瑠璃光院にて中国の禅僧のための茶会 | 千利休ファン倶楽部

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昨日は京都の奥、比叡山の麓にある
瑠璃光院と言う庭が綺麗な茶室にて
中国の杭州よりお越しになった
禅僧およびそのお弟子さん達のための
茶会でした。



茶会および茶道講座、
二つ合せて大変ご満足いただけたようで
本当に何よりでした。

不思議なほど嫌な事のない、
いらっとすることすら無い、
もてなす側も大変気持ち良い
茶会となりました。



私が茶を点てた主席は
見事な一座建立の席と相成りました。
客は禅僧および旅団長さん、そして
上級修行僧のお二人、計4名の
濃茶席と薄茶席。
 
特に濃茶席については、この度は
通常客をもてなす点前としては
使う事は無いであろう、台天目と言う
奥伝の点前でした。

客側の茶を飲むときの所作も
大変難しい点前なのですが・・・
とても面白い事に、
直感的にお解りになるんですね。

「こうした方が良いだろう」
「ああした方が良いだろう」
と言う事を、
私たちが何も言わなくても
反射的にこなしてしまう。

 

台天目点前を教えるとき、
その客振りの難しさに
生徒達は大概悲鳴を上げるのですが、
僧侶の方々は戸惑うこと無く
台天目の客振りに極めて近い作法を
すらすらとしておられた。

自由に茶を楽しんでもらうつもりだったので
作法など一切お伝えすることなく
茶席に挑んで頂いたのにも関わらず、
台天目で必要とされる作法を
見事にやってのけるのです。

これほどまでの驚きはありません。

私は心の底から感じ入りました。

日本は古代中国の影響抜きには
語る事は出来ない歴史を
奥底に孕んでいるのだ、と。


 
日中関係は過去最悪のレベルに
冷え込んではいます。
ただ、それは政治レベルに
大きな問題があるにすぎず
そして根底の部分では
日本と中国は繋がっているのだと
確認する事も出来ました。
今回はそれを証明するかのような
そんな茶会でした。

 

施政者を何とかする事が出来れば
日本と中国は、改めて
友好関係を深めることが出来るのです。

やはり私は、親中派であることを
やめられそうにありません。

中国共産党は嫌いですが。

 

しかし、正座はさすがに辛そうでした(笑)