息子「なんかボーっとしててよくわからんかったけど 痛くはなかった。ま、多分大丈夫やろ」
その後診察室に呼ばれました。
先日、診察をしてくれた医師ではありませんでした。院長先生に変わっていました。
モニターに映し出して小腸と大腸の様子を写真で見せてくれました。
Dr.「小腸はキレイですね、大腸ですが、少し炎症が見られました。ただれている様子がわかりますか？潰瘍状になってここから出血しているんだと思います。所見だけでいうと 潰瘍性大腸炎の可能性があります。潰瘍性大腸炎疑い。これは難病です。ただ 生検に出してからでないと確定ではないので疑いとなります。」
そう言って潰瘍性大腸炎の小冊子を手渡されました。
Dr.「ただ ほぼ間違いないと思います。以前は治療薬は座薬しかなかったんですが、若い子に多い病気なので経口薬で効くのも出ました。結果が出る前ですが、治療を始めようと思います。何か質問はありますか」
息子「もし治療をしなかったらどんな経過をたどりますか」
Dr.「いい質問ですね。この病気は完治はありません。寛解と悪化の繰り返しになります。治療をしないと炎症はどんどん広がります。今は直腸とS字結腸辺りの炎症ですが 全体に広がると穿孔（穴があくこと）が起こったり 大腸ガンのリスクも上がります。ステロイドの治療でおさまらなくなる、つまり酷くなると大腸を切り取る手術をしなくてはいけなくなります。貧血が起きたりあちこちが痛くなり生活に支障もきたします。最悪の状態であるストーマ（人工肛門）にならないように服薬をきちんとして 寛解の状態を続けられるように管理が必要です」
もう私は泣かないように 落ち着いて医師の話を聞くのが精一杯で…とてもじゃないけど 息子の顔も見られない…
Dr.「2週間後、結果を聞きにきてください」
診察室を出て…夫の顔を見たら泣きそうになるので 息子の後ろから出た私は（今は説明できない）と伝えるべく 夫に向けて首を横に振るしかできませんでした