Be aware that however you treat me, I'll never forget it.


(6)

ワンコは一度お腹を壊したり、具合が悪くなった食べ物は二度と口にしません。それは本能で覚えています。

貴方や貴方の家族が愛してくれた事、ワンコは決して忘れません。いつまでも覚えています。

それは一生、いえ大好きな飼い主や優しくしてくれた家族と悲しいお別れした後も、ちゃんと覚えています。

日本犬は、一人のご主人様に尽くすと言われています。洋犬はその点、希薄だと言われていましたが、最近はそれも変わって来ている様です。

普段よく拝見している、引退した盲導犬を飼われている方のブログに、それを感じた話がありまし た。

通例ですと引退した盲導犬には、現役だった時の飼い主さんとは会わせない事になっているそうです。

しかしその方は、再会をさせて上げているのです。再会の数日前から、ワンコ(ラブラドール)に「大好きな人に会えるからね」と話して上げているそうですが、ワンコはその日が近づくにしたがい、興奮しだし、再会の当日は、元の飼い主さんの姿を見るなり嬉しさのあまり、おもらしをする程の嬉しがり様だったとの事でした。

ワンコにはいっぱい楽しい思い出を、嬉しい愛を、いっぱいいっぱいプレゼントして上げて下さい。ワンコは決して忘れません。いつまでもいつまでも覚えていますから。

Remember before you hit me that I have teeth that could easily crush the bones of your hand but that I choose not to bite you.


(7)

ワンコが初めて覚える事が「噛む」事かも知れません。

仔犬は生きる為にママのオッパイを離すまいと、必死に噛み付きます。少し大きくなると、兄弟や仲間と噛み(生噛み)あい、そうして遊びながら噛む行為が、戦う時の大事な武器になる事を覚えて行きます。

ワンコは飼い主さんの「愛」と「信頼」で、その大事な物を使う事を封印します。

しかし、その封印も飼い主さんの裏切りや嘘によって破られる場合もあります。

その原因のひとつに飼い主さんの「体罰」があります。優しかったのに、突然予告も無しに撲たれたり、ケージに閉じ込められたりすれば、ワンコは戸惑い不信感をいだきます。それだけでなく恐怖心さえ感じるでしょう。

何でもOKで、甘やかして可愛がれと言う事ではありません。叱る前に言葉でワンコに話し掛けて上げて下さい。

いけない事はいけないと言葉で教えて上げて下さい。

ワンコだって暴力を受ければ、やった事が悪い事でも身を守る為に噛み付くでしょう。ワンコにとっては当然の事です。

しかし、貴方を噛んだその時のワンコの表情は悲しそうな目をしている筈です。自分が何をしたか、ちゃんと分かっているからです。

まずは、いたずら等をした場合、ワンコを叱る前にワンコが何故したのかを考えてみて下さい。もしかしたら飼い主さん側に何か原因があるのかも知れません。

その時の感情で叱るのは禁物です。しかも体罰や暴力は絶対にいけません。愛のムチなどワンコには理解は出来ません。

どうぞ、ワンコが封印の約束を破る事のない様に飼い主さんが努力して上げて下さい。

Before you scold me for being uncooperative, obstinate or lazy, ask yourself if something might be bothering me. Perhaps I'm not getting the right food, or I've been out in the sun too long, or my heart is getting old and weak.


(8)

ワンコが貴方の言う事を聞いてくれない時。叱ったり、怒ったりする前にもう一度考えてみて下さい。

もしかして何か忘れている事ありませんか。ワンコにして上げなくてはいけない事で忘れている事はありませんか。

ワンコに約束して忘れていた事はありませんか。すぐに帰って来るからと言って外出したのに長時間遅くなった事ありませんか。ご褒美に後でおやつを上げるからと言っておいて忘れた事ありませんか。

ワンコは貴方の約束を信じて、その時を懸命待っています。たかがワンコとの約束と軽く考えて約束していませんか。

ワンコは貴方の約束を信じて待っているのです。じっと何も言わずに貴方を見つめている小さな瞳に気付いて下さい。

指示をしたのにワンコが反応してくれない時。お留守番で帰ってみると、いたずらの後が・・・そんな時、叱る前に思い出してみて下さい。

何かワンコとの約束で忘れている事ありませんか。

Take care of me when I get old; you, too, willgrow old.


