「まお?シャワー行くぞ?」
「んんー・・。ヤダ。」

「ヤダ、じゃねーよ。寒いのはわかるけどさあ。」

まおの上に倒れ込み。
荒い息もお互いに落ち着いたころ。

素肌にシーツをまとったまおをベッドから誘い出す。
同性というのは、時々面倒くさいな。と思う。

余韻たっぷりに抱き合ってそのまま眠りについてしまえればいいのに、
俺はともかくまおが翌朝大変なことになる。

そう、全てはまおのため、なのに。

「ほらほら。行くぞ?」

腕を引っ張って、立たせようとしたら、思いっきり拒否られた。

「・・・大ちゃんの馬鹿っ!」

馬鹿はないだろう。馬鹿は。
俺にとっては、何のデメリットもないが、連れていってやろとしているのに。
可愛く甘えるバカ。は何度も聞きなれているけれど、ニュアンスが違って少なからず落ち込む。

「もったいない・・・じゃん。」

何が?
シャワーが?
水が?ガスが??

や、まさかこんなときに急に所帯じみたことを言うわけはない。
まおの頬が心なしか赤く染まっているのがその証拠だ。

「だって・・・。」
「・・・うん?」

言い淀むまおは、いつもの甘えと恥じらいに満ちている。
頭を撫でながら、次の言葉を促す。

「・・・こぼれちゃうでしょ?」
「・・・?」

照れているときほど、ぽつぽつとした単語しか発しないのもまおの特徴だ。

「大ちゃんの・・・が。」

なかなかベッドから出たがらない理由。
腕を引いて起き上がらせようとすると怒った理由。

「もうちょっと、実感してたい。」

極めつけに、自分の腹に手を置いてじっとみつめられては。

「まーーおーーーっ!!」

もう、することといったらヒトツしかないでしょ。



あ。シャワーで洗うどころか。
更に注入量を増やしてしまった。


受け止めきれなかったソレがたらたらとこぼれ落ちてきて。
いつもより滑りも格段によくて。
まおがもったいないなんて言うから、いくらでもやるさ。
と、張り切りすぎてしまった・・・。


「大ちゃん・・・。もう、ダメ・・・。」

最後は単純に動けなくなったまおが、ベッドから出るのをぐするのだった。

「寝てていいぞ。」

抱き上げると、腕がだらんと垂れる。
自分だけのものだと、力の抜けた身体を引き寄せる。


極上の、幸せ。


バスルームに響く水音と湯気に包まれながら、かみしめるのだった。



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ネタはアレですがWW
直接そういうシーンはないので大丈夫かな?
って、はっきり書いてないけど、もちろんわかりますよね??
BLはファンタジー(笑)はっきり書いてしまうとダメなのです(笑)

最初「こぼれ落ちないように」ってタイトルをつけてたんですが、
ネタばれしすぎかあ、と思って変更しましたW
ま、長年のお付き合いの方は数行でネタがわかってしまったでしょうがW