三沢光晴さん

 6月13日は、プロレスラーの三沢光晴さんの命日です。

 三沢さんは受け身の達人だった。その三沢さんが、リング上のことで

 帰らぬ人になるとは夢にも思わなかったです。無理をして、

 試合に出続けていたのでしょう。首が悪くて、寝返りも打てない、

 歯を磨くことも辛いと言っていました。それでも看板選手の

 三沢さんは休むことなく、リングに上がりました。

 今、思えば、90年代の四天王プロレスが、首を悪くする、

 大きな原因になっていたでしょう。垂直落下で頭から落とす技、

 リング上から場外へと投げ飛ばす技。もう受け身の限界を

 越えた攻防が当たり前のように行われていました

 あの時代は、やはり、選手もファンも、感覚がまひしていたと思います。

 もっと、危ない技を、もっと危険な受け身を、と。

 その時代が悪かったとは言いません。しかし、プロレスは

 頭から落とす技がなくても成立します。選手もファンも、

 そういうプロレスを選択する時代になったことは、間違いありません。

 三沢さんは、記録にも記憶にも残る選手です。

 けれども、そういうプロレスは悲劇を生むことも、身をもって

 証明してくれました。僕は今でも、危険な技の攻防を観ると、

 ひやひやします。選手はコンディションを整えて、リング上で

 パフォーマンスをし、それをファンが楽しむ。誰も悲劇など

 望んんでなどいません。興奮しながらも、安心して観られる、

 プロレスの時代がくればいいいなと、願います!