東京出張時の表メインの話を。

 100ます計算等で有名な陰山(少し漢字が違います)先生の講演があった。
 過去に講演を聞いたり,本を読んで以来,すっかりファンになってしまっている。

あらかじめおことわりしておきます。
 今回の講演の話の感想を備忘のためにまとめておきますが,陰山先生のお話と私の考え(主観)が入り混じっています。以下の文章がそのまま陰山先生の見解ではありませんので,誤解なさらないようにお願いいたします。

 教育技術の進歩はアナログ的な進歩であり,テクノロジーの進歩はデジタルな進歩である。一見相いれない両者であるが,かかわりを持たせることがICTを利活用した教育の意義があると思う。

 ICTを利活用した教育についての前に,なぜ,教育改革は成功しなかったのか? を論議する必要がある。それは世の中の人達が事実を知らないことがあるかもしれない。円周率を「およそ3」と教育しなければならなかった時代よりは変わってきていると思うが,例えば,中学校の地理の教科書に登場する国はわずかに3カ国,登場する県もたったの3県である。そして,数学の一次方程式に費やすことのできる時間は,24時間から6時間に減ってきている。

 家庭での教育にも目を向けると,国際比較(おそらくPISA調査だったと思う)で家庭で宿題をする時間は世界的に見て最短,テレビの視聴時間は最長である。世界で最も勉強しない国,それが日本なのか。

 そのような教育制度・家庭状況の中で,学力という点で見ればまだ日本は国際比較ではそこそこ上位にいる。「学力の形成」という点で見れば学校や教師はもっと評価されてもいいかもしれない。もちろん,教師から見て,学校は学力形成以外の要素も内包しているし,組織としての学校や教師に改善する(努力の方向性を再考する)余地は当然あると考えている。また,この事実を発信できなかった学校の閉鎖性にも原因がある。
 それでも学力の低下は事実であり,学力(知識や知恵、生活体験も含めて)が低下していることは授業していても感じる場面が多い。

 では,どのようにすれば改善されるのか? これには家庭や学校がそれぞれのポジションで,必要なことを確実にやっていくことが大事だと考える。 まず,家庭で必要なことは何か? それは子供たちの生命力を高めることである。言い換えれば,朝,子供たちを元気一杯の状態で学校に送り出すことである。 最悪のケースはテレビ漬け・パソコン漬け・ゲーム漬け・メール漬け,その結果寝る時間が遅くなる。睡眠不足のまま朝ごはんも食べられず,寝不足・エネルギー不足のまま学校に行く。こんな状態では授業に集中できず,授業内容も理解できるはずもない。
 このようなことは実に明確にデータに現れている。小学生の調査データだが,学力やIQは,8~9時までに寝ている生徒は高いが,10時以降だと落ちていく(ただし,寝過ぎても落ちてしまう)。テレビの視聴時間も,2時間を過ぎると落ちてきて(特に算数),5時間を過ぎると壊滅的になるくらい落ちてしまう。「早寝・早起き・朝ごはん」はとても重要なのだ。

 そして,学校で必要なことは何か? それは計算・音読を徹底反復することによる脳のトレーニング,そして,漢字・熟語の習得による語彙力の形成である。この,語彙力の形成は高校段階でもかなり有効であると感じる。 また,指導の際,生徒の苦手な部分に特化したすることが大事である。できることを何度も繰り返しても,その意味・効果は低いのだから。

 実は,ICT利活用の1つの方法論として,この「徹底反復のためのツール」がある。生身の教師が同じ範囲の問題を何パターンも繰り返し作り続けることは,非常に根気がいる。しかし,機械はそれほど苦にならない。また,履歴も残せるので,生徒の学習状況や苦手な部分の把握も客観的に行える。
 ICTの利活用は,時間の効率化,そして,生徒を見て指導する時間を作る効果も持っているのだ。これが,アナログ的な教育技術の進歩と、デジタルなテクノロジーの進歩との両立・融合なのではないか。


 へたくそな感想文ですみません。あとがきを見て読書感想文を書くタイプだったんで...