chapter 6
分かち合おう
「悪口なんて気にしない」
虫の居所が悪かっただけ
ちょっと虫の居所が悪いときに、相手の何気ない一言が気に障り、売り言葉に買い言葉で言い合いがエスカレートしてしまったことはありませんか。私たちは、口から出る言葉がすべて意味のあるものだと考えます。怒りと同時にぶつけられた言葉であればなおさら、長い間隠れていたその人の考えが噴出したものだと深刻にとらえるのです。しかし、自分の発した一言を振り返るとわかるように、感情に任せて口から出た言葉のほとんどは脈絡(みゃくらく)のないものだったりします。自分に向けられた悪口についてくよくよ考えたり怒ったりするのは、無意味な気がしてきませんか。
実際のところ、ののしり言葉はすべて、訳のわからない言葉である。
(72.罵詈雑言(ばりぞうごん))