AC療法での『しこりの大きさに変化なし』のショックも覚めやらぬまま、ドセタキセル+ハーセプチン(トラスツズマブ)+パージェタ《DHP》の治療開始(2020年6月)

ハーセプチンには心毒性があるそうで、事前に心エコーも実施。

初回は、心電図と血圧計をつけながら点滴5時間半の長丁場。前あきの服を着てきてよかった(いつもは締め付けのないワンピースが点滴時の定番)


治療の流れでACと違うのは。
・事前の吐き気止め服用がないので待機時間なし
・点滴時間が長い!(2回目以降も3時間)
・点滴量が多い!(1L近く)

ゆえにトイレが近くなります。

ACの時は一度も点滴中にトイレは行かなくてすんだけど、DHPでは毎回3,4回は行きました。

これが少々リスキーで……
抗がん剤ラスト~とうかれていた4クール目(よりによって利き手でルートとってた)トイレに行った時に点滴の針がずれて液漏れしました…しかもドセタキセル笑い泣き

化学療法室はちょっとした騒ぎになりましたが、点滴は自動制御されていて針がズレたのを検知してすぐ止まったので赤みは出たものの軽症で済みました。(今もうすーく色素沈着と感覚が鈍い感じは残ってます)

これはトイレに行く際に点滴落とすのを止めてもらえれば防げたようで、担当の看護師さんはひたすらあやまってくださいました。


処方された薬は、
初回はデカドロン(吐き気止め)のみ。
2回目以降は現れた副作用で下記が追加
・下痢右矢印整腸剤(ビオフェルミン)
・ムクミ右矢印利尿剤


主な副作用は、
・吐き気、気持ち悪さはなし
・下痢(初回点滴当日から4クール終了後1カ月までずっと!)
・ムクミ(初回点滴2週間後から)
・発熱(毎回5日目に38℃の発熱) 
・関節痛(主に顎関節と足。とくにかかと!)
・ノドの痛み(風邪の引き始め的なやつ)
・味覚障害(味がぼんやりしか感じない)
・マツゲ、眉毛の脱毛(4クール終えた時は両方ほぼ抜けた)
・爪が浮く、はがれる(手は浮いた程度。足は小指の爪がはがれた)
・血圧が上がった
・白血球/赤血球の検査時の減少なし(たしか減少期/回復期がACより前倒し)


《下痢》
こちら…普段お腹を壊さない私にはかなり辛かった。初回が一番ひどくトイレにこもりっぱなし状態で、一時期は10分以上の移動が怖くなってほとんど外出もできず、、3クール目くらいから発作的なやつが少なくなってやっと外出再開。それでもトイレにすぐ行けない場所には行けない状態。
パージェタの副作用と思ってたけど、術後のハーパーでは2,3日で症状は収まるのでドセタキセルとの合わせ技なのかもしれません…はてなマーク

《ムクミ》
1クール2週間目から手足のムクミが始まり、ひどい時は毎日1kgずつムクミで体重が増えて(恐怖)、足は屈伸するとパンパン、指輪はあっというまにサイズアウト。
着圧ソックスはいて利尿剤max量飲むと一晩で1~2kg戻るけど、、時は夏。利尿剤のせいと思われる熱中症症状が頻発するようになり(AC終わってから上半身の汗が出なくなったことも関係してるかも?)
仕方なく服薬は半量にし、暑い間は外に出ないことで対処。ムクんでるし動かないしアイスばっか食べちゃうしで体重は増加の一途…

《発熱》
毎回きっちり5日目に発熱(デカドロン服用明けのタイミング?)。発熱と併せて仕事だったら休んじゃうレベルのだるさも1~2日あった。

《関節痛》
初回は顎関節がひどくて食べるのが苦痛なほど。2クール目以降は主に足、とくにカカト!なぜか寝起きが一番痛くて、毎日ベッドから降りて歩きだすとき『あたたた』言ってました。

《脱毛》
ACで残った髪の毛も抜けてツルツルに、ACで無傷だった眉毛、マツゲは3クール目には8割消失。
もともと自眉はしっかりあったので『眉毛描かないと外出れないー』的な気持ちが実はよく分からなかったけど、今回身をもって実感。眉毛がないとヤバイ。そして眉毛もマツゲもないと病人感ハンパない。
なお、抗がん剤終了3カ月で眉毛は完全復旧、マツゲは長さは足りないけど生えそろってます。

《爪》
始める前、一番怖かった副作用。手の爪全体がちょっとした衝撃でもすぐ浮いてきて両足の小指の爪がはがれた時は『もうダメだ、これからどんどんはがれていくんだ』と悲観したけども、手は浮く➡️くっつくを繰り返し、足も小指以外は無事。
やった対策はオイルで毎日保湿、爪はひっかけない長さにして、足は爪先があたらないサンダルしか履かない。
それでも抗がん剤終了から3カ月たった今も小指の爪は生えてこないし相変わらず爪は浮きやすい…ので11月で寒いけどサンダル!ポインテッドトゥのパンプスとかいつ履けるようになるんだか…

《血圧》
もともとは上が90をきる低血圧。それがいつの間にか120を軽く超えるように。動悸みたいな症状も時々。先生は副作用かどうかノーコメントで『しばらく様子を見ましょう』。術後入院中には90以下に戻ったので副作用だったような気がします。



と、私の場合DHPの副作用は(下痢以外)すごく辛いわけじゃないジミーな症状が豊富なバリエーションで、規則性なく出てきたのが特徴かと。(症状がひどくないので周囲から心配もされない)


ACのようにだいたい決まった副作用がだいたい決まった時期にくるわけでないので、毎回何が起こるか分からず気を抜けないし、副作用が継続したまま次の治療がくるし、小さいダメージが重なるほうがなんかシンドイ。

個人的にはDHPのがダンゼン辛かった。やる気がそがれるようなエネルギー消耗させられるような感じが性に合わない真顔



でも噂に違わず効き目はスゴくて、初回点滴から1週間程でムネのシコリが触れなくなってました!アップ

毎日チェックしてなかったので確かではないですが、少しずつ小さくなるというより『あれ?どこにあったっけ?』っていきなりなくなった感じ。

乳がんは自分で気づけるガンだと言われますが、治療が効いてるのも実感できるとは!
これも術前抗がん剤治療ゆえ。


しかし実際の効果は(手術で)開けて病理検査にださないと分からない。


こんなに効果を実感できた私も、

術前検査(画像診断)➡️ムネのシコリは3→1.5cmに縮小も散らばって残存(触って分からなくなる方向に残っていたそう)、脇のリンパも4こ→1こ残っている

術後病理検査➡️ムネも脇もがんが消失(ただしムネはシコリとは別の部分にミリ単位の非浸潤がんは残っていた)

と結果が変わり一喜一憂させられました。


術前の結果がよくなかったことで希望していた温存手術が出来なくなり、セカンドオピニオンも受けました。

終わりよければ全てよし、とはいいますが、手術前の検査の精度がもっとあがればいいのになーとも思います。今後の医学の発展に期待します。
(最近も阪大でテラヘルツ波による新しい乳がん診断に成功したとかニュースで見ました)