幸福の犬シリーズの再掲載を始めます( ̄▽ ̄)
はじめに
アランは楽観主義を自認するフランスの哲学者です。新聞のコラムに明るいタッチで幸福になるための方法を書いて、人々を勇気づけてきました。アランの『幸福論』には、幸せになるためのヒントがたくさん詰め込まれています。いわば幸福になるためのヒント集。え、口でいうのは簡単だけど、実際にやるのは難しい? それはよくわかります。
でも、実践できている人もいますよ。いや、実践できている犬といったほうが正確でしょう。そう、われらが柴犬まるです。まるはいつだって幸せいっぱいです。きっと『幸福論』に書いてあることが自然に実践できているのでしょう。ここはひとつアランの言葉を聞きながら、まるの実践例に倣(なら)うというのが得策のようです。この本はそんな得策を形にしたものです。ぜひ毎日を幸せに過ごすヒントとしてお役立てください。
chapter 1 考えすぎない
怖がると本当のことが見えない
柴犬のまるは、誰に対してもオープンです。知らない人や知らない場所をわけもなく怖がったりせず、「どんな人かな」「どんな場所かな」とキラキラした目で好奇心を働かせています。
初対面の人にそっけない態度をとられると、「この人はきっと私のことが嫌いなんだろう」と、こちらから避けてしまうことはありませんか。でも、何かのきっかけでその人と打ち解けたあとなら、「人見知りでぎこちない態度をとっていただけだったんだ」とわかったりもします。アランは、恐怖心や苦手意識を感じて決めつける前に、本当の理由を探ってみようと言っています。
恐怖を感じている者はその理由など聞かないのだ。
(1、名馬ブケファラス)