雷門

大企業の社長は45年くらいで変わる。ビル

でも、中小企業の社長は長く社長をやっている。


金融マン時代から経営コンサルタント10


もう、30年以上中小企業を見続けている。

個性豊かな人が多い。味がある。

学歴がない人でも頭が悪い訳ではない。


凄腕の宮大工さんだったりする。

僕にはいい想い出が沢山ある。

今日はレディーファーストでおかみさん編

僕が20代の若い頃、風邪を引き咳をしながら

お伺いすると、「ちょっと、待ってて」と

言って、商店街に向かった。


走って戻ってきた手には、


風邪薬とリポビタン


「これ飲んで元気出しなさい。」


人のぬくもりが地方出身者で独り暮らしの


自分には思わず涙が出るほど有難かった。

また、給料の安いのを知ってか


別の会社の奥さんは

化粧品屋さんに僕の好きな整髪料を


プレゼントするように頼んでいてくれて、

化粧品屋さんの奥さんは、


「好きなもの買っていいんだから」

「どうせなら、高いもの買っちゃいなさい。」


笑って言っていた。


普段使っているものを有難くいただいた。

それと「○○会社の奥さんの伝言ね。」

「会社に来ても、お礼は言っちゃだめだって」

○○会社へお伺いした時、軽く会釈だけをした。

こんな昔のことを書こうと思ったのは、


伊集院 静さんの「浅草のおんな」という小説を


読んだ影響が多分にある。

伊集院さんは浅草や向島、上野の不忍池周辺は


好きなようで、良く出てくる。


妙な懐かしさと人の心の機微をくすぐる言葉使いが


僕は好きで、年に数冊は読む。