いつもやってる遊びだけど
今日は少し難易度を上げて
折りたたんだ布団の中にお気に入りのボールを隠した。
メイ:ここなの。この中なの。
分かってるのに、なかなか取り出せない。
私は窓辺に立って
夕方の風の心地よさを感じながら
手を貸したくなる気持ちをグッとこらえる。
ときどきメイちゃんが
「んー。とれないです。」と顔を上げるけれど
またすぐに布団に向かう。
「手伝って」とは伝えてこないし、
あきらめようともしない。
取り出しやすいように
ちょっと手を貸してあげることは簡単。
だけど、それをしないことで
この子は
どれだけの経験と自信をつけることができるだろう。
どれだけ可能性を広げるだろう。
助けてあげることだけが優しさじゃない。
「手を出さずに待つ」 「見守る」
ここに大きな成長の可能性が眠っています。
***
私がピアノのレッスンで意識していることも
これと同じ。
入り口はていねいに教えても、
一人で進み出せるような部分では
手を出し過ぎない。見守る。
これを早い時期からやっています。
そうすることで
生徒さんたちは
・自分で考える力がつく
・あきらめずに目標に向かう集中力がつく
・自分の力を信じるられるようになる=自信がつく
こうなったら、生徒さんたちは
もう自発的に練習する子になっています(笑)
そういえば、
「うちの子は練習が嫌いで・・・ピアノに向かわせるのが大変なんです」
ではなく、
「うちの子、放っておいてもいつの間にか練習を始めてるんです!!」
という声をよく聞きます
私自身が練習嫌いな子どもだったので
これはすごく嬉しい声です(笑)
***
さて、布団と格闘していたメイちゃん。
なんと10分ほどかけてボールを発掘!すごい集中力!
メイ:わたし、やったわ!
待つことって
成長の芽を摘んでしまわない、ということ。
ていねいに教え導くことと同じくらい
待つこと、見守ることも大切。
掛札文香