韓国ドラマ 赤い袖先

原題 : 옷소매 붉은 끝동
英題:The Red Sleeve Cuff

(タイトルに関しての説明を記事1番下に記載しています)

2021年11月〜放送開始

1話約37分 全36話(U-Next)
テレビ放送では18話

2021年 MBC演技大賞(8タイトル)を受賞されたドラマです。
また、2022放送通信委員会放送大賞では最優秀賞を受賞されてます。





純愛が切なくてとても素敵でした。
ドギムの聡明さと行動力で何度も王を助けて、やっと結ばれても切なくて余韻が残る作品です。
ロマンスだけでなく、女性として生きる苦悩や王に生まれた運命を繊細に描かれていました。
宮女たちの友情も凄く良かったです。

ジュノさんが演じるイ・サン、なんて爽やかで素敵なんでしょうか😀。ツンデレながらもドギムを気に掛けるサンに胸キュンドキドキが止まらなかったです。

この様な史劇で私が思い出すのは「麗」です。
「麗」ではファンタジー要素があり、IUさん演じるヘ・スは高貴な人物像でしたが、ソン・ドギムは宮女で普通なら王や王子とは話す事もままならない立場の女性です。
2人の女性は共に一時的に幸せにはなりますが、どちらもハッピーとは言えないエンディングでした。
(切なかったです)





  ストーリー


没落した一族の娘、ソン・ドギムは、見習い宮女として宮廷に仕えていた。
一方、国王・英祖の孫で世孫のイ・サンは、祖父により父を死に追いやられ、宮廷で孤独に暮らしていた。
サンはある出来事をきっかけに、ドギムにほのかな想いを寄せるようになるが…。




  各話ストーリー


第1回
宮廷に仕える幼い見習い宮女、ソン・ドギムは、本を読み聞かせる伝奇叟遊びが得意。
ある日、ドギムは亡くなった暎嬪の弔問にひとりで行かされることに。
一方、王世孫、イ・サンは実の祖母・暎嬪の死を知り...。

第2回
サンの祖父である国王・英祖は『史記』を禁書に指定していたが、サンはひそかに所持していた。
サンを世孫から廃そうとする勢力は英祖にこのことを讒訴し、英祖は激怒。宮女たちの会話からそれを知ったドギムは...。

第3回
数年後、都にトラが出没し、サンは自ら弓を手にトラ狩りに乗り出す。
そんななか、東宮殿に「罪人の子は王になれない」という矢文が打ち込まれる。
罪人とは英祖の命で死んだサンの父・思悼世子のことだ。

第4回
宮女たちに小説を朗読するドギムの声を聞き、サンは辛い記憶を思い出す。
父の英祖に愛されず、息子のサンに辛く当たる世子。
ドギムはサンに反省文を提出するが、ドギムは平伏し2人は互いに顔はわからない。

第5回
宮女たちの祭りの晩、王宮にトラが現れる。
ドギムはサンの頼みで、朗読すると言って宮女を集め脱出させる。
ドギムがトラに襲われかけた瞬間、サンの矢がドギムを救うが、勝手に兵を動かしたサンに非難が集まる。

第6回
王妃の提案で、ドギムは筆写した書籍を提出するためひとりで英祖に謁見する。
書を提出するだけで下がろうと思っていたが、英祖から筆跡を褒められ、思わず「東宮を許してほしい」と言ってしまう。英祖は激怒し...。

第7回
サンが兼司書ではなく世孫だと知り、ショックを受けるドギム。
一方、サンは秘密会議を持ち、トラを捕えた夜に自分を弓で狙った者がいると明らかにする。
そんななか、ドギムたちが正式な宮女になる笄礼の日が近づく。

第8回
笄礼を控え、宮女たちは久しぶりに実家へ戻るが、ドギムが向かったのはサンの実母・恵嬪の屋敷だった。
両親を失ったドギムを救った恵嬪は、恩返しとしてサンを監視し報告することをドギムに求める。

第9回
恵嬪の命を受けたドギムは、世孫派の秘密会議・同徳会のために妓房に出入りするサンを尾行。
ドンノに見つかり殺されかけるが、サンに助けられる。
サンは、主人である自分を差し置き母の命令を聞くのかと怒り...。

第10回
正装したドギムを見かけたサンは、ドギムが王の寵愛を受けたと勘違いするが、笄礼のためだと知り安堵する。
笄礼の日、恵嬪の指図で東宮と宮女の対面する順序が変更され、ドギムは恵嬪同席のもとサンと対面する。

