月曜日のリカ

月曜日のリカ

HiHiJetsの活動を応援する記事を書いています。

映画感想は、HiHiに関係ない方も来ますので、一応ごあいさつ。

 

ここに辿り着いたみなさま、閲覧頂きありがとうございます。

 

この映画に出演している、猪狩蒼弥さんのファンです。

 

映画ファンとかじゃなく、猪狩蒼弥さんファンとして、ここに書いていることを

 

ご理解いただけたらと思います。

 

 

 

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こういう作品は、書くことで、精神的に「消化」していきますので

 

早く消化したい。

 

思ったまま、心のまま書いて行きたいと思います。

 

正直、同じ猪狩担でも、考えはすごーく色々あると思います。

 

実際、観に行かない選択をした猪狩担のポストも拝見したし。

 

何回も観に行く猪狩担もいるし、そこは色々な考えがあっていいと思います。

 

私はどうしたいかと言うと・・・・新妻くんのシーンだけもう一回観たい。

 

奈緒さんと蒼弥のシーンだけもう一回観たい。台詞とか、あの綺麗な景色とかもう一回観たい。

 

全体的にはもう見なくてもいいんだけど、あの新妻くんと先生のシーンはもう1回観たいかな。

 

 

 

 

写真これしか綺麗なのがないので、これを上げます。

19歳の蒼弥と。

 

 

 

 

 

以下、ネタバレを含みます。

 

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「先生の白い嘘」

 

 

観た直後に思ったいちばんの感想は・・・

 

「暴力描写は辛いが、作品自体は決して悪くはなかった。良かったのではないか。」と

 

いう感想でした。

 

何故良かったかというと、少なくとも「救いがあった」から。

 

映画も舞台も、こういう作品をエンターテイメントとして楽しむ以上、

 

ほんの少しでも光が見えないと、私は駄目なのです。

 

絶望のままとか、グロテスクな映像のままとか、悲しいままとか、

 

全員救われないとかの終わり方は苦手なのです。

 

 

 

 

原作を読んでないので、SNSから発信される情報でしか事前に把握してなかったのだけど、

 

暴力描写がきつい作品だと覚悟していたし、もしかしたら、全員救いのない絶望かもしれない・・・と

 

覚悟して観に行ったので、実際に、性的、身体的の暴力描写はきついし、目を覆いたくなるが、

 

この映画、そういう描写だけの映画じゃなくて、人としての「愛の話」がちゃんとあった。

 

登場人物が、自分と向き合い、藻掻き、闘い、壮絶の中からも「一歩」を踏み出そうとしていて

 

実際に踏み出している。

 

 

 

 

「私の敵は私なの」は登場人物全員に言えたことなんじゃないかな。

 

それぞれが自分の中の敵と戦ってるけど、その戦いかたが上手く出来なくて藻掻いてる。

 

早藤はクズだけど、サイコパスじゃないと思った。

 

男女間に存在する「性の格差」ってのは、とても出ていたなって思った。

 

 

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男と女が強調されていたなと思ったとこ

 

 

・脅迫され、暴力され、強要されてる関係の中、美鈴先生は「自分は女だから仕方ない」的な

諦めのものを持ってて、性犯罪の被害者なのに、逃げられず、誰にも言わず、自分の中で嘘をついて

早藤に従ってしまう。

 

・早藤は、女を見下しているし、暴力で全て何とかなると思ってるとこもあるけど、

早藤自身、女性に対しての恐怖心を持っているようにも思えた。(過去に何があったとかもう少し描いてほしかった)

自分対服従する女・・・の図式で来て、美奈子に対してもそうだったのかもしれないけど、

美奈子が子供を授かったことで、「自分対服従する女」の図式が壊れたと思う。

 

・早藤が自分の意のままになると思っていた美奈子の方が何倍も上手だった。

 

・新妻くんも性被害の被害者だし、美鈴先生も同じ。2人共被害者同士なのに、

新妻くんの性被害の告白に対して「男だから」と新妻くんを否定してしまう。

「力を持っている側の人がそれを言うの?」は新妻くん傷つくね。

 

男のせいで「女はそんな正しい世界を生きられない」という美鈴先生に

新妻くんの「先生は正しく生きてないのか」はグッときました。

この時の、蒼弥の真っすぐな目で訴える演技、素晴らしかった。

 

 

・先生を守ろうと、新妻くんが防犯ベル渡すとこはカワイイけど、

先生があやまってベルを鳴らしてしまった時、

咄嗟に覆いかぶさってしまうとこ。

そのせいで暴行へのトラウマが出てしまい、

思わず声を出して叫んだ先生の口をふさいだとこ。

実はあそこはちょっと怖かったでした。私は。

純粋で優しい人であっても、一瞬でこういう行動になってしまう怖さを持ってる。

口をふさぐという行動に出てしまった新妻くんは、自分の行動の怖さを実感したと思うし

その後、学校に来なくなってしまったし。

 

 

 

・切迫早産で入院した美奈子が、「ゼリー」を見て早藤のやってきたことに徐々に気付くとこ。

 

このシーン私は結構好きです。美奈子のこの「ゼリー」を見た瞬間から

ひとつの闇から一歩前進した感じがあった。

 

 

・美鈴先生が口紅塗るとこ

 

この時の奈緒さんの演技、凛とした強い顔つき。凄かった。

 

 

・美鈴先生が一人で早藤の所に行き「許す」と言った時。

 

