風速計を作ろう!

さて前回の記事では、装置全体の説明で終わりました。ここからは、装置の各部の詳細についてそれぞれ説明していこうと思います。

(※実験装置の製作と同時進行でアメブロの記事を書いているため、装置各部の説明順がバラバラになるかもしれません。ご容赦ください)


まずは本記事はその第一弾である、-風速計製作編-の第1回記事になります。

↓前回の記事の後半にて、風速計を自作しようと思うに至った経緯を簡単に書きました。



この記事では、どんな風速計を作ろうとしているかザックリと説明します。

(記事執筆時点ではまだ製作に取り掛かってすらいません)


  風速計の概要

大まかには、以下の2つのものを使います

  1. 風速計測用のファン(自作)
  2. フォトセンサ

これだけで分かる人はどんなものか想像がつくかと思います。

ですが、せっかくなので回りくどく説明しましょう。


"風速計測用のファン"を風洞装置の"送風ファン"と反対側の開口部に設置します。

そして次のように風速を求めます。

  • 風速計測用のファンの回転数をフォトセンサーとマイコンを使って計測
  • 計測した回転数を風速に換算

続いて、ファンとフォトセンサについて説明します。

  1.ファン

さてこの"風速計測用のファン"は、DCファンをちょっと改造して作ります。

ちょうど前回記事で紹介した↓このDCファンが2個入りで、1つ余っていました。


風洞の開口断面と寸法がピッタリなのも助かります。

開口断面に合うようなDCファンを購入したのでピッタリで当たり前なんですが……しかし1つ余ってるならこれを使わない手はありません。


ところで一般的に、DCファンにはモーターが搭載されており、モーター内には永久磁石が入っています。

(DCファンの構造は、こちらの動画で詳しく、かつわかりやすく説明されています)



この永久磁石はファン回転時に若干の抵抗になります。

この永久磁石は、DCファン本来の構成としては必要不可欠なものなのです。

ですが、今回作ろうとしている風速計には必要ありません。

今回はDCファンの羽と、この羽に接続されたシャフトと、このシャフトを回転可能な状態で支えている軸受が欲しいだけです。

モーター部分は不要です。

磁石による抗力が邪魔になるため、DCファンを分解して、この永久磁石をぶっこ抜くことにします。


  ​2.フォトセンサ

次に、フォトセンサです。

フォトセンサは、↓こちらを用意しました。



フォトセンサの簡単な構造も説明しておきましょう。

フォトセンサは、発光部と受光部が対向するように配置されています(リンク先画像にある、2本のニョキっと伸びたツノみたいなやつの内側に1つずつついてます)。

そしてフォトセンサは、受光部に入射した光量に応じて、出力信号(電圧値)を出力します。


通常状態(発光部と受光部の間に遮蔽物等が存在しない状態)では、発光部から出射された光の大半が受光部に入射します。このときフォトセンサーは、出力信号の出力値(電圧値)を、ハイレベルにします。

一方発光部と受光部との間に、何かしらの物体が差し込まれて、受光部が遮蔽(しゃへい)されたとします。

すると、発光部とから出射された光は、ほとんど受光部に入射しません。このときフォトセンサーは、出力信号の出力値(電圧値)を、ローレベルにします。


フォトセンサは、このような状態変化に応じて出力信号の出力値(電圧値)を可変するわけです。


  ​自作風速計の原理

ではこのファンとフォトセンサをどのように組み合わせて風速計をつくるのか、簡単に説明しましょう。

フォトセンサの発光部と受光部との間に、風速計測用のファンの羽を配置します。

ファンが回転すると、風数の羽が次々に発光部と受光部との間を通過します。つまり、発光部と受光部との間には、羽がある時と、ない時と、が交互に繰り返しやってきます。

フォトセンサーは、発光部と受光部との間に羽がある時、出力信号をハイレベルに立ち上げます。

反対に発光部と受光部との間に羽がない時、フォトセンサーは、出力信号をローレベルに立ち上げます。

時間当たりのハイレベルとローレベルの切り替わり回数と、ファンの羽の枚数に基づいて、ファンの回転数が求められます。

回転数から風速への換算は……市販の風速計を使います…

風速計を作るために別途風速計が必要なのです…

だって回転数と風速の換算係数を求めるにはそれしか…

いや風量とか風圧とかファンのデータシートから求められるとも思うんですが多分誤差も多いし…


回転数⇔風速換算用の風速計は極力安物を、ということでこちらを購入しました。

手元に届いてますが、思ったよりもちゃんとしてます






ここまで長々と書きましたが、電子工作をされている方は説明不要のことかと思います。

そもそもフォトセンサーとファンが登場した時点で「あぁあんなやつか」と思われたかもしれません。

私自身は電子工作も電子回路もど素人のど素人で、今回生まれて初めてマイコンを触ったほどなど素人です。


さてフォトセンサーの出力信号は、マイコンで受けます。

使うマイコンは定番(らしい)のarduinoちゃん


上述した通り私自身電子工作はど素人なので、ど素人らしくAmazonベストセラーのスターターキット↓を購入しました。


後で知ったのですが、↑これは純正arduinoではなくライセンス品なんですね…

でもまぁなんでもいいや

ジェネリック薬品みたいなもんでしょ(知らんけど)




以上、風速計の概要はこんな感じです。

まだ製作は始めていません。

パーツが続々と揃い、パーツ達が"今か今か"と待ち構えてるような状態です。

実際にうまくいくかどうかは作ってみないと分かりません。


この記事はここらへんで!

それでは!また!