昔は台風が来るというだけで大騒ぎだった。雨戸をしめて板で打ち付けて飛ばされないようにしたり目貼りをして雨水が部屋に入ってこないようにしたり、天井から雨漏りしそうなとこに桶を置いたり。
大人は大変だったと思うが、子どもはなぜかワクワクしてた。台風が暴れれば暴れるほど、濡れれば濡れるほど高ぶる気持ちが確かにあった。昔の子どもにとってはハイになれる日だったのだ。
そう考えると、子どもは自由なんだと思う。台風による経済的損失とかそんなもんに囚われる良識などなくて、ただたんにスリルとドキドキを楽しんでいるのだ。
モンスターハンターなどなくたってハイになれたのだ。
僕は幸せな時代に育ったのかもしれない。ギターを買うなんて家族に知れたら、全く相手にされないから密かに金を貯めて黙って電撃的に買うしかなかったけど、今の子どもみたいに親がプレゼントしてくれたギターなんて、なんていうのかなあ。うーん。うまく言えないけど、カッコ悪いんだな。これは僕だけの意見ですけど。やっぱりギターとかロックを始める時は、親や大人に疎ましがられたり、馬鹿にされたりしないとだめだよ。親といっしょに楽器屋に来てギター買ってくなんて、ダメダメだよぉ