2003年前後の「貸し渋り・貸し剥がし」が大きな社会問題


になったことは記憶に新しいところです。


そして今もも同じように「貸し渋り・貸し剥がし」

の言葉が聞かれます。


でも案外いまだに銀行の言う言葉や交渉に誘導されて、


企業として必要な資金調達ができないケースを

耳にします。


銀行は自分も経験がありますが、かつては安定したいい職場

と言われて、給与も結構高かったですし、

それなりに誇りを持てる職業だと思っていました。

高度経済成長期は銀行が潰れるなんてことは

誰も思っていませんでした。

ところがバブル崩壊後、金融機関が潰れることは

タブーではなくなりました。


先日も久し振りに破綻銀行が出ました。

実際、2002年当時も去年・今年も公的資金を

導入しています。

それで、メガも含め銀行は法人税は

10年以上払っていません。

でも経営者の皆さんは銀行員はどうも苦手という方が

多い気がします。

銀行から見たらこちら顧客です。


卑屈になることはないのですが、

どうも融資のカウンターでは思うように行かないようです。



専門用語も良く分からないとか、言われると

つい正直に答える、


または「はい」と返事をしてしまうという話を聞きます

やはり生殺与奪の権利を握っている強みなのでしょう。

銀行から何か質問・要望があった時などは、


何を聞き出したいのだろうと一呼吸して考えて見るのも


一手です。


クライアントから、銀行から言われたことの意味を


聞かれることが少なからずあります。

幾つかの可能性を指摘して、回答も一番無難な回答と、


銀行から更に切り返しの質問がある可能性の高い時は、


その対応も経営者や財務担当の方と話合いをし、


必要に応じ想定問答を考えたり、


または私が同席することもあります。

(昔は同じように融資のカウンターの内側に座って

いましたから彼らの考えること、立場も良く判るのです。)

あらかじめ銀行との交渉方法がインプットされているだけで、

落ち着いて銀行に行けることにもなります。

景気の影響、今回は結構深刻だと私自身は思っています。


消費不況、デフレ・・・居酒屋を見れば安売り競争は激烈です。

これでは、売上も利益も上がりにくい条件が揃っています。

今、銀行はかつてのように無担保のビジネスローンは

返済一本槍です。


返すだけ新規の融資がないのですから、

企業は資金繰りに窮する訳です。

借入も多いが預金も多いというような企業も結構あります

預金を崩したら融資をしてくれなくなる。

今でも借りられないのなら踏ん切りも必要だと思います。


どこの金融機関を対象にするかは考えなければ

行けないですけどね。

なるべく、資産・負債のバランスをスリム化する方が

資金繰り的には大半の会社は楽になるはずです。

銀行と今WinWinの関係になれるのは、

優良企業だけでしょう。