全国津々浦々、with膠原病の皆様。

各地で豪雨被害に逢われた方々、お見舞い申し上げます。

 

役所から配られたハザードマップを見ると、私の住まい周辺も、これまで浸水しかなったのがラッキーというくらいの要注意地域です。

梅雨後半、そして台風シーズンへと季節は移っていきます。非常持ち出し用の薬のチェックなどして備えたいと思うこの頃……。

 

6月、体調と治療について大きめの変化があったのでご報告を。

 

6月15日に血液検査、翌々日に診察。

このとき、「補体がちょっと低いです」と言われた。

「補体、ですか?」

怪訝に思う私。

「えぇ、すごく低いってわけではないのですけど、ちょっと低いです」と先生。

 

 

「ホンマですね。微妙に低いですねぇ、これ、問題になるんですか?」

「補体は病気の勢いと関連があって、補体が低いと病気の勢いが増していると考えられます」

「あらま、嫌やな」

「嫌ですね。補体が低くなったときは、炎症の上昇を伴ってることが多いのですけど、炎症はなさそうですねぇ」

「炎症ねぇ…。足指の蜂窩織炎を近医に診てもらったとき、症状の見た目のわりには炎症の値は高くないですねって言われました」

「う~ん。なんでしょうねぇ? なにかストレスありましたか?」

「ストレスですか? 高校生の娘が不登校ですけど。それかなぁ…」
「え~~~~っ! 大変ですやんっ!」 と、先生、パソコンに高速入力。

それ、カルテに書き込むことなんか?


「娘の不登校より蜂窩織炎のほうが、私にとってはストレスだと感じましたけど」
「う~ん。まぁ、原因が何かというより、やはり、病勢が増していると考えるのが妥当だと思います。でも、一過性にたまたまってこともないこともないので、2週間後に検査と診察、来てください。やっぱり低ければ、治療を強くすることが必要かもしれません」

「治療を強く、ですか? ステロイドを増やしたり?」

「そうですね。それと、ベンリスタを使うことも考えます」

 

いやぁ、低補体価との指摘は病歴37年で初めてかも。まぁ過去にはあったかもしれないけど、ぜんぜん覚えていない。

「補体低い」と言われて、何それ?ってぽかんとしてしまったのが私としては悔しい。ちゃんと知った上で先生と話したいよね。

 

で、ネットで検索してみる。

 

が、なんか、よくわかんない。

いろいろ出てくるんだけど、どれもこれもピンとこない。なんでこんなわかりにくい記事ばかりなんだろう。それとも私の老化で理解力が低下したのか。

 

よくわからないなりの、私の理解としては・・・

・補体とは、血液中のたんぱく質

・とくにSLEの活動期には、補体の量が減少することが多い

・なぜ補体の量が減少するの? 自己抗体による免疫反応が起きる→免疫複合体というのができる→補体が免疫複合体にくっつ

いってしまう→補体の量が減る=これを「補体価が下がる」と呼ぶ。

・SLEでは、補体の量を調べることで病気の勢い(疾患活動性)をみることができる。

で、いいのかな。

 

免疫複合体というのは体にとって悪いもので、それを捕らえに補体が出動する。補体がたくさん出動するということは、たくさんの免疫複合体ができているということで、たくさんの免疫複合体ができているということは、病気が悪くなっている状態。

 

で、いいのでしょう。

「あれ、なんか体調悪い気がする。ペース落とそう」と思ってたけど、それは気のせいではなく検査の値でも出ていた。いよいよしんどいからとバイト一日減らしたのは6月になってからだったしね。遅かったみたいだ。休養するタイミングは逸してしまったらしい。

 

2週間後、6月末の血液検査の翌日。主治医から電話かかってきた。

「補体、低いままなんで・・・。いちおう診察前に全身CT撮影してください」って。

補体低いって、そんな大変なことなん? 大学病院の主治医が電話してくるってどういう事態?
この先生がたんにむっちゃ心配性というキャラクターなのか? 

 

 

さて、診察です。


「で、治療を強化しましょう。どうするかが難しいのですが、まず、プレドニンを増量します。体重10キロ当たり1日4ミリグラム、へなちょこ主婦さんは40キロなので16ミリグラムにします」

 

16ミリっ~!

現在7ミリが倍以上になった。 プレドニンを増やすときはどっと増やすというのが定番なので、これは普通のこと。驚くことではない。

 

「それにベンリスタを導入します。 ベンリスタを併用することでプレドニンを減らしていくことが期待できます。ベンリスタは今のところ副作用がすごく少ないです。自己注射ですが、できますよね?」

 

ベンリスタ。名前は聞くけど、いったいどんな薬なのかまったくわからない。今どきの薬は、どんなメカニズムでどう効くのかっていうことが、プレドニンみたいに単純でなく、難しすぎる。

 

「へなちょこ主婦さんはSLEっぽくないというか、熱がば~~~と出て、発疹が出て全身真っ赤…みたいな、スティル病に近いようなのがあったのですが、ここは基本に戻って、SLEのスタンダードな治療をしようということです」

 

主治医の説明は、ざっくり言うとそんな感じ。

 

ベンリスタの治療効果はどのくらいで、それならこのデメリットがあるのはいかがなものか…などなど、私は先生と議論する知識を持ち合わせていないし、そんな時間はない。早く帰宅して晩御飯を作りたいのだ。

私としては、とにかく元気になりたい。ブログを書く筆が捗る元気な時間があと1時間増えてほしい。晩御飯を作るのに、めんどくさって思わず台所に立てる元気な時間があと30分増えてほしい。それが叶いそうなら提案されたことは受け入れてみよう。

 

発病以来、プレドニン一辺倒でやってきたけど、35年目に再燃して、免疫抑制剤を使うなど初めて治療を見直した。一昨年のそれがまだ続いているわけだ。

プレドニンオンリーだった今までの治療が悪かったとか、そういうことではなくて。30年以上も寛解状態を保てたのだから、失敗なわけない。でも、見直すというのもありだ。

そういう病気なのだ。

どの治療が正解とか間違っているとか、そういうのはない。

良くなるのか、たいして変わらないのか、いまいちなのか、実のところ、やってみなくてはわからない。

だから、結果よりも(いのちに関わらない限りね)、自分の意志でやると決めたという納得が必要なのだと私は思う。

後々カギになるのはそれやからね。人生、なにごともそれが基本やろ。

 

「ベンリスタ、始めました」←冷やし中華始めました風

・・・ってブログのネタにもなるしね。

 

 

次回はベンリスタ自己注射の様子をアップするよ~