ようやく帰国した。

やっぱり日本はいいですなあ。

なにがいいって、食事が美味い。
なにがいいって、貧困層が壊滅的ではない。

僕は途上国のホームレスには基本的にはカネはやらないが、それでも
母親と1歳児ぐらいが、道ばたでスヤスヤ寝ているのを見ると、
どうも気分がよくない。いつまでこんなことしているのだろうか、と。

下を見れば・・・という考え方は必ずしも適切ではないが、
日本はストリートチルドレンの数はほぼ皆無だと思う。

フィリピンの場合だと、25パーセントにのぼる貧困層という位置づけと、
子どもが物乞いに効果的という歪んだ「プロ/ホームレス」の存在と、
さらにカトリック国家のため、中絶原則禁止、いくとすれば闇医者で高価すぎる、
といういくつかの背景が災いしている。


今回、あるホームレスに助けてもらったのだが、彼はセブ島から市内のビジネスマンの甘言に
だまされて首都に来てしまい、1ヶ月フラフラしているという。彼の言うことを信じるほどこちらも
ナイーブではないが、彼の願いは実家に帰る船に乗る1300ペソ(2600円)をなんとか手配
することだ。

そんな日本人がどこにいるだろうか。

日本人の多くが抱えている悩みは、
「家族関係」
「仕事のやりがい」
「友人関係」
「恋愛関係」
「夢の実現」
などがほとんどだと思う。贅沢な悩みだ。
そして自殺が多い。

途上国は自殺が少ない。
「生き残る」ことが最大のミッションだからだ。