こんにちは、リキュウコートです。 #206
今回も動画の解説を行います。
今回の動画は前回(№141動画)使用した、10年経過し光沢が減退し半艶状態のボンネットパネルを使用し、新たな検証を行います。
※ №141動画で検証したボンネットパネル
今回は「初めての方でも磨けるウールバフ磨き」について解説します。
リキュウコートのマルチコート剤は使用用途の幅が広く、磨きの経験が無い素人さんから、お金を頂き施工を行うプロの方まで幅広い方に使用されている商品です。
有り難い事ですが、正しく理解し使いこなせる様に、動画や解説ブログにて様々な検証を行っておりますが、幅が広すぎてテーマが定まりにくいので大変です。
その意味で今回は誰にも共通するテーマの「ウールバフ磨き」と「DIYランダムサンダー磨き」について詳しく解説します。
※ マルチコート剤の性能を一番発揮するウールバフ
現在、塗装の磨きで使用されるポリッシャーやサンダーが数多く販売されており、金額も5千円前後から10万円を超えるような物まで揃っております。
この現象は、一般の素人さんの車磨きの需要が多くなった事により増えたのではないかと思います。
プロの方でも新しい物好きの機械マニアの様な方もいらっしゃると思いますが、プロ程毎日使うものなので使い易さや性能に拘り同じものを使い続ける方が多い様に思えます。
無数のポリッシャーがある様に思えますが、大きく分けると3タイプに分れているだけです。
「シングルアクション」「ギヤアクション」「ダブルアクション」の3種類に分けられます。
今回は機械の解説ではなく、私が動画で使用しているDIY様ランダムサンダーについて詳しく解説します。
※ 一万円で購入したDIY用のランダムサンダー
機械の分類としては「ダブルアクション」に属するサンダーで、本来の目的はペーパー研磨紙を装着し木材や金属の研磨を目的に使用するものです。
動画の撮影用に1年半前から検証目的にホームセンターにて一万円で購入し使用しておりますが、プロの目から見ても性能の高さに驚かされているサンダーでもあります。
スピード調整が①~⑥までの調整が行えますが、私の場合は④~⑤で使用しております。
さすがにダイヤル5になると空運転では危険を感じる程です。
これでは、動画を観る初心者の方でもプロ仕様に感じると思います。
そこで今回は最低スピードのダイヤル①で磨きます。
このサンダーはスピード調整があるので、初心者・未経験者の方にもお勧めしたいサンダーです。
もう一台5千円で購入した「ワックスポリッシャー」もありますが、正直に言うとトルク(パワー)が弱すぎて逆にストレスを感じてしまいます。
勿論、使用目的が異なるので仕方のない事ですが、ランダムサンダーでは調整が出来るのでダイヤル①であれば、機械磨き未経験の方でも安心して使えると思います。
一番の問題は、最低スピードで満足な磨きが出来るのか?仕上がるのか?です。
これには条件が必要です。
一番弱い動きで能力を発揮する磨く液剤の能力と磨く素材が重要です。
※ 一番弱いスピードのダイヤル①にてウール磨きを行っている状態
マルチコート剤は手磨きでも優れた性能を発揮されるので、自信はありますが初めての検証の磨きになります。
もう一つの条件の磨く素材として、マルチコート剤の性能を最も発揮する「ウールバフ」を使用します。
一般の方には、まだまだ馴染みが薄いと思われるウールバフですが、この検証により認識が改まれば幸いに思います。
一般の方には、ウールバフは削るので怖いというイメージが強く、スポンジバフが安心と思われている方が多いと思いますが、マルチコート剤では全く怖いものではありません。
もう一つ動画で機械の使い方を解説しておりますが、磨く時の角度の違いです。
いつも「べた付け」では磨けないと解説しておりますが、今回はその解説です。
※ 動力が抵抗により抑制されるウールバフを「ベタ付け」した状態
「べた付け」で上から押さえた磨きを行うと、サンダーの動きを「止める・弱める」行為に繋がります。