第11回
禁足を命じられ部屋から出られないサンに代わり、同徳会に出席しサンの意思を伝えるドギム。
サンの力添えになる人物として王妃の存在を思いついたドギムは、王妃の説得は女である自分にしかできないと考える。

第12回
朝鮮の養蚕を奨励する親蚕礼の日。王妃は清国製の衣装で現れた和緩翁主を土下座させ、叱りつける。
王妃は英祖に、和緩翁主のしつけを怠った過ちを謝罪。むしろ王妃を心配する英祖に、王妃はサンの禁足の解除を願う。

第13回
ドンノとドギムの仲を誤解し、不機嫌なサン。
急きょ呼ばれたドギムはサンの沐浴を世話するが、湯を注ぎ足そうとして浴槽に落ち、慌てて服を着替える。
それ以来、サンはドギムのことが気になり、勉強も手につかず...。

第14回
ドギムは堤調尚宮から世孫の側室にならないかと言われ驚く。
宮女から側室を出すのが宮女のためと言われるが、ドギムは宮女のままでいたいと断る。
自分の人生を守るため、ドギムはサンへの想いを断ち切ろうと決める。

第15回
サンはドギムに、おまえの全ては私が決めると言って立ち去る。
そんななか、英祖が認知症にかかっていることが明らかに。
一方、提調尚宮は再度ドギムに、サンの側室になり自分の目と耳になってくれと圧力をかける。



第16回
ドギムは英祖の前で暎嬪の弔問に訪れた日の話を語り、英祖はその日、ドギムに暎嬪の書を与えたことを思い出す。
こうして、王室の物を盗んだというドギムの疑いは晴れた。
弔問の日の話を聞いたサンは...。

第17回
サンは暎嬪の弔問で会って以来、おまえを忘れたことはないとドギムに語る。
しかしドギムは、あの日の出会いは偶然だとつれない態度を取る。
そんななか、英祖の認知症はますます進行。英祖はサンに陵幸を命じ...。

第18回
ドギムは、川に大量の火薬袋が流れていることに気づく。
その上流は行宮で、これではサンを守る兵士が鉄砲を使えない。
謀反だと直感したドギムは、信号凧を揚げサンに知らせると、行宮に向かって駆け出し...。

第19回
広寒宮の宮女たちの攻撃を防いだサン。
行宮に駆けつけたドギムは、サンの腕の中に倒れ込む。
謀反の失敗を知った堤調尚宮は左議政をたきつけ、世孫は自分の力を見せつけるために兵を動かしたと英祖に奏上させる。

第20回
ドギムは先輩のカン・ウォレと見習い時代の師・ソ尚宮の会話を耳にし、行宮を攻撃したのは広寒宮だと気づく。
ソ尚宮の身を案じたドギムは、広寒宮の連判状からソ尚宮の名前を消そうと、堤調尚宮の寝所へ忍び込む。

第21回
王宮で宴会が開かれ、王の御前にケジャンと柿が出される。
それは英祖が先王の毒殺に使ったと噂される品だった。
英祖は激怒し、真っ赤に焼けた火箸を恵嬪に投げつけようとするが、サンが素手で受け止める。

第22回
廃世孫の危機を感じたドンノはサンに、王に譲位を迫るよう求めるが、サンは聞き入れない。
ドギムはパク尚宮から、英祖が思悼世子の命と引き換えにサンの即位を約束した文書・金縢之詞の存在を聞き...。

第23回
臣下たちの前でサンを責める英祖は、次第に混乱してサンを思悼世子だと思い始める。
サンは泣きながら自分は世孫だと訴え、間違いに気づいた英祖はがく然とする。
その時、王妃とドギムが現れ金縢之詞の存在を明かす。

第24回
サンが王となり、堤調尚宮は英祖の面前で自害する。
サンは起き上がれなくなった英祖を看病するが、英祖は祖父を許してくれと言い残してこの世を去った。
そんななか、友人の宮女から宮女の幸せを問われたドギムは...。

第25回
王となったサンは、ドギムに自分の側室に入ってくれと頼むが、ドギムは返答をしない。
そんななか、サンの暗殺を狙って逆徒が襲いかかるが失敗。
逆徒の捜索が始まり、宮女たちからも逮捕者が出る。

第26回
異母弟の恩全君、左議政のホン・ジョンヨ、叔母和緩翁主の息子と、次々に反対派を処刑するサンは、苦しみのあまり酒に溺れる。
ドギムを引き寄せ、口づけをしようとしたサンは、そのまま寝入ってしまう。

