荒川区立大門小学校にいごいごに行って参りました。
1月31日の金曜日でした。
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いごいごというのは小学校の放課後スクールでやっている
小さな碁盤と色のきれいな碁石を使った囲碁遊びのことです。
これまでのいごいごの活動の様子は こちら からどうぞ
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荒川区立大門小学校は、町屋から尾久の原公園に抜ける防災道路沿いにあります。
あるいて数分の尾久の原公園は、春には枝垂桜がたくさん咲き、湿地でザリガニやおたまじゃくし取りができる広い芝生の公園です。
たまたまこの学校ばっかり、りくのら都合で2回もお休みにしてもらってしまい、特別にこの日に予定を入れていただきました。
インフルエンザや新型肺炎の流行が心配されていますので、教室に入る前にしっかりと手を洗いました。
小学校の手洗い水道。
なんとなく昭和のかほりが漂う。
レモン石鹸が網で下げてあればもっとなんだけど。
☆o。:・;;.。:*・☆o。
早速、対局を申し込んでくれた子と、お花の形のタイル碁石を使って9路盤対局です。
手前の青いお花ふたつが取られちゃう! と、ひとつ逃げました。
ピンクのお花のりくのらがアタリにして、あっ、取られちゃう! と逃げようとして、手が止まった。
いいぞ、いいぞ。
ここに置いても、取られちゃうよね?
うん、そうだね。どうする?
じゃあここは取られてもいいや。
と、逃げずに他へ行きました。
すごいです。
逃げても取られる、と2手先が読めていて、さらに、ここを取られても他で取り返せば負けじゃない、と判断できているということです。
子どもが取った石の数と、りくのらが取った石の数がシーソーゲームになるように、大差にならないようにするのが腕の見せ所だ!
☆o。:・;;.。:*・☆o。
石を取られても負けじゃない。
石を取っても勝ちじゃないことに気がついてもらえるようにと思っています。
取ったり、取られたりを繰り返すうちに、だんだんそれぞれの陣地ができてきます。
お互いに置きたいところがもうなくなったら、囲んだ陣地の数を数えます。
☆o。:・;;.。:*・☆o。
陣地戦じゃなくて、何個取ったら勝ちでやりたいの、とリクエストする子もいますが…
どちらも決めた数だけ取れないうちに、置くところがなくなるように打っていってます。
おいてもすぐに取られちゃうところ、着手禁止点のことは、「プレゼントポイント」と呼んでいます。
そこに置くとすぐ取られて、相手にプレゼントになっちゃうよ。
プレゼントをあげたかったら置いてもいいよ。
すぐにはプレゼントじゃないけど、相手が次に置いたら取られちゃうところ(アタリにつっこむ)は、「落とし穴ポイント」と呼んでいます。
「プレゼントポイント」でも、「落とし穴ポイント」でもない場所がなくなったら、「置きたいところがありません。パス。」と言おう。
上の写真の「ななろのご」は、交点ににんじんの絵が描いてありますから、陣地を数える時には、赤馬が食べないでとっといたにんじんの数を数えてね、と教えられます。
食べないでとっといた、というのがどうやら子どもに伝わりやすい言い方で、自陣に石を置きそうになったとき、「あ、にんじん食べちゃうの?」と尋ねることで、置いたら自分のポイントが減っちゃうな、と気が付きやすい、気がする。
ななろのご
1,223円
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☆o。:・;;.。:*・☆o。
初手を端っこに置いてくる子がいます。
割といます。
オセロとまざっているのかもしれません。
じゃあ最強ポイントに置いちゃうね、と言いながら、天元(七路盤だと天元最強)に先着しちゃうこともあるけど、同じように端っこに置いて真似碁にしてみることもあります。
端っこの石は取りやすい(=取られやすい)と気がつくといいんですけど。
「あれっ?同じ形だよ」
りくのらが真似して同じところに置いてることに気が付きました。
形を認識する力が強いようです。
友だちに、「見て見て!同じ形になってるでしょ。」 と見せています。
☆o。:・;;.。:*・☆o。
とてもおもしろい手遊び?を見せてもらいました。
ぐーをして立てた親指に、「ねじる」 とペンで書いてあります。
親指を持ってぐるっとねじると…
親指の付け根のところに「すき」 と書いてある!
