荒川区立尾久第六小学校にいごいごに行って参りました。
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いごいごというのは小学校の放課後スクールでやっている
小さな碁盤と色のきれいな碁石を使った囲碁遊びのことです。
これまでのいごいごの活動の様子は こちら からどうぞ
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冬晴れの小学校。
校庭では高学年がサッカーの授業をしていました。
尾久第六小学校は放課後のサッカークラブの活動も盛んのようです。
いごいごが終わって帰る頃にもまだ、夕暮れの校庭でサッカービールを蹴っている子どもたちがいます。
男の子も女の子も。
にこにこすくーる、というのは、荒川区立小学校の放課後スクールの名称です。
にこにこすくーるの部屋がある校舎に入る玄関に、今日の予定が貼りだしてあります。
今日は、「囲碁で遊ぼう●〇」と、「写真立て制作」をするそうです。
にこにこルームの前の掲示板には、今月のイベントの予定が貼ってあります。
次はコレ! マークで、部屋に出入りする子どもたちや、お迎えの保護者さんの注意を喚起する。
「今年度の囲碁で遊ぼうは残り2回!」とコメントを書いてくださっています。
☆o。:・;;.。:*・☆o。
さて、いきなり(囲碁をなさる方には)違和感あふれるこの盤面。
いごいごに行くのは、一ヵ月にいっぺんです。
いくつかの小学校をかけもちしてるので、どうしてもそれくらいの頻度になってしまうのですが、そうすると一ヵ月ぶりで、ちょっと遊び方を忘れちゃってる子もいるわけです。
たぶん、オセロでたくさん遊んでたんじゃないかな。
最初に角っこに置いてきました。
オセロでは角最強ですが(ですよね?)、囲碁だと角は得にならないことがほとんどです。
だけど、そんなとこに置いてもうまくいかないよ、とは言いたくない。
とは言え、角に置いてきた子どもの石を、ぽいぽい取っちゃうのも気が進まない。
ということで編み出した手法があります。
対角線の角に置いてみる。
「すみっこ、好きなの?じゃあ、真似してすみっこね。これ、取ってごらん。」
と誘ってみます。
角っこの石は逃げ道が少ないので追いかけやすい、取りやすい、と気が付いて、そうだった、真ん中の方が有利だった、と思い出してくれる、という仕掛けです。
初手を碁盤のまん中あたりに置けた子には、「いいところに置いたね」と声をかけます。
☆o。:・;;.。:*・☆o。
3学期くらいになると、子ども同士でも相手をみつけて、どんどん対局できるようになってきます。
「いくつ取れたら勝ち」にするか、それとも「陣地戦」にするか、決めずに対局開始しちゃうことが(すごく)多いので、「何個勝ち?」「陣地戦?」と声をかけます。
各小学校のにこにこすくーるには、「ななろのご」が1~2組用意されています。
子どもたちがいつでも遊べるように、ゲーム類の棚に置いてくれている小学校もありますし、囲碁用の箱にしまってあって、囲碁イベントの時に出してきてくれるところもあります。
一番の希望で言えば、いつでも出せるところ、子どもたちの目につくところに囲碁の道具があって、イベントの時だけじゃなくても、友だち同士で囲碁遊びできるのが理想ですが、夢見るモードを解除して現実を見て見ますと、囲碁の道具が棚に並んでいても、もっとわかりやすくてすぐ遊べるおもちゃやゲーム、体を動かして遊べる校庭や体育館、マンガや本が揃っていると、なかなか囲碁の道具には手を伸ばされないのが実態です。
本棚には人気のマンガシリーズも揃っています。
だとすると、囲碁イベントの時にだけできる「特別な遊び」という期間限定の特別感を演出するやり方も有効なのかなとも思っています。
囲碁は、本当におもしろいな、やりたいなと感じられるまでに時間がかかる遊びなんだな。
私は子どもたちに囲碁遊びを教えに行きますが、外遊びや、ブロック遊びや、工作や、ゲームや、読書やマンガよりも囲碁の方が良いよと思ったことはありません。
だけどいろいろ選べる放課後の時間の過ごし方の中に、囲碁遊びも混ぜてもらえるようになると良いなと思っています。
小学校の備品の「ななろのご」には、混ざらないように(りくのらが持っていくセットと)、駒の裏面に小さなシールが貼ってあります。
動物シールを貼ることをお勧めしました。
馬で飽きてきたら、裏返して、ネコ対馬、インコ対ネコ、インコ対馬で遊べます。
☆o。:・;;.。:*・☆o。
この日は初めて参加の子が来てくれました。
ルールは知りませんが、連れてきてくれたお友だちとりくのらが対局しているのを見ていて、囲んだら取れるのがわかったようです。
馬の周りの道が縦と横全部通せんぼされると、逃げ道がなくなって取られるんだね。
「わかった」と言いますので、試しに、ルール説明なしでいきなり実戦行って見ます。
お友だちが隣で見守ってくれています。
するとこの子が、対局の手を止めて、こんな質問をしてきてくれました。
「ねえ、こうなっていても...」
と、テーブルの上に赤い馬をふたつ並べて、
「こうやって囲んだら...」
ふたつの赤い馬の周りを黄緑の馬でぐるりと囲んで、
「ふたついっぺんにでも取れるの?
