力道の映画ブログ&小説・シナリオ

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映画ブログです。特に70年代の映画をテーマで特集しています。また自作の小説、シナリオもアップしています。

劇場最新作品の感想も書いています。

スタンリー・ドーネン監督・製作。フレデリック・ラファエル脚本。クリストファー・チャリス撮影。ヘンリー・マンシーニ音楽。67年、米・英合作。

DVDにて鑑賞。倦怠期を迎えた夫婦が旅の中で結婚生活12年を振り返り,出会い、別れ、喧嘩、仲直り、愛の意味を探っていくロード・ムービー。

かなり昔に洋画劇場で観たままで、久しぶりに観たくてDVDを購入してみた。ドーネンは洒落た台詞とマンシーニの名曲に乗せて綴られる、6つの時間軸が巧みに交錯する。少しわかりづらい面もあるが、その構成は見事だ。

まず54年のマーク(アルバート・フィーニー)とジョアンナ(オードリー・ヘプバーン)の船上での出会いとヒッチハイクしながら旅する2人。次が結婚2年後、マークの元彼女マンチェスター親子と5人の旅。子供が欲しいというジョアンナは我儘なマンチェスターの娘に幻滅する。59年、記念日にやっと買った中古車で2人だけの旅、ジョアンナは妊娠を報告、マークのパトロンになるモーリスとの出会いが描かれる。次はジョアンナは登場せず、マークの1人旅で途中浮気、次は家族3人でと語りトンネルで次に切り替わる。娘が3歳、親子3人で旅するが途中、ジョアンナがデイビットという男と浮気、夫婦の危機が浮き彫りになる。
そして、オープニングの66年現在の夫婦の倦怠期に戻ってくる。ラストで全部の旅を一つの時間でまとめて描いていく。

オードリーの髪型や乗っている車をよく見て、どこの時間を描いているかをよく確認しいくと、ドーネンはかなり高度な映画構成をしていることがわかる。オードリー・ヘプバーンは撮影当時37歳、本作でも衣装をあのマリークワントが担当。後に13年モスキーノのファションにこの映画が使用されていた。ドーネンは熟年のヘプバーンの魅力を引き出し、ラブコメだけでない大人の恋愛映画に仕上げており、本作が、カルト的な人気があるのはわかる。本作と[暗くなるまで待って]が公開された67年から76年までしばらく映画から遠ざかるため、彼女の最期の輝きを観れる作品でもである。