「基本的人権の侵害」が焦点か | 国際結婚の行く末: 在アメリカ 国際離婚とハーグ条約

国際結婚の行く末: 在アメリカ 国際離婚とハーグ条約

国際結婚をする前に、国際離婚についての知識があればよかったと思います。あったら、してなかった。

今回、外務省のアンケート結果で、私が気がついたのは、子どもの基本的人権が侵害されているということ。


「州外に出れないという足かせのついた生活とか。

強制的に、父母の家、つまり二つの家を、往復しなくてはいけない子どもとか。

おやつの時間も、習い事をするにも、裁判で決められるとか。

子どものパスポート没収とか。




人権侵害されてる?

犯罪者じゃないのにね。」


でも、それって、アメリカでは普通の離婚家庭でもあるんだけど。だから、気がついていなかったんだけど。




日本の共同親権を目指そうと活動している人たちが、以下のようなことを言っていたけど。

「単独制度が離婚時に子どもの奪い合いを激化させ,子どもの連れ去り,親子の生き別れという悲劇を生んでいます。アメリカ,イギリス,ドイツ,フランス,イタリア,中国,これらの先進諸国は全て離婚後の共同親権制度を導入しており,離婚後も両方の親と積極的で頻繁な関わりを維持することが,子どもの最善の利益に適い,これを阻害することは子どもへの心理的虐待であり,基本的人権の侵害である」

これを読むと、「基本的人権の侵害」ってのも、どういうふうにでもとらえれると思えるね。



でも、「単独親権が子どもの奪い合いを激化」、ってこれは間違ってると思うけど。

共同のほうが、確実に裁判所に頼ることが増えるし。「双方が同意しなければ、裁判所が解決する」わけでしょ?

子どもが18歳になるまで終わらないんだから。



ま、日本の「親権」という単語は、あいまいすぎてなんともいえないけど。

確実にこの文章での「親権」には、面会権も入ってるね。アメリカでは、まったく別の独立したものだから、焦点がまったく違う。焦点の違うものを、ここで論じても無駄。







このような意見が。抜粋。

「人権問題です。基本的人権を守るはずのアメリカ法曹界が逆に蹂躙しています。


悪者・ずるい者を守り、逆に善良な市民の基本的人権を踏みにじるアメリカ法曹界の動きに、世も末という悲壮感しか出てきません。

発展途上国では、子どもの貧困、初等教育の普及、子ども兵、奴隷、人身売買などと問題にされるのと同じように、今後は、先進国の人権問題として、今とはちがった観点で離婚家庭の子どもの権利が扱われ、少しでも今のような不正のはびこる状態から改善されていくことを祈っています。」




先進国の子どもの人権問題。

それは、離婚家庭の子どもの権利。







気がついていなかったわ。




もし、私が妊娠していたときにこういったことを知っていたら、よかったと思う。本当に。




こんなに弁護士代貧乏にはなっていなかったかもしれない。

毎年、夏休みの3ヶ月は、子どもと一緒に世界中を旅行していろんな経験をさせてあげれたかもしれない。

子どもにあった学校に入れてあげることができて、子どもにはもっといろんなチャンスがたくさんあったかもしれない。


部屋をかたずけなさい、と子どもに言ったら、「おかあさん、私を怒らせないで!警察を呼ぶわよ!裁判官に言ってやるわ!」なんていうような子どもに育たなかったかもしれない。





後悔してもしかたがないですね。


今は、この状況を受け入れて、ここで生きていくか。

子どもを見捨てて、養育費だけ払って、自分は好きな人生を送るか。

子どものために、誘拐犯になる覚悟で日本に帰るか。




この3択。



「基本的人権の侵害」かもしれないけど、私がしていることは、アメリカの普通の離婚家庭だから、このまま、これが普通、これが子どもの最善の利益、と思って、子どもが18歳になるまで過ごすのではと思う。



アメリカで、黒人と白人で食べるところもトイレも区別されていた時代に、おかしいと思ったかもしれないけどそれが普通だから、と過ごしてたのと同じかなって、ふと思いました。