こんにちは、リキュウコートです。 #199
今回も動画の解説を行います。
今回の動画は、前回紹介した「雨染みだらけのボンネット磨き」動画を、ヘッドカメラを装着して作業を行う目線の模様をお伝えする動画です。
基本的に作業の内容は同じですので、詳しい解説は前回の記事でご確認下さい。
但し、前回とは違う箇所の磨きの模様をお伝えしています。
また、目線での撮影の為、固定のカメラよりも磨きによる変化も良く見えるので、臨場感のある映像だと思います。
※ 保護被膜の堆積と塗装を侵食した雨染みの状態
このカメラを使用するのは2度目なのですが、最初に使用した時はカメラの角度の設定がずれており、手元の作業が全く撮れないで全滅に近い程の大失敗でした。
言い訳になりますが、このカメラは頭に被り額部に装着するのですが、角度の設定がとても難しいのです。
今回の撮影では角度の調整は上手く行えたのですが、実際の磨き作業になると顔の向く方向や角度も動くので、作業中に上手く撮れているのか全く分かりません。
前回ほどの全滅は避けられましたが、それでも3割程度しか使い物になりませんでした。
固定のカメラも意識しながらヘッドカメラも狙いが動かない様に、磨き作業を行うのは本当に難しく、曲芸レベルの作業に神経も体力も擦り減る撮影になりました。
今回の動画は、その中でも上手く撮れているシーンで構成しています。
決して満足のいく撮影ではありませんが、作業内容が滅多に無い症状の為に、全てをボツにするには惜しいので何とか編集しお伝えしています。
自分自身は、極力頭を動かさない様に固定しているつもりなのですが、実際の映像を観ると揺れが大きく、酔いを起こしそうな映像になってしまいました。
大変申し訳ないと思っております。
しかし、固定カメラでは見られない、磨きの作業による塗装の変化がよく判ります。
私は長い年月を掛けて、コンパウンドに代わる新たな磨きとして、今回も紹介している「マルチコート剤」を完成させました。
現在においても磨きと言えばコンパウンドですが、研磨剤による塗装を削って平らにする磨きで、傷やシミ・汚れを除去するメカニズムですが、大事な塗装を削り薄くしてしまうというデメリットも生じる磨き方です。
また扱う技能面においても、様々な種類のコンパウンドや磨く素材のバフの組み合わせなどの相性も大きく関わりますので、磨きに興味がある一般の方には難しい作業でもあります。
この点を、突き詰めて改善したのが「マルチコート剤」です。
※ 不純物の除去と樹脂成分の浸透を一度に行うアンダーコート剤
塗装を削って除去するのではなく、不純物を特殊なクリーナー成分が瞬時に浸透し、汚れを分解し軟化させる事により、簡単に除去が行えるというメカニズムで除去できます。
この点が今回の動画でよく表現・再現されていると思います。
4年間の繰り返しのお手入れで保護被膜が堆積しており、経年により固着している状態ですが、あっと言う間に除去されて行く様子が動画を観ればよく判ります。
しかし、研磨剤によるコンパウンドでは簡単には、固着した不純物を簡単な除去は難しいものです。
※ 長年の不純物を分解除去する磨きの模様
勿論、粗い粒子の研磨剤であれば、不純物も簡単に削り落とせますが、磨きの的が少しずれると思うように除去出来ないのも事実ですし、粗い研磨剤が塗装面に傷を入れてしまう事も生じてしまいます。
これらの事を考慮し使いこなすには技能・経験が必要です。
マルチコート剤はレジンの反応を駆使したメカニズムにより、不純物が溶けるように軟化して除去されると同時に、コーティング成分の樹脂成分の浸透が行われます。
塗装を削る事無く、損傷部を樹脂成分により埋まる事により補修されます。
※ 不純物の堆積と塗装を侵食した雨染みの施工前の状態
※ ウールバフによりコート剤の3回塗布磨きを行った状態
また、この樹脂成分に覆われた塗装表面はコンパウンドの磨きでは再現できない透明感のある光沢に仕上がります。
一度強い摩擦で浸透した樹脂成分は、落ちる事が無いので損傷部が再び戻って来る事はありません。
これがコーティング剤で磨くメリットです。
決して私自身において、欠点の無い完璧な商品とは思っておりませんが、これ以上は難しいという所まで突き詰めて作り上げた商品です。
コンパウンドの削るという点以外では、コンパウンドが解決する症状は全て、マルチコート剤にて対処が出来ます。
※ 不純物を除去した後の塗装の侵食状態(軽症部)
仕上がりの面や扱い易さの面では大きく上回っているという自負があります。
今回の動画では、映像自体は不満足な出来栄えですが、これらの現象が表現出来ているのではないかと思います。
決して難しい技能が必要という訳ではないので、動画を観て真似が出来れば誰でも私と同じ仕上がりが望めます。
最後にもう一つだけお伝えしたいのが、新車時に施工しているガラスコーティング被膜ですが、今回の様に強い磨きを行っても落ちないという特徴です。
それを数値で証明する事は難しいのですが、これまでの磨きの実績から周囲が認めて貰っている事ですが、コーティング施工車と未施工車では仕上がりが明らかに違いがあります。
勿論、未施工車でも綺麗に仕上がるのですが、それ以上にコーティング施工車は一層深い光沢に仕上がるのは一般の方でも見れば判ります。
実際の磨きの作業においても、コーティングの施工の有無で違いが判ります。
以前にも説明しましたが、マルチコート剤の磨きで除去されるのは不純物です。
本当?本物?のコーティング被膜は除去されないのが当初から承知していた特徴です。
元々のコーティング被膜に、マルチコート剤の樹脂成分が喰い付く事により補強・強化される働きにもなります。
この事は、重要な特徴なので付け加えてお伝え致しました。
今回の動画は、撮影の失敗談が多くを占める解説になりましたが、動画で伝えている内容はマルチコート剤の特性が再現されておりますので、是非動画を観てご確認下さい。
※ 塗装を削らない磨きで補修した完成状態
※ 塗装を削らない磨きで補修した完成状態
最後までお付き合い頂き有難うございました。
気になった方はサイトも覗いてみて下さい。