こんにちは、リキュウコートです。 #195

今回も動画の解説を行います。

 

今回の動画は、ディーラーより依頼を受けた、売約済み中古車のコーティング施工前の下地処理の模様をお伝え致します。

 

※ №132の動画でご確認下さい。

 

年式は不明ですが3.5万km走行のブラックソリッドカラーの展示車です。

 

展示車ということもあり、磨きを行っている事もあり、傷や雨染みなども殆ど無い状態です。

 

但し、飛び石で欠けた塗装部や、除去が出来ない程に進行した目立つシミにおいては幾つかあります。

 

売約済み中古車の下地処理前の現状の写真

※ 売約済み中古車の下地処理前の現状

 

一見すると光沢も良く小奇麗な状態に見えるので、磨く必要があるのか少し疑問ですが、メーカー純正のガラスコーティングを施工する為、汚れ・不純物を除去して欲しいのだと思います。

 

正確ではありませんが4・5年落ちの中古車に見え、塗装面においては小奇麗に見えますが、各樹脂パーツにおいては経年による劣化が隠されない様にみえます。

 

今回は、ウレタンバフとマルチコート剤による一回の磨きで不純物を除去し、光沢成分を補修する「一発磨き」を行います。

 

その上で、各樹脂パーツにおいてもウレタンバフによる機械磨きを行い、リフレッシュを試みたいと思い作業を行いました。

 

洗車後の濡れた状態でボンネットをウレタンバフによる一発磨きを行う写真
※ 洗車後の濡れた状態でウレタンバフによる一発磨きを行う

 

ボンネットとヘッドライトも同時に下地処理を行っている写真

※ ボンネットとヘッドライトも同時に下地処理が行える

 

幾ら塗装面がピカピカになっても樹脂パーツの劣化が余計に目立つので、手間を掛けないで機械磨きで処理してみます。

 

この樹脂パーツの磨きにおいては、次回に詳しく解説する予定です。

 

という訳で、今回は塗装面の磨きに専念して解説致します。

 

皆さんは、小奇麗な状態の塗装を磨くって簡単な事だと思っていませんか?

 

今回の状態をコンパウンドの磨きで説明すると、幾ら小奇麗な状態でも手入れしている保護剤や展示期間中の汚れを一度の磨きで除去した上を、仕上げ磨きを行う事は難しいと思います。

 

コンパウンドには粗い研磨剤の「細目」から始まり「極細」「超微粒子」の3種類がありますが、それぞれに適した役割があります。

 

その上、艶出し・保護剤による最終仕上げと言う工程があります。

 

バックドア塗装面とメッキパーツも同時に下地処理っている写真

※ バックドア塗装面とメッキパーツも同時に下地処理が行える

 

ドアパネルのエッジ部で不純物とコート剤の絡みが発生している写真

※ ドアパネルのエッジ部で不純物とコート剤の絡みが発生

 

ワックス系での保護剤でお手入れしている場合等は、特に被膜を除去する為に研磨の作業が求められる為に、超微粒子などでは対応出来ません。

 

頑固な被膜の除去と最終仕上げの相反する作用を同時に行う事は困難です。

 

マルチコート剤は3種類のコンパウンドと最終仕上げ剤の4役を兼ね備えている為に、「一発磨き」が可能なのです。

 

また、汚れ・不純物を除去しても一目で違いが判る程の変化は難しいのが実情ですが、マルチコート剤のコート成分の浸透により光沢が補修される為、一目で変化が判ります。

 

簡単な磨きに見えるコーティングの下地処理ですが、レジンの反応を駆使した作用により、簡単な磨きで変化をもたらします。

 

最後に施工するミラーコート剤の撒布施工ですが、この施工もコーティングを施工する下地処理で重要な役割を果たします。

 

ミラーコート剤による高圧洗浄機を利用した散布施工を行っている写真

※ ミラーコート剤による高圧洗浄機を利用した散布施工

 

マルチコート剤の磨きでも若干の余分な油分が残留しますが、ミラーコート剤の洗浄成分により脱脂される事により、均一なコート表面に仕上がります。

 

また双方の結び付きにより、ミラーコート表面が硬化反応により絞まります。

 

それにより、しっかりとした下地が完成し、他社製品のコーティング剤に悪影響を及ぼす恐れが無くなります。

 

また、ミラーコートには強い撥水効果がありますが、悪影響を及ぼさないのでコーティング施工前に除去する必要なく、そのまま作業に入れる事も大きなメリットです。

 

ミラーコート散布施工後のボンネットの撥水状態の写真

※ ミラーコート散布施工後のボンネットの撥水状態

 

ミラーコート散布施工後のルーフ(天面部)の撥水状態の写真

※ ミラーコート散布施工後のルーフ(天面部)の撥水状態

 

以上、小奇麗な状態の下地処理でしたが、実は奥が深い反応の組み合わせにより、簡単に行えるという施工の解説でした。

 

コーティング施工前の下地処理が完成した状態の写真

※ コーティング施工前の下地処理が完成した状態

 

次回は、今回紹介出来なかった樹脂パーツのウレタンバフによる「一発磨き」を解説いたします。

 

最後に余談ですが、今回初めてGoProカメラにて撮影を行いましたが、見事に撮影の的が違っており全滅でした。

 

顔の額部でカメラを装着するのですが、自身では何処を撮影しているのか分からないので、感で角度を調整するのですが、全て的が外れておりました。

 

また頭を固定する動きの為に、腕だけを使った磨きになり不自由で不自然な動きになり、簡単な磨きですが、曲芸の様に難しい作業になりました。

 

折角、目線での磨き状況を伝えたかったのですが、難し過ぎて使い物になりません。

 

カメラ2台を意識して作業を行う事は、本当に難しいものです。

 

今後は、あまり期待しないで下さい。

 

以上、初めてのGoPro撮影の失敗談でした。

 

最後までお付き合い頂き有難うございました。

気になった方はサイトも覗いてみて下さい。