戦後まもない日本の米軍基地でのお話。
あるアメリカ兵が基地の食堂で食事をしていました。
すると彼の靴を日本人の少年が一生懸命拭いています。
アメリカ兵はお駄賃にと、その子に1きれのパンをあげました。
当時はどこにいっても食料が無い時代。
そんなときにたっぷりとジャムを塗ったパン。
でも少年はそれをビニール袋に入れてポケットにしまいました。
「どうして食べないの?」と聞いたところ、彼は
「おうちにお腹すかしてる妹がいるから持って帰る」と言いました。
自分も本当にお腹を空かせているのに、1きれのパンを妹にあげるのだと言う。
彼は非常に思いやり・やさしさに溢れていました。
米兵は思いました。
子どもですらこんなに素晴らしいのであればきっと日本という国は立ち直る。
最近、若者達が一番好きな言葉という世論調査の結果が出たのをご存知でしょうか。
好きな言葉上位5つは以下の通りでした。
「思いやり」 「やさしさ」 「ありがとう」 「健康」 「幸せ」
50年前と時代はえらく変わりましたが、若者達が好きな言葉はあまり変わっていないのかもしれませんね。
思いやり やさしさ ありがとうは全てのエネルギーの源です。
そしてこの3つの言葉で溢れていると、健康で幸せになれるのです。
近頃日本は豊かになって、人が変わった、変わったとよく嘆かれています。
でも若い人が好きな言葉で「思いやり」を挙げたということは、戦後の貧しいときの日本と根っこは変わっていません。