全国津々浦々、with膠原病の皆様。
過日の膠原病内科診察で、治療を強化することになりました。
プレドニン7ミリ→16ミリに増量に加え、ベンリスタ導入です。
詳しくは近日中にアップします~。
今日は磯田道史著『武士の家計簿 加賀藩御算用者の幕末維新』読了のご報告。
磯田先生を一躍メジャーにした名著ですね。
古い本です。2003年発行。それを今頃読むか、私?
どんな本かというと。まぁ有名な本なので、説明は省略してよい?
っていうとあまりになんなので、ざっくり言うと・・・
加賀藩百万石の経理や事務を担っていた、猪山家というおうちの「家計簿」を読み解くと、
一般的に知られている武家の暮らしぶりや幕末維新時代の世相が、また違ったふうに見えてくるよ~~
っていう、なかなか面白い内容になっています。
当時、武家には数多くの季節行事や儀式や冠婚葬祭があり、それにかかる費用が莫大で家計はいつも火の車だったそうな。
たとえば、子どもの成長のお祝いに「髪置」という儀式をするのですが、大鯛と赤飯を並べなくてはいけない。
で、大鯛を買うお金がないのね。
どうしよ~~~っとなり、なんと、鯛の絵を描いて飾ったそうな。
考えに考えた末の作戦だったのでしょうけど、それ、コント?
ちょっと想像してみたのですが、きっと大真面目に鯛の絵描いたのでしょう、だからなお笑えるわ。
もちろんこれは笑いを取るためのネタではなく、むしろ「近世武士の真骨頂」だと磯田先生は解説してます。
武家って、そうまでして格式やしきたりなんかを重んじて暮らしており、鯛の絵でお祝いしてもらった子どもは「私は武家の娘」という誇りをもって生きるし、農民やお手伝いさんたちは「自分たちとは違う存在」という目で見るらしい。
身分制度がヨーロッパの革命みたいにひっくり返らなかったのは、こういう次元で支えられていたのが一因。
こちらの猪山家、今の年収ベースで換算すると年収1000万超なのですが、何十年も困窮しまくり。借金を重ねています。
借金の理由は、武家ならではの様々な行事の費用に加え、親戚づきあいがとても大切で、親戚どうしお金を融通しあうのが普通だったから。リッチなお宅で苦しい家計って今でもよく聞くけど、昔からあったのね。
武家としての世間体を保つことは何より大事だったから、そのための借金も価値あるお金の使い方だったのでしょう。
私も人生後半戦、お金の使い方を考えさせられてる真っ最中やわ。
自分が価値あると認めたものに対して、お金を払う。
そういうスタンスを貫きたいな~。
とまぁ、たいした感想書けなくてごめんなさい。
この本でいちばん印象に残ったのは、これやわ。著者近影。
履歴書? 磯田先生、緊張しすぎやろ(笑)
先日の『感染症の日本史』2020年のと比べたら… ほら。
年取ってからのほうがいいよな。
今週も雨の予報ですね。豪雨の被害が大きくなり、心が痛みます。
皆様のご無事を祈ります。