(9)

ワンコは貴方の一秒と言う時間を約四倍から六倍の速さで生きています。

出会った時は、貴方より年下だったのに、いつの間にか貴方の歳を追い抜いてしまうでしょう。次第に鼻の頭や口の周りも白くなり、目も見えにくくなります。貴方の呼びかけにも、素早く反応出来なくなるでしょう。

しかし、ワンコは老いを理由にして怠ける事は決してしません。いつも、貴方の呼びかけに一生懸命に反応して行動しょうとしています。

ワンコは無視されるのが大嫌いです。空気の様な存在なんて嫌です。

いつも大好きな飼い主さんや家族に名前を呼ばれたり、どうしているかななんて見つめて貰いたいのです。

それがワンコが愛されている、幸せだと感じる瞬間なのです。

貴方がワンコを見た時、いつも寝ている事が多いかも知れません。しかし、サボっている訳ではありません。飼い主さんや家族の声、視線もちゃんと感じています。耳がしっかりと貴方の方を向いていませんか。

それは、たまには爆睡したり寝言を言っている時もあります。それはワンコが一番安心してリラックスしている状態なのです。ワンコが幸せだなと感じている瞬間なのです。

どうか、年老いたからと言って静かにしておいて上げようとか、年だからお散歩は疲れるから止めておこうとか思わないで下さい。

沢山ワンコに声を掛けて下さい。話し掛けて上げて下さい。

ワンコか歩けなかたら抱っこで外に連れ出して上げて下さい。ベビーカーに乗ってのお散歩だってワンコは大喜びです。少しでも 飼い主さんや家族と一緒の時間を共有していたいのです。 ましてや、ワンコが歳老いたからと言って見捨てるなど論外です。絶対にしてはならない事です。 どうか、大好きな人達といっぱいいっぱい一緒にいさせて上げて下さい。

Go with me on difficult journeys. Never say, "I can't bear to watch it, or, "Let it happen in my absence." Everything is easier for me if you arethere. Remember, I love you.


(10)

ワンコが飼い主さんより先に天国に行くのは幸せな事なんです。

残された貴方が感じる淋しさや悲しさを、ワンコが体験しなくて済んだのですから。

ワンコは最後の最後まで、大好きな人達と一緒にいたいのです。貴方が悲しい切ない辛いからと言って、ワンコの最後に立ち会うのを避けたりしないで下さい。ワンコは最後の時まで大好きな人達と一緒にいたいのです。楽しい思い出と共に 、大好きな人達の顔を最後まで記憶に焼き付けて旅立ちたいのです。いつまでも覚えておきたいのです。どうぞ逃げずに最後の時までワンコに大好きな人達の思い出をプレゼントして上げて下さい。

<スピリチュアル編別れ>

(11)

「わたしの命が終わったからと言って、いつまでも悲しまないで下さい」

ワンコはあなたの生きるスピードよりも速く生きています。だからあなたよりも先に行くのは当然な事なのです。

ワンコがあなたよりも先に旅立つのはある意味幸せな事なのです。

あなたは可愛いワンコに旅立たれて悲しい日々を送るでしょう。しかしです、もしも反対にあなたがワ ンコよりも先に、最愛のワンコを残して行ったとしたら。ワンコがあなたの味わう悲しみを味わあなくてはならないのです。

あなたは大好きなワンコにそんな思いをさせる事が出来ますか。

もしかすると、私達人間だから何とか耐えられるのかも知れません。それにあなたが家族の大黒柱だったらどうします。ワンコは大切な人と同時に経済的支えも失い路頭に迷う事にもなるのです。

この旅立ちは、ワンコがまたあなたの所に再び戻る為の旅立でもあるのです。別れの旅立ちでもあり、生まれ変わり再会の為の旅立ちでもあるのです。

もしもその時、あなたがいつまでも悲しんでばかりいたら、ワンコは安心して天国に行く事が出来ません。大好きなあなたが心配で、いつまでも旅立つ事が出来ず、この世でさ迷い続けて、ワンコは困る事になるのです。

それは、ワンコが再びあなたの所にやって来る事が出来なくなると言う事なのです。

ですから、一日一時でも早く「こっちは大丈夫だよ」と言って上げましょう。ワンコが安心して旅立てる様に。

(12)

「あなたにはわたしが見えないかも知れませんが、わたしはいつもあなたの側にいます」

愛おしいワンコの魂は天国に行きますが、ワンコはいつもあなたの側にいます。

ワンコのわたしと言う物体はこの世から消えました。

祖先から生まれ変わり生まれ変わり受け継いできた魂も、あの世に昇って行きました。

ですが、あなたの可愛がったワンコのわたしは、何処にも行きません。

あなたには見えないし、わたしを感じる事は出来ないかも知れませんが。ソファに座っている、あなたの足元に。あなたの新しいワンコとの散歩の時でも、あなたの横に並んで一緒です。それに、これまでは一緒に行けなかった仕事場にだって付いて行きます。だからワンコは淋しくなんかありません。あなたといつも一緒にいられるのが嬉 しいのです。