「私が帰ったあと、彼女はどうなるのでしょう」
人生はそれぞれであり、たとえわが子であろうとも送り出してしまえば「あとは野となれ山となれ」であり、なにごともなく帰ってくるのを祈るしかない。
だが、
それでも、あーでもない、こーでもないと心配してしまうのが親というものであり、正常な人間の感覚というものではないだろうか。
したがって、
その点で言えば、彼は正しい考えの持ち主であり、最低限のお願い、根回しをするところに人間らしさのようなものが感じられる。
しかし、
たとえば、二組の人工知能に親子関係の設定を与えたとして、それぞれが、その役割を認識した振る舞いを見せることはあるのだろうか。
仮に、その振る舞いを見せたとして、そこには、子供に対する無条件の愛情とか、親に対する絶対の信頼とか、そういうものが生まれたと言えるのであろうか。
そして、
技術者は、そのようなプログラムを組み立てることができるのだろうか。
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愛情の定義とは、如何なるものか?
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※以下、次号へ続く。
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■■■ この物語のあらすじ ■■■
ある日の日曜日。
いつものように台の掃除をしていたライフだったが、前夜に行われた変電設備の点検に伴う計画停電の影響を受け、十分な充電が行われなかった充電式掃除機のバッテリーが底をつき、突然、止まってしまった。
このことを重く見たライフは、太陽電池による充電システムを搭載した、新しい掃除機を作ることを強く決意する。
そして、ソフトウェア兼システムエンジニアであるPCの協力を得て、人工知能による自律制御システムを備えたロボット掃除機が完成し、テスト当日の日を迎えることができた。
しかし!
まさか、そのロボット掃除機をめぐり、奇妙奇天烈、奇々怪々、奇想天外な物語が展開するとは、夢にも思わなかった。
--- あなたは、まだ、普通の掃除機をお使いですか? ---
『Mr.Dyson 第1話』は、こちらにあります↓
http://ameblo.jp/rikutsunoooinezumitachi/entry-11292657698.html『Mr.Dyson』は、あまりにもアバンギャルドすぎて、商業ベースには乗せられない作品です。
そして、
その特性をフルに生かし、『鉄腕アトム』『人造人間キカイダー』『イヴの時間』などでは描かれることのなかった、当事者とそれを取り巻くすべての者(モノも?)たちの様子を事の発端から解決の過程を通し、あらゆる角度から丹念(しつこく)に描いています。
これから物語を書いてみたいと思っている方、ロボット工学や人工知能を学ぶ方などを含め、幅広い人たちに読んでもらいたいと思っています。