こんにちは、リキュウコートです。 #170
今回も動画の解説を行います。
今回の動画は、前々回からお伝えしている、傷だらけのブラックパールカラーのドアパネルを使い、DIY(ランダム)サンダーの「スポンジバフ磨き」と、「イージーな手磨き」に続く最後の「ウールバフ磨き」による施工動画の解説を行います。
この傷だらけのドアパネルは幸いにも大きい為に、同じ素材・条件での比較検証を行うには丁度良いという事でで、3つの検証を行いました。
その検証の最後に一番強い磨きが行える「ウールバフ磨き」を行いますが、それにより何を表現したいのかと言うと、スポンジ素材による機械磨き・イージーな手磨き・そしてウールバフ磨きには、それぞれに役割があるという事をお伝えしたい為です。
役割と言うのは、素材やコート剤の性能によるものですが、それぞれに優れた特性がありその組み合わせで、効率的・効果的・有効に生かせる分野があるという事を理解して貰いたいのです。
「磨き」と言う幅広い行為の役割についてです。
その役割を理解する事で、無駄の無い効率的な作業が行えるという一番重要な事柄です。
今回紹介するウールバフ磨きを初めて知った方も多いと思います。
此れまでにも何度も使用して動画にて紹介していますが、今回の様に同じ条件下での比較はしていなかった為に、知っていても何となく理解しているというのが正直な実情ではないでしょうか?
※ 今回検証するドアパネル下半面の状態
今回使用しているパネルの状態は汚れの堆積よりも、洗車傷にしては粗すぎる無数の傷が入った状態を磨き、それぞれの作業時間や仕上がり具合から得意な役割を解説します。
最初の解説は初心者でも磨けそうな気がするスポンジバフの磨きですが、2回磨きを行いコート剤の特性による「塗り重ね効果」を使い、何とかそれなりに傷も見えにくく完成できました。
しかし、作業時間は13分も掛り今回のウールバフ磨きよりも本気を出して何とか仕上がった様な感じです。
結論としてスポンジバフ磨きでは傷除去(傷埋め)には不向きであるという事です。
これはコンパウンド磨きや手磨きにも共通する話ですが、スポンジ素材では強い摩擦が発生しにくい為に、塗装を削る事や強い浸透には向いていないという事が断言できる実状です。
マルチコート剤を使って不純物の除去や艶出しを行う事が最適な役割です。
見た目にはソフトなイメージで誰でも磨きが出来そうですが、今回の様な傷の多い磨きでは相当の時間を要する非効率な作業であるという事を理解下さい。
※ DIYサンダーを用いたウールバフの磨き
続いて今回のウールバフの磨きですが、素材の特性により強い摩擦性に優れている為に、
固着している不純物の除去やコート成分の浸透により傷消し(傷埋め)磨きに最適な役割と言えます。
ウールバフ磨きのみでも白くボケる事無く綺麗に仕上がりますが、やはり濃色車ではスポンジバフによる仕上げ磨き(目消し)が必要になります。
その為に、必ず2回及び車を2周磨く作業に迫られるという事です。
今回の検証ではウール・スポンジ磨きの合計時間は9分間でした。
その上、スポンジバフの磨きよりも無理のない楽な9分間でした。
※ 強い摩擦痕の施工前の状態
※ 特別な技術が無くても此処まで改善出来ます
その事からもスポンジバフによる必死2回磨きよりも、楽に効率よく2周磨く事が可能と言え、仕上がりにおいても断然に傷を埋める事が出来るので品質的にも効果的という事です。
ウールバフの磨きは一見すると怖い磨きの様に感じますが、マルチコート剤を使えば恐れる事無く勝手に仕上がってくれます。
これがコンパウンドとウールバフの磨きでは逆に技能・経験も必要になり一気に難しい磨きになってしまうのが、マルチコート剤とコンパウンドの大きな差であり一番のメリットとも言えます。
その事からも今まで初心者の方が高度な仕上がりが望めなかった事を、解消できるという事を多くの方に知って貰いたいというのが一番の願いです。
特にウールバフの磨きが難しいという訳ではなく、№105の動画通りに実践するだけで私と同様な仕上がりが可能であるという事です。
※ 9分間の磨きで改善出来た比較画像
【スポンジ磨き】
スポンジバフ磨きの役割は先程説明した通りで、一番メリットがある磨きはマルチコート剤の不純物を分解し軟化させる特性を生かし、一回磨きのみで不純物の除去と光沢補修を行い完成させる事です。
一回磨きで完成してこそ、スポンジ磨きが効率的・効果的に役割が果たせるのです。
一回磨きで完成しない状態のものはウールバフ磨きの選択になるのです。
※ 汚れを確実に掻き取り光沢補修が可能な専用のウレタンスポンジバフ
私が施工においても一応はお金を頂き作業を行うプロなので特に、作業性・効率をシビアに考える所はありますが、一般の方でも無駄な時間は削減しより良質な仕上がりが可能になれば喜ばしい事だと思います。
その使い分けをお伝えし理解して貰う為に、数多くの動画を作成し解説を行っております。
単純な商品性能をアピールする検証動画ではありません。
私の表現・再現能力が低い為なのか、上手く伝えられないもどかしさを感じながら日々動画を撮影しております。(愚痴になってすみません)
【クイックコート剤】
そして最後にお伝えするのが2番目に検証を行ったクイックコート剤による手磨きについてです。
※ ハンド処理で効果を発揮するクイックコート剤
※ スポンジで汚れを除去・光沢補修・撥水加工を一度に行うコート剤
今回の同様な状態のパネルを、付属スポンジのみを使用し1分30秒間の手磨きを行い検証しました。
結果的には勿論傷除去は殆ど出来ませんでした。
しかし、不純物の除去と光沢補修により、僅か1分30秒の作業とは思えない仕上がりを見る事が出来ました。
これは単純に性能を自慢した検証ではなく、マルチコート剤の本来の役割の洗車に+15分程度で不純物を除去し、光沢補修が同時に行えるという証明の為に行った検証です。
勿論、堆積した汚れの車を手磨きで綺麗にするという目的も正しい行為ですが、クイックコート剤の一番効果が発揮される効率的な役割が、3ヶ月毎に行う定期メンテンスです。
能力があるが故に成せる施工方法なのです。
※ 右半面13分スポンジ磨き、左半面1分30秒の手磨きの成果
堆積した不純物の除去はマルチコート剤によりクイック磨きを簡単にポリッシャーで除去する事が一番望ましく、その綺麗になった状態を時間を掛けないで、簡単にハンド施工し品質を維持する役割が一番望ましい役割という事です。
文章にすると余計に難しくなるかもしれませんが、プロにとっても一般の方でも無駄の無い効率の良い作業で良質なお手入れが出来る事が一番重要だという事です。
それが、それぞれの特性を生かした役割だと思います。
今回は3回に渡りそれぞれの役割について動画で表現したという解説でした。
最後までお付き合い頂き有難うございました。
気になった方はサイトも覗いてみて下さい。