第27回
サンは、都承旨・ドンノの妹で側室に入った元嬪ホン氏のもとで夜を過ごすことに。
ドギムは留守番をしているうちに眠ってしまうが、目を覚ますと隣にサンがいた。
サンはドギムに、おまえは俺の心をかき乱すと言い...。

第28回
ギョンヒ以外にも宮女が次々と王宮から姿を消し、ドギムは仲間と共にギョンヒたちの行方を捜す。
池に浮かぶ香袋をギョンヒの物と思い、池に飛び込んだドギム。
ドギムが自殺を図ったと誤解したサンも池に入るが...。

第29回
大妃に元嬪殺害の罪を着せるドンノの計画を知ったドギムは、ひとりで広寒宮に向かうが、ドンノに捕らえられてしまう。
ドンノがドギムにでっち上げの文書を書かせようとした瞬間、サンが現れてドギムたちを救う。

第30回
接吻を交わすサンとドギム。
しかし、サンの口から出たのは「王宮を出て二度と目の前に現れるな」という言葉だった。王宮を去ったドギムの部屋で、サンは破られた禁書の頁を見つける。そして、1年後...。

第31回
宮女として王宮に呼び戻されたドギム。
新しく側室となった和嬪付き宮女の中にドギムの姿を見たサンは、驚きを隠せない。
そんななか、共寝の日取りを伝えるよう和嬪に命じられたドギムは、王の宮殿に向かうが...。

第32回
ドギムに嫉妬する和嬪は大妃の前で、ドギムが男と会っていると伝える。
男とはドギムの兄、ソン・シクのことだったが、ドギムは兄の立場を考えて否定しない。
大妃は宮女の私通は死罪だと脅し...。

第33回
ドギムがサンの寝所に侍った翌日、ギョンヒはドギムに「王様を信じてはいけない」と言う。
ソ尚宮も、良い王様が良い夫とは限らないと浮かない表情だ。
それから10日間、サンはドギムのもとを訪れず...。

第34回
宜嬪となったドギムとサンの子・文孝世子が麻疹で幼い命を失う。
懐妊中のドギムは、我が子の最期を看取ることができない。
嘆き悲しむドギムにサンは、王族として毅然とした態度で悲しみを乗り越えろと励ます。

第35回
大妃の兄が流刑の地で亡くなる。
大妃は王宮とは華麗な牢獄だ、閉じ込められた自分は兄の弔問にも行けないと悲嘆する。
体調を崩したサンにドギムは、昔のように詩経を読み聞かせて慰めるが、突然意識を失ってしまう。

第36回
ドギムの死後、サンは世継ぎのために新たな側室を迎え、ドギムのことは忘れようと決意する。
時は流れ、サンの治世は太平聖代と呼ばれていた。
サンは、提調尚宮になっていたギョンヒからドギムの遺品を受け取る。





キャスト 


イ・サン(イ・ジュノさん)



頑固で傲慢な完璧主義の王世孫

傲慢で何事にも厳しい性格。
王の直系の孫に生まれ、世継ぎの座についた次期君主でその上、頭まで良く、一を学べば十が分かる。
 東宮の宮女たちは訓育尚宮や監察尚宮より世孫に見られることをもっと怖がる。 
三つ編みの髪でも乱れたらすぐ怒鳴りつけられるし、遅刻でもしたら、直ちにムチで、一番大きな罰は、 「反省文を書いてくる」 理由は省く。
人に厳しい以上に自分自身に対する管理が怖いように徹底し、自らを恐ろしいほど責め立て、祖父の英祖が望む理想的な「後継者」になるよう努力している。
お父さんみたいにみじめに死にたくない…必ず生き残り、これ見よがしに聖君となって世の中の人々に証明して見せたい。
言い換えれば、彼はいつもひそかに恐れている。
しかし世の中誰にも恐ろしくて恐ろしいと言うことができないから…
彼は「完璧な皇太子」の姿を鎧に身につけて、いつもその完璧さを維持できると思っていた。
癸巳年の夏の日、誰も訪れない東宮の書庫で女官ドクイムに出会う前までは…



ソン・ドクイム(イ・セヨンさん)



