こんにちは、リキュウコートです。 #111

今回も動画の解説を行いたいと思います。

 

今回の動画は、初心者にも簡単に扱えるDIY用サンダーを使って、「ヘッドライトのクスミを磨く」動画の解説です。

 

https://youtu.be/cJTCUQ2GLJw

 

今回、磨きに使用するヘッドライトの症状は、10年以上経過した汚れやクスミが自然に経年劣化したという重症には至らない状態です。

 

実際に、磨いた変化は十分に感じられるものでしたが、どうしても動画や画像では著しい変化が無いと、判りにくい面がありますので、今回はどの位磨けるか?という能力判定の動画というよりも、一般の方でもヘッドライトの機械磨きが出来る為の施工方法という視点で見て頂ければ幸いです。

 

これまでもヘッドライト磨きの解説はブログにて解説してきましたが、あくまでも私がプロの仕事として普段使用するギヤアクションサンダーでの解説でした。

 

今回は、その機械よりも能力が3割程度落ちるDIYサンダーによる使用方法と磨いた実感を解説します。

 

基本的な工程などは同じですが、今回は動画では初の試みの手法もありますので、改めて解説したいと思います。

 

経年による全体的に白っぽく透明感が鈍ったレンズの状態の写真

※ 経年による全体的に白っぽく透明感が鈍ったレンズの状態

 

ヘッドライト磨きの投稿動画で良く見かけるのが、研磨用の耐水ペーパーによる前処理的な手磨きですが、私は重症の劣化の場合もペーパー磨きは絶対に行いません。

 

その理由は、私も板金塗装の経験が長くあり、水とぎペーパー研磨のデメリットをよく承知している為です。

 

確かに水研磨は目詰まりしにくいというメリットもありますが、研磨粒子のバラつきや手磨きによる磨きの強弱によるバラつきも多くなり易い事により、深い磨き傷が多く入る事があります。

 

勿論、番手(研磨粒子)を上げて目消しを行いますが、一度深い傷が入ると、最後の仕上げ磨きまで深い傷を見落とす事になり易く、何度も手磨きを繰り返すという結果になります。

 

以前にも解説しましたが、ヘッドライトの素材であるポリカーボーネットは微細な表面の傷が原因となり、ひび割れや黄ばみクスミとなって行きますので、無用な傷を入れたくないと理由が一番にあります。

 

また厳密に言うと、磨き作業自体が微細な傷を入る恐れもゼロではありませんので、綺麗な状態のライト磨きはお勧め致しません。

 

経年による全体的に白っぽく透明感が鈍ったレンズの状態の写真

※ 経年による全体的に白っぽく透明感が鈍ったレンズの状態

 

しかし黄ばみやクスミは視界不良にも繋がりますので、その様な症状の場合は今回紹介する「DIYサンダー」「マルチコート剤」の磨きはとても有効だと思います。

 

まずは、異物となる泥砂の除去を行った上で、機械磨きで重要なマスキング作業を行って下さい。

このマスキング作業も汚れ程度を磨く場合は、しなくても大丈夫ですが、今回の様にウールバフを使用し、何度も同じ場所を繰り返し磨く場合は必ず必要な作業ですので注意して下さい。

 

特に段差がある高い部位やパネルの端は塗装の厚みも薄い為に、磨く周辺のマスキングを磨き作業前に行って下さい。

 

透明感を高める為に水の代わりに「ミラーコート剤」をスプレーする写真

※ 透明感を高める為に水の代わりに「ミラーコート剤」をスプレーします 

 

そして、ウールバフに適量のマルチコート剤を塗布し磨き作業に入りますが、通常は磨き時のコート剤の絡みや焼き付きを防止するために、少量の水分をスプレーしますが、今回は動画では初めて、水の代わりに「ミラーコート剤」をスプレーしました。

 

この理由は、ミラーコート剤の特性ですが強力な撥水効果と光沢効果が優れていますが、その理由として、浸透力が凄く優れている点があります。

 

浸透力に関してはガラスコーティング剤よりも優れていると思われ、メッキ部や未塗装樹脂・又はバイザー・ライトに使用されるポリカーボーネット素材に浸透し透明感が増すという特徴があります。

 

その特徴を生かすために、磨く時の水分補給の代わりに「ミラーコート剤」を散布しました。 

 

これまでの検証では、水よりも透明感が増すという結果が見られます。

 

この事により、新たな施工方としてヘッドライト磨きで採用しています。

 

ウールバフの強い磨きによる汚れ除去とコート成分の浸透を図る写真

※ ウールバフの強い磨きによる汚れ除去とコート成分の浸透を図る

 

今回は重症の症状ではない為に「マルチコート剤」を一回の塗布磨きで、コート剤が無くなるまで磨いて透明感が復元できました。

 

重症の場合は、再度コート剤を塗布し磨きを繰り返します。

 

ウールバフ磨きで透明感が出てきた場合は、ウールバフの磨きを消すという意味で、スポンジバフに付け替え、マルチコート剤による仕上げ磨きを軽く行い完了となります。

 

この仕上げ磨きは、最初の説明でポリカーボーネット表面の傷を最小限にするという意味で

行います。

 

スポンジバフによるウール磨きの「目消し」を行う仕上げ磨きの写真

※ スポンジバフによるウール磨きの「目消し」を行う仕上げ磨き

 

一見するとウールバフ磨きで十分と思いますが、目には見えないレベルの磨き傷が残っている為に、スポンジとコート成分の浸透により保護を行う意味でもあります。

 

今回も文章で解説すると長くなりますが、実際の2種類のバフ磨きを行っても3分も掛っていませんので、これ以上の早く綺麗に磨くという方法は他には無いのではと思います。

 

 

わずか3分程度の磨き施工で透明感が復元した写真

※ わずか3分程度の磨き施工で透明感が復元しました

 

また、メンテナンスは機械を毎回する必要はなく、「クイックコート剤」「ミラーコート剤」によるクイックメンテナンスで維持できると思います。

 

※ 重症のヘッドライト磨きも可能です。

 

※ 上記画像の重症のレンズ磨きの動画です。

 

今回は、DIYサンダーによるヘッドライトを磨くポイント等を詳しく解説しました。

 

最後までお付き合い頂き有難うございました。

気になった方はサイトも覗いてみて下さい。

https://rikyuu-coat.amebaownd.com/