日銀の異次元緩和にも関わらず、
国内銀行の預金に対する貸出金の比率(預貸率)
は6月に70.4%と四半期ベースで過去最低を
記録した。
中小企業の取引が多い信用金庫が初めて50%を割った。
事情は色々あろう。そして中小企業の設備投資意欲が低いなど
理由はあるが、
基本的には、銀行がリスクを取らないことが一番ではないかと
思う。(顧客企業思いの侍がいなくなった気がする。)
銀行には、財務内容が悪くなると公的資金が注入される。
でも、中小企業に直接的に資本が導入されることはない。
ファンドや劣後ローンなどの仕組みを作っても、活用されて
始めて生きる。(仕組み自体民間金融機関には難しいと思う)
やっぱり、池田隼人さんの時代からどうも中小企業には
総じて冷たいお国柄である。欧州とは大きく発想が違う。
欧州は「Small iz First」という考え方がある。
弱い者を助ける騎士道精神に対し、武士道精神?とは
どうも違うようだ。(比喩なので、専門的な意味での比較では
ありませんので、悪しからず。)
いくら日銀がお金を刷っても、融資に回らなければ
景気回復はない。
強きの黒田総裁だが、足元の実体経済の改善は
相当大変だと思う。