自分の人生を積極的に選ぼうとする女官

好奇心で輝く大きな瞳、無邪気な興奮に染まった桃色の両頬が愛おしい東宮の至密。
時々、手綱を解いた子馬のように吠えたりもするけど、彼女にもそれなりに真剣な生き方の目標がある。
なんとかして大金をためて, 系図を買いあさり、兄の身分を変えるという野心的な計画だ。
逆賊の息子に追われて漢城を去った兄と再び会うのが唯一の夢なので、幼い頃から「百両集め十年の計」を始め、いつも熱心に金をためている.。
主に二つの方法でお金を貯める。
「電気職人の役割をしながら本を読む」
「必死の仕事」
物語の本を読んでくれる伝記手として優れた才能を発揮し女官の間で大人気を誇る。
筆跡もまた女官の中でも一番で、王室の女性でさえ彼女と共に本を筆写したくて先に請うほどだ。
西尚宮を師匠に従い、キョンヒ、ヨンヒ、ボクヨンの3人の仲間を家族のように考え、いつも東宮の書庫にいて一人で藩を立ち、平和だが全く同じ日常を過ごした。
彼女の前に、ある日傲慢で礼儀のない限り青年が現われ、その青年の胸に銀貨五枚を投げつけながら彼女の素朴な人生は激変し始める。



ホン・ドクロ(カン・フンさん)



イ・サンに仕える司書

「字は徳路(ドクロ)」。 
名前はホン·グクヨン。
女官たちは恋愛小説を読むたびに、男主人公として彼の顔を想像するほど、ハンサムな顔と優しい微笑みに恋煩いをする女官が数え切れないほどいる。
トッケビ世孫が現れると逃げ回る女官たちがドクロが現れると塀の後ろに集まって彼の姿を盗み見るのに忙しい。
問題は、2人が必ずくっついているという事実。
人々、特に宮殿の女性にとって非常に多情多感な彼であるため、春風が吹くような外見の後ろに隠れた、彼の涼しい内面を知っている人は多くない。
彼は人の善意、理由のない好意と親切を信じない。
全てのことには必ず代価を支払わなければならないと思う。
彼が女官たちに親切だったのは、いつかその代価を受け取るつもりだからだ。
それが宮殿の中の噂であれ、彼女たちが仕える主人たちに関する秘密であれ…。
名門豊山(プンサン)ホン氏一族の嫡子である彼であるため、彼にも不幸な幼い時代があったという事実を知る人は多くない。
世孫はドクロを泥沼の中から救い出し、輝く真珠にした恩人。
彼は必ず世孫を王位に、自身もまた”一人之下万人之上(上には王だけがいて、残りはみんな下)”の位に輝くつもりだ。
いつかきっと、天下のすべてのことが彼の手の内にある日が来ると信じている。



英祖(ヨンジョ)(イ・ドクファさん)



李氏朝鮮第21代王。サンの祖父。

普段の姿は優しい祖父の顔をしているが、強権的な力を持つ。
しかし、彼には触れてはいけない過去がある。



王妃(キム氏)(チャン・ヒジンさん)



英祖の継妃。
後の貞純大妃。
聡明な性格で、優れた才能を持つドギムを自身の女官にしようと企む。サンと次第に対立関係となる。



恵嬪(ヘビン・ホン氏)(カン・マルグムさん)



サンの生母。
後の恵慶宮洪氏。
夫の死後、世子嬪から恵嬪の位に封じられた。
サンの安全を願っている。



清衍郡主(チョンヨン)(キム・イオンさん)



サンの長妹。
明るい性格で、ドギムら女官達と親しく接する。



清璿郡主(チョンソン)(チョ·スンヒさん)



サンの次妹。
典型的な王宮の礼儀を守っている女性。




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タイトルの意味(옷소매 붉은 끝동)


「옷 소매」は現代でも使われる言葉で、「옷(オッ)=服」、「소매(ソメ)=袖」を表す。
「붉은(プルグン)」と言う単語は形容詞「붉다=赤い」の連体形。
そして「끝동(クットン)」と言う言葉、これは女性が着る韓国の民族衣装・チョゴリの袖の先端部分に付け足された布の部分を意味する。

韓国語原題「옷소매 붉은 끝동」をそのまま日本語に訳すと「服の袖 赤いチョゴリの袖の先」と言ったニュアンスになるが、意味が重複する上に、タイトルが長くなってしまうので日本語タイトルを決定する際には苦労したのではないかと思われます。

この「赤いチョゴリの袖の先」というのは何を意味しているのか?

ドラマの舞台である朝鮮王朝時代、宮廷で王に仕える女性を「궁녀(クンニョ;宮女)」と呼んだが、彼女たちが着るチョゴリの袖の先端、つまり「끝동(クットン)」は赤く染められており、これは即ち彼女たちが「王の女」であることを意味していたのだという。

また、同じ意味で王に仕える女官たちは「홍수(ホンス;紅袖)」とも呼ばれたりしていたそうである。
(ちなみに正確な歴史考証によれば当時すべての女官のチョゴリの袖が赤かったわけではないそうです)