さっき見ててくれた、お友だちとりくのらの対局では、(たまたま)ひとつの馬をポン抜きするシーンしか出てこなかったのですが、それなら複数でも囲めば取れるのか?それとも取れるのはひとつを囲んだ時だけなのか?と疑問に思ったようです。
鋭いですね。
説明される前に自分でそこに気が付いたとはすごい。
ふたつでも、みっつでも、もっとたくさんでも、周りの逃げ道が全部ふさげれば、いっぺんに取れます。
すごい達成感があるよ!
その時、逃げ道がないナナメのところはふさがなくても良いのがポイントです。
こうやってすごく理解が早くて、上達も早い子がいます。
お、どんどん強くなるぞきっと、とおとなは期待しますが、そういう子はどんな遊びをやっても楽しく上手にできるので...囲碁が気に入って次も来てくれることを心待ちにすることにします。
☆o。:・;;.。:*・☆o。
次も来てくれるように子どもたちの心を誘う仕掛け(のひとつ)。
いごいごチャレンジ帖です。
対局に勝ったら2枚、負けちゃったら1枚、シールを貼ってページを増やしていく対局記録ノートです。
ページを束ねていくんじゃなくて、長くしていくようにしたのが工夫です。
記録が伸びていくのがわかりやすいです。
ページのところどころに、お楽しみポイントが作ってあって、子どもたちがちょっと考える質問の答えを書いたり、絵を描いたりします。
ものすごくたくさん対局したので、いごいごチャレンジ帖が忍者の巻物みたいになっている子が、久しぶりに参加してくれました。
高学年に上がると、習い事が始まったりして、放課後スクールへの参加率自体が下がってきます。
さすがの石の持ち方。
そして石を置く場所も、石取りじゃなくて陣地作りを考えている置き方です。
思わず本気でいってしまったりくのら。
だって緩めると全滅させられそうだったんですもの。
でもこれで(次は青ガラス玉)、赤ガラス玉3子が逃げられない、と読めるんだからさすがです。
☆o。:・;;.。:*・☆o。
この子も久しぶりに来てくれました。
勝ち負けじゃなくて、できるだけ長く、いっぱいりくのらと遊びたかったみたい。
「負けました」と言っても、「まだ置けるところがあるでしょ、置いて、置いて」と投げさせてくれません。
そんなら、着手禁止、および、盤上にあっても生きていない石、を体感してもらう良いチャンスかもしれません。
途中で石が足りなくなって、別の色を混ぜているのでわかりにくいんですが、ダメは空いてるので取り上げられてはいないけど、二眼なくて死んでいる石がたくさん盤上に残っています。
自分から取られてしまう場所には石を置くことはできません。
それをしっかり理解したみたいで、りくのらの石を取り上げないように、取り上げないように、できるだけ対局時間を引き延ばすように置いてきています。
うん、着手禁止点の理解は完ぺきのようだ。
次に待っている子がいる時はこれ、できないけどね。
☆o。:・;;.。:*・☆o。
帰りにコンビニのイートインコーナーでコーヒーを飲んで暖まりました。
ツイッターで美味しいと教えてもらったチーズケーキを食べてみる。
うま!
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