次に人差し指を伸ばして見せてくれます。
「たたく」 と書いてあるぞ。
人差し指の先をポン!とたたくと…
ぱっと手を開いて見せてくれると、「だいすき💛」 って書いてある!
すごい!
すごい!
何度もやらせてもらっちゃった(*^-^*)
(写真も撮らせてもらっちゃった。)
☆o。:・;;.。:*・☆o。
「先生、手加減してるでしょ?今度、本気でやってみて。わたしも本気でやるからね。」
とリクエストされました。
りくのらが黒猫です。
「本気でやって」と言ったのに、黒猫をひとつ取らせたので、ちょっと不満そうです。
やっぱり先生本気じゃないのかな。
いやいや、これからが本気の見せ所だよ!
きゅうっと絞って、アタリアタリで、ここまで打ったところで、じいっとじいっと眺めて、
「これはもう勝てない」 と言いました。
さすが、本気で打ってと言ってくれるだけの実力者です。
この白猫が取られたら負けとわかるだけじゃなくて、負けましたも言える。
本気でやって、と言ってくれてありがとう。
じゃあ次はお返しに、先生の黒猫を全滅させるゲームをやってみようか。
全滅しました。
☆o。:・;;.。:*・☆o。
ふたりでいごいごチャレンジ帖の長さを比べています。
今日中に100まで行くかなあ、と言っていたけど、見事100に到達しました!
100枚目のシールを貼っています。
そして次のページをファイルから出して、貼り足しています。
☆o。:・;;.。:*・☆o。
いごいごは5時で終わりです。
子どもたちは下校の準備をするために、ランドセルが置いてある部屋へ戻りました。
にこにこすくーるの本棚にはマンガもあります。
このマンガはすごく人気があるらしい。
ちょっと大人買いしてみようかしら。
子どもたちのいごいごチャレンジ帖です。
1回でも参加したら、自分のを作るので、これは大門小学校でいごいごしたのべの人数になります。
試しに学年別に積み上げてみました。
右側から、1年生、2年生、3年生、4年生、5年生。
6年生は参加したことがないようです。
高学年は放課後スクールに参加する子自体が少ないです。
子ども同士で遊べるようになるし、習い事や塾に通う子が増えるせいもあると思います。
圧倒的に1年生が多いですね。
先日参加した、日本棋院の普及指導員研修会の中の講義で、囲碁普及の経験が深い石倉昇九段が、入門者には必
ず陣地から教える方が良い、石取りから教えると、どうしても石を取る面白さから抜け出せず上達の妨げになります、とおっしゃいました。
いごいごでは石取りから始めて、自然に陣地取りに移っていけるように工夫しているのです。
ですから石倉先生のこのお話を聞いて、ええっ、ダメなのかなあと思いました。
同じように感じたのか、未就学児や低学年の子に教えるときは?と質問してくださった方がおられました。
すると石倉先生が補足説明をされました。
未就学児や、小学校1年生くらいの小さな子は、陣地から教えるのは難しいので、子どもたちがおもしろがって遊べる石取りからする方が良いですよ、とおっしゃいました。
とてもホッとしました。
りくのら個人的には、石取りから覚えたら、陣地の考え方がいつまでもわからない、ということはないんじゃないかと思っています。
囲碁で遊ぼうという子どもたち(おとなでも)は、そんなに頭が固くない、と思います。
囲碁で自分のポイントになるのは、相手から取った石の数と、相手から入ってこられない陣地の広さ、と理解してもらうことに、それほど困難を感じたことはない気がします。
もっと教わる人の能力を信頼しても大丈夫だと思うな。