こんにちは、リキュウコートです。 #268
今回も動画の解説を行います。
今回の動画は、以前配信した№122動画を音声により解説するリメイク編集動画です。
今回紹介する施工は、5年経年のブラックマイカ塗装/プリウスの「中古車」をガラスコーティングを施工する模様をお伝え致します。
このチャンネンルでは、様々な経年車の塗装の劣化や症状をリキュウコート商品にて補修する動画をお伝えしておりますが、今回は通常とは違う下地処理の模様をお伝え致します。
通常とは違う下地?とは何かというと、通常は経年により汚れ・不純物が付着・堆積しているのが自然ですが、今回は経年5年ではありますが中古車として商品化(磨き再生)を行っている為、塗装表面に汚れが殆ど無い状態の下地処理と言う点です。
ボディ外装の見た目も光沢の減退も無く、目立つ傷も汚れも少ない状態ですので下地処理も簡単に思われるのが普通だと思います。
※ 5年経年の中古販売車(施工前)
経年により塗装表面に頑固に固着した汚れの除去も、通常のコンパウンドの磨きでは簡単な作業では無い事も事実です。
長年の固着した汚れを研磨剤による磨きで除去する場合、ポリッシャーの扱いに慣れた経験や研磨粒子の特製を理解して、粒子が違うコンパウンドを使い分ける知識が無ければ短時間で綺麗に下地を整える事が出来ません。
しかし、長年塗装の磨きに携わって来た経験からすると、塗装に入った「傷・シミ」を除去するという点で見ると、塗装表面に汚れ・不純物が無い状態で塗装に直に入った「傷・シミ」を除去する事の方が難しい磨きだと私は考えます。
一般の方の多くが「傷・シミ」が塗装に直に入っていると思っている方が殆どだと思いますが、しかし実情は経年により何らかの汚れや保護剤の残留被膜などが堆積しており、その不純物の被膜に「傷・シミ」が入っているケースが多いというのが実態です。
それにより、簡単に塗装表面に堆積した不純物の除去が行えれば、同時に被膜に入った「傷・シミ」の多くも無くなると言う訳です。
これが通常の磨きのメカニズム・現象です。
先程説明したように、コンパウンドでは固着した不純物の除去は難しいのですが、リキュウコート・マルチコート剤であればコンパウンドの様に削って除去しないで、汚れを分解し軟化させて除去する為に、固着した汚れの被膜は特別な技術が無くても簡単に除去が出来ます。
しかし、今回は中古車として商品化する磨きにより塗装表面に汚れが殆ど無い状態により、塗装に直に入った「傷・シミ」の可能性が大きいと思われます。
塗装に直に入った「傷・シミ」の除去はコンパウンドの磨きでも簡単な事ではありません。
それはマルチコート剤でも同じです。
コンパウンドでは傷の底まで塗装を削って除去しますが、マルチコート剤では傷の中に樹脂成分を浸透させて埋める事により除去されます。
※ 磨きとコーティング成分の浸透を一度に行う「マルチコート剤」
傷の深さが浅ければ埋める事も難しくありませんが、深い場合は何度か磨き重ねて液剤を浸透させないといけませんし、もちろん完全には埋め切れない場合もあります。
皮肉な事ですが、通常は汚れの被膜がガードの役割をして塗装に直に入る事を避ける・防ぐ役割を果たす事にもなります。
逆に、汚れの被膜が無い状態ではダイレクトに塗装に傷が入ってしまう事により傷が深くなるという現象も起こります。
今回の中古車は、推測ですが商品化の磨き時に取り残した傷ではないかと考えます。
取り残した傷を一過性の保護剤により埋めていたものが役目を終えて傷が見えて来たのだと思います。
長い説明になりましたが、今回はいつもとは違う下地処理というのは不純物の無い「傷・シミ」の除去という意味です。
それにより、一見すると見た目にも綺麗な状態ですが、手間の掛かる「ウールバフ磨き」を選択する結果となります。
※ 強い摩擦により除去と浸透を行う「ウールバフ」
動画ではウレタンバフの磨きを試みて磨き後の状態もお見せしております。
最後に、マルチコート剤のウールバフ磨きは、一回の液剤の塗布磨きで「#2000ペーパー傷」を埋めるほどのコーティング被膜が形成されると言う事をお伝えして説明を終わりたいと思います。
※ ウールバフによるボンネット磨き
※ ウールバフによるドアサッシ磨き
※ ウールバフ磨きを終えコーティング被膜が完成した状態
このチャンネルでは様々な題材・素材を使いオリジナルコート剤の特徴である「塗装を削らない磨き」の能力をお見せし、色々な検証等を行っておりますので是非、他の動画もご覧下さい。