防音室が完成した(壁紙はまだ)という事で、昨日防音室の性能確認に立ち会ってきました。

そして、前回のブログで名前だけ登場したこの方、

玄晴夫さん

が奈良からわざわざ来て下さいました。

ダイワハウスの音響などの研究所が奈良にあり、そちらでひたすら研究をなさっている方です。

詳しいプロフィールや玄さんのコラムなどはダイワハウスのHP(こちら)で確認できます。

建築音響学がご専門との事ですが、音楽好きでクラシックも大変お詳しいようです。

私も初めてお会いした時は、色々クラシック音楽の話で盛り上がり、周りの営業さんなどは置いてけぼりでした

ちなみに好きな(日本の)ピアノメーカーが同じで嬉しかったです。
海外メーカーはとりあえず置いといて・・・。
日本のメーカーだと断然カワイ派なんです。
玄さんもそうでした。

と、こういう話を始めると中々本題にいけないのでこの辺にしておきます

本題の〈防音性能について〉にいきましょう。

防音室を作るにあたって、必ず玄さん立ち会いの元、防音性能を確認させてほしいとお願いしていました。
もし、性能が標準値に達していない場合、やり直すにしても壁紙が貼られていると大変なので、壁紙が貼られる前のタイミングでという事だったので、それが昨日でした。

まず、ダイワハウスの奏でる家の標準値について。
我が家が採用しているのは《スタンダード防音》になります。

奏でる家では3段階の性能の防音室があり

ハイグレード(ドラムなど)>スタンダード(ピアノなど)>ライト(ホームシアターなど)

となります。
我が家はピアノ教室で、主に隣家への音漏れを無くす事が第一で、家の中ではある程度許容できるためスタンダードを採用しました。

まず、防音室を一歩出て防音ドア越しでの値について、標準値は【-40db】(db=デシベル)

外に出て外壁越しでの標準値は【-45db】

防音室の真上の部屋(2階)の標準値は【-55db】

そして今回我が家が採用したサウンド・シャット・スクリーン越しでは【-30db】

以上が今回測定する場所での標準値です。

それでは測定。

まずは防音室内でこのような機械で↓↓
{BD1BCA51-010F-4A24-8DE0-152267794A5C:01}

ノイズ音を出します。
テレビのザーッという砂嵐の音です。

その音を100dbで流します。

ちなみに100dbとは、二台のピアノを2人でガンガン弾いてたまに出るくらいの大きさだそうです。

まず、子供の力では出せないでしょう。

私は出します。
※私、音大時代3回練習室のピアノの弦を切っています^^;たまたま弦が弱っていたんだと言い張りましたが友人には「力強過ぎるんだよ!」と言われていました

それにしても100dbのノイズ音、、、不快です
それと同じように他人のピアノの音を不快に感じる人もいます。
やはり防音はしっかりとするべきですね。

まず、防音ドアから玄関ホールに出てドアをパタン。
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お、音が消えた

(いえ、実際は若干音が漏れていたようですが、大きな音を聞いていた耳が急に音が弱くなったので錯覚を起こし全く聞こえなくなったようです。
後で外から戻ってきた時は少し音の漏れが聞こえました。)

展示場で一度この防音室を見せてもらい、この防音ドアの性能もわかっていましたが、やはりびっくりしました。

そして、まずは外に出て外壁越しに測定です。

こちら側↓↓
{3FF3E7DD-4004-4DC8-B749-2B78C5306A7D:01}

2連窓の部分が防音室です。
これは何日か前の画像で、現在は↓↓
{30CAF693-4B46-49E1-975B-7AD9E8257AF7:01}

こんな感じで覆われています。
まずは2連窓側の外壁越しに測定しました。

ちょっと見切れていて見辛いですがこれです↓↓
{FCF88165-6300-457C-83C7-E6C382E81F2C:01}

43.5db

100db-43.5db=56.5db

【-56.5db】(標準値=-45db)


次に側面の外壁越し。上の画像で見て右側ですね。
こちらは画像がないのですが、45.8dbとメモしてあります。
ただ、ここに関してはなかなか車が途切れずどちらかと言うとそちらの音を拾っていたかなぁと思います。
前面の外壁越しの性能とほぼ変わらないかと。

ちなみに自分の耳ではノイズ音は全く拾えませんでした。
車や工事の音が入るので、この値以上の性能はあってもこれ以下はないかなと思います

とにかく人の耳に聞こえないという事は防音室の役割はしっかり果たしてくれていると思います。

続いて家の中へ。
今度は防音ドア越しの測定です。
こちらも機械の表示部分が反射していて画像で確認できませんでした
50.8dbとメモにあります。
こちらに関しては、まだ玄関廊下からリビングに入る部分が隙間があるため、サウンド・シャット・スクリーンからの音の漏れを拾っているようです。
50dbくらいかなと思います。

100db-50db=50db

【-50db】(標準値=-40db)


そして、サウンド・シャット・スクリーン。
こちら↓↓
{767F4A28-9D22-4810-A484-3D23F82924F5:01}

(防音室側からの画像です。測定は向こう側で。)


こちらに関してはさすがに音が漏れています。
標準値が-30dbですので当然ですが・・・。

測定値↓↓
{5458228F-0791-4C05-9482-7CB4A82A0A15:01}

62.3db

100db-62.3db=37.7db

【-37.7db】(標準値=-30db)


最後に二階の真上の部屋です。
こちらは一番いい値が出るとの事。
音漏れというのは主にドアや窓から起こるものなので当然ですね。

測定値↓↓
{AB128755-9291-40CA-85E6-33BF19E57AB2:01}

34.0db

100db-34db=66db

【-66db】(標準値=-55db)

これで全ての場所の測定終了です。
まとめると・・・

◎外壁越し
【-56.5db】(標準値=-45db)

◎防音ドア越し(玄関ホール)
【-50db】(標準値=-40db)

◎サウンド・シャット・スクリーン越し
【-37.7db】(標準値=-30db)

◎二階・真上の部屋
【-66db】(標準値=55db)


全て標準値をクリアしています
サウンド・シャット・スクリーン以外では全て10db以上の値が出ていますね。

サウンド・シャット・スクリーンに関しても、リビングで62.3db。
これはテレビの音や人の喋り声くらいの大きさです。
それが隣の家まで入っていく事は考え辛いので上々ではないかなと思います

これらの測定値について、玄さんも驚いていました。
大体は2~3、良くて5db上回るくらいの値が出て「良かったです」という感じらしいです。

これも大工さん達の丁寧な施工の賜物ではないでしょうか。
感謝です!

防音性能については満足な結果が得られました。
ただ、奏でる家に求めているのは防音性能だけではありません。
防音室というのは音を外に漏れないようにするんです。
そうすると、当然音は中にたまります。
そして響くんです。
ぐゎんぐゎんと

奏でる家はそこに関してもしっかり研究していて、快適な響きを得られる防音室を目指しているようです。
目指している、と言ってもいいのかな?
今でもすでに快適な響きを得られる防音室になっているようです。

そこで登場するのがこれです↓↓
{C56F6FF0-59E5-48D6-BA13-1610AB5F0ABD:01}


『コーナーチューン』

とても長い記事になってしまいました
コーナーチューンに関してはまたの機会に・・・。

ここまで読んでくださった方、ありがとうございます