しかし、少し角度を付けて磨くとサンダー自体の動きがスムーズに生かされて伝わります。
この違いを表している表現です。
※ 最も動力が効率的に伝わるウールバフの片方を浮かした状態
この機械の動力を効果的に伝える磨き方により、最低スピードであっても磨きの役目が果たせます。
最低スピードの為に全く危険を感じる事がないので、未経験の方でも安心できると思います。
動画では簡単さを見せる為に片手で操作していますが、本番の磨きでは両手で操作するのが基本です。
私もダイヤル①での磨きは初めてですが、「しっかり磨けている」と実感しながら磨いておりました。
※ 10年間の経年劣化により汚れの堆積と傷が入り光沢が鈍った状態
※ 誰でも扱える最少スピード①とウールバフで磨いた状態
パワーが弱いのでコート剤の消化に時間が掛り、多少のもどかしさは感じましたがストレスは感じませんでした。
コート剤の一回塗布磨きが消化されるまで2分半は掛りましたが、これだと誰が磨いても同じ仕上がりになると実感が出来ました。
仕上がりの比較ですが、前回ダイヤル⑤で磨いた仕上がりと大きな差はありませんでした。
前回は、ダイヤル④でウレタンバフの磨きを行いましたが、今回の方が倍以上に仕上がっておりました。
ウレタンバフの性能が低いという訳ではなく、目的・用途の違いによるものです。
ウレタンバフでは不純物の除去は出来ますが、劣化した塗装を補修するまでの能力はありません。
※ 本来の役割のウール磨き後の磨き傷を補修するウレタンバフ磨き
ウレタンバフで傷が全く消えないと、未だに言う方もいらっしゃいますが消えないのは当然で、役割が違う為だからです。
これはコンパウンドの磨きでも全く同じ理屈の実情です。
磨き方を真似するだけではいけません。
最低限の物理的作用の理屈・知識を理解する事も必要です。
私も初めての磨き検証ですが、最低スピード(パワー)で此処まで仕上がる結果は大きな収穫でした。
果してコンパウンド磨きでも同じ結果になるのか?皆さんで検証して下さい。
そして今回は、もう一つの検証として、DIYサンダー磨きで何処まで10年間の劣化が改善するのか?プロの目線で仕上げてみます。
プロの目線とは、お金が頂ける仕上がり具合が可能か?と言う意味です。
今度は、スピードダイヤルを⑤程度に上げて、コート剤を3回程度塗布する磨きを行いました。
結果として私がプロとして施工を行うギヤサンダーの磨きに相当する仕上がりになりました。
※ DIY用サンダーとウールバフで3回塗布磨きを行った仕上がり状態
勿論、時間的には倍近く多く掛りましたが、一万円で購入できるDIYツールでお金が頂けるプロの仕上がりと同様に仕上がるというには驚きです。
最初に説明した高額のポリッシャーでなくてもプロが認める仕上がりになりました。
また、このDIYサンダーでは特別な技能は必要が無いので、最初に説明したサンダーの角度とバフの磨きで使用する箇所の使い分けだけで、誰でも同じ仕上がりになります。
そして今回は、仕上げ磨きとして本来の役割のウレタン磨きと最終保護の役割でミラーコートによるコート仕上げを施しました。
動画での再現が難しいのですが、前回のウールバフのみの仕上がりよりも、透明感が増しており、映り込みも際立っている事がよく見ると判ると思います。
綺麗に磨くには、磨き方の真似をするだけではなく、素材やコート剤の役割を正しく理解し使い別ける知識も必要であると言えると思います。
特別な知識で難しい様にも思えますが、コンパウンドの磨きでは何十倍も様々な要素が重なるので難しいと思います。
※ 10年間の経年劣化により光沢が鈍った塗装の状態
※ DIY用サンダーとウールバフで磨き上げた仕上がり状態
※ ミラーコート剤で最終保護を行った撥水状態
今回の10年間の汚れの除去・塗装の劣化をコンパウンドの削る磨きでは、この様な透明感のある仕上がりにはならないと断言して解説を終えたいと思います。
最後までお付き合い頂き有難うございました。
気になった方はサイトも覗いてみて下さい。