学卒業者というものは特別視される時代があった)たちの

勘定高く自堕落で享楽的な生態を、戯曲風に描いた作品。

(特に緑のさわやかさとは、関連のない引用でありました。)

 

 

 

実が見えますか?

 

 

 

 

隣人春日はるひさん(仮名)と、朝の庭の手入れの時に顔を合わせ

「みほ、山椒の実できてるわよ」

と言われたのは一昨日の事。

これは<ご自由にどうぞ>という意味になる。

「ほんと!?じゃ、さっそく!!!」

 

 

 

 

 

ハサミ、手袋、ざるを用意して庭に集合。

お互いの家の境界に、鳥が運んできた実から生えた山椒の樹があり

はるひさん家のは実が成り、うちのはならない。

昨年からこれを頂くようになり、ちりめん山椒を作っている。

 

 

 

 

 

 

 

まず、とげに刺されながら実を摘む。

次に2ミリくらいの実を一個一個外す。

この段階で一日が終わっている。

 

 

 

実は茹でる。

辛みが残り過ぎず、抜け過ぎないように時間を見極めて。

 

 

 

 

葉は洗ったうえ、からいりして調味、佃煮にしました。

 

 

ちりめん山椒。

 

 

 

 

 

まずは、はるひさん家に、完成品をお届けに。

「自分で作らずに、みほに作らせてごめん。

みほ料理上手いから」

「あれだけの材料頂ける方が凄いって。お口汚しです」

山椒の実、店では、100g 400円位します。

 

 

 

 

家じゅうが、山椒の香りで満ちている(らしい。私は

全く判りません)

この季節だからこその悦び。

 

 

 

 

 

娘の婚家のお母さんが作られた玉ねぎと豆が届きました。

 

 

「最後の肥料が、雪で上げられなくて、小さいのでゴメンナサイ。

でも食べてあげて。一生懸命雪の下で、無くなることなく育ったので」

 

 

これも命。

婚家の庭に畑がありましたが、そこで作ったの、と

自分の暮らしの中で育んでくれた命です。

 

 

 

 

毎月神社で頂いてくる榊。

これは二月前に頂いたものですが

花が咲きました。

枝から切られて時間が過ぎても

生は、普段の通りの営みをするのです。

 

 

 

 

ど田舎は、交通手段も少ないし、店舗も多くないですが

この季節、何処を見ても緑が滴っています。