確か…

先週の金曜日には父の友人の告別式に雪の降る中、行くの行かないので散々心配させられた挙句、結局はお通夜に出席する友人にお香典を託すということで一件落着したのに続き、今回は1週間後の本日、またまた振り回される出来事があった。

それは…

新宿の某病院に入院している父の友人から直接電話があったことから、始まった話である。

その入院されている方が、父ともう一人Sさんに電話をしたことで、二人でお見舞いに行こう!ということになったらしい。

父は「2月6日の12時に新宿の交番で待ち合わせをして、昼飯でも食べてから東京病院に行って来る。」と言い出した。

新宿の交番??って何口?と、聞くも、「昔からある交番なんかひとつに決まってる!間違えるわけないだろ!!」の一点張り。

しかも、東京病院??ってどこ??

とにかく、一人で電車に乗り、新宿まで辿りついたとしでも、待ち合わせ場所にいけるかどうか心配だった。

私だけかもしれないが、こんな私ですら、人が溢れているところに行くとドキドキしてしまうし、キョロキョロしてしまう。

新宿駅なんかとくに、自分のテリトリー外って感じで何度行っても慣れない。

現役のころとは様変わりしたところで、父がオロオロするのが目に見える。

困ったものだ…と、考えた結果、私が父を待ち合わせ場所まで送り届けることにした。

とにかく、友人Sさんと会せれば、東京病院だかなんだかまで連れて行ってくれるだろうし、帰りも新宿駅まで一緒であろう。

さすがに、帰りは間違えなく帰れる父だと考えた。

もう何年も使ったことのない、俺も携帯を持っているんだ!という父の見栄だけの携帯電話の充電をさせられた。

「これを持って行けば大丈夫だな」と自己満足する父を冷ややかに観察していた。

何度となく教えても、使う事のない父は、かけかたも知らない。

とりかたも知らない。

まして相手の番号や自分の番号を交換しない限り意味のない携帯。

呼び出し音が恥ずかしいからと、小さくしている父。

耳の遠い父には鳴っても聞こえないかも知れない。

バイブにしてあげても、モコモコ状態では気が付かないだろう。

そんなことを考えて、結局送って行こうと決めた。


そして、今日、朝の見守りの時、その話をどうやって切り出そうかと思っていたら、父から「今日、腰が痛いから止めようと思う」と言ってきた。

はぁ?

それならそれで、全然いいんだけど…

私が勝手に一人であれこれ心配して、送って行こう!って決めてただけだから、父には何の責任もないんだけど…


ホッとした途端、ものすごく父に優しく接することが出来た。


本当に腰が痛かったのかもしれないが、そうでない理由があったのかもしれない。


いずれにしても、『気が進まないときはやめる』この直観が正しかったと思いたい。


私の誤算の果て…はまだ続きます。