早藤は、暴力で服従させることで、自分の価値を位置づけていたと思うので

その相手から「許す」と言われたら服従ではなくなってしまうから、

対等になったってことになる。女は弱いもの・・・と自分の中で自分の藻掻きを押し殺して

いた美鈴先生が、自分の中にある敵を自分で始末した、とっても強くて美しいシーンであった。

 

この奈緒さんの演技、ほんとーに凄まじいものがあった。

対する風間くんも。

早藤は、そんな美鈴先生を暴力で返すわけだけど、

今までの「女は服従させるもの」的な狂った目つきから、

この時は、哀しみの目つきをしてて、それがより怖くて、

風間くんの演技凄いって思ったわ。

ここの奈緒さんと風間くんはほんとに凄かった。

 

 

 

・美奈子が早藤を捨てなかったとこ

 

逮捕されても尚、美奈子は早藤を待っているわけで、

普通は別れると思うのに、別れなかった。

クズ男だと前から分かっていた(って本人に言ってたよね)のに

何で結婚したんだろ??ってのはあるけど、

ああいうクズ男に母性を感じるタイプなのか。

最後の方は母性そのまんま出してた感じだった。

 

破水した美奈子が、早藤にタクシー呼ばせようとするとこも

強かったなあって。

 

 

 

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良かったと思ったとこ。

 

 

・脚本が安達さんだったこと。

 

これが本当に大きい。『失恋ショコラティエ』『透明なゆりかご』『コードブルー』

『おかえりモネ』の脚本家さんです。りょーちんを生み出した方です。

脚本が安達さんで良かったなって思ったなあ。

 

理不尽に暴力を受け、女だから弱いと思い込んで藻掻いていた美鈴先生が

だんだん光を浴びて、凛としてくる。

美鈴先生が早藤の奥さん(親友)から口紅を借りるとか、

美奈子が「ゼリー」で気付くとことか、

新妻の庭の木の見方とか、縁側での会話とか、

安達さんで良かったなって思うところがたくさんあった。

 

 

 

・美鈴が、美奈子から口紅を借りる時「グロスでもいい」って言うところ。

 

ここも脚本の安達さん凄いなあって思った。

 

 

 

 

・美奈子のキャラクター

 

美奈子のキャラがけっこう私はいいと思った。ここは賛否あるみたいだけど、

私はこれでいいと思った。

美奈子がどういう女性かによっては、この作品大きく曲がってしまうと

思ったので、美奈子はこれで良かったと思う。

「ゼリー」で気付くとこや、早藤から暴行を受けた美鈴の元に走り、

謝る姿とか、謝る時点で、美奈子は早藤とは別れないんだって言うのも

伝わってきて、美奈子中々すごいなって。

三吉さんの演技もまたすごかったね。

 

 

 

 

・美鈴先生と新妻くんの関係を丁寧に描いていた

 

とてもゆっくり丁寧に描いていたと思います。

新妻くんが、先生の家の庭を見て話すとこ、いいシーンでしたね。

 

新妻くんとの対話の中で、美鈴先生が自分の中の闇から、徐々に抜け出していく感じが

とても伝わってきました。

精神のストレスで、味覚障害まであったのに、新妻くんと対話することで

お茶の味がちゃんと分かったのも良かった。

 

 

新妻くんもまた性被害の被害者。新妻くんだって闇を抱えていて女性に対する怖さがあった。

それを先生との対話の中でほぐれていく。キスをする意味もそこにちゃんとあっておn

新妻くんが一人の人間として恋をする、その大きな意味があったと思った。

 

 

 

 

・ポケットティッシュを渡すとこ

 

先生が泣いた時に、自分の制服からポケットティッシュを差し出したとこ。

すごくすごくいいシーンだし、新妻くんの純粋さが出ていたし、大好きなシーン。

ポケットティッシュがクシャってなってたのも、男子高校生っぽくてよかった。

 

だけど、美鈴先生は受け取らず、部屋の中に置いてあるボックスティッシュを

わざわざ取りに行くんですね。

この時点では、美鈴先生は、新妻くんの優しさを受け取ることが出来なかったんですね。

早藤との主従関係から抜け出せてなかったから。

「力を持っている側の人」って状態だったから。とても切ないシーンでもありました。

 

 

 

 

 

・公衆電話のシーン

 

めちゃくちゃ好きです。ここ。新妻くんが先生に好きだと言うシーンですね。

予告だとキスの後に言ってるように思えたけど、実際は電話で。

電話での告白、先生の嫌いなものは自分も嫌う・・・ってのも良かったし、

そこから、自分の敵は自分だからと言う先生もよかったし、

ここから、早藤との主従関係を拒否する方向へと向かって行く、重要なシーンだと思った。

 

 

 

・縁側のシーン

 

映像美しさ、美鈴先生と新妻くんの温かい感じも出ていて、いいシーンでした。

 

 

 

・猫に餌をあげるシーン

 

猪狩担みんな好きだよね。

 

 

・花に水をあげるシーン

 

猪狩担みんな好きですね。うん。

 

この花壇に水をあげるシーン凄く好きです。

 

 

 

 

 

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物足りないと思ったとこ

 

 

 

・三郷(ミサカナ)の行動

 

編集でカットされたのかな?

三郷の行動がこの物語に上手く絡めてないように思えた。

三郷はどういう位置づけだったのか。どうしたかったん??

学校のシーンでは、何度も新妻を見ているので、

新妻のことが好きで、執着してるように思えた。

これは、三郷役の田辺桃子さんの演技の上手さがあったからだと思う。

でもその執着さが、映画ではほとんど描かれてなくて、

不倫の噂を流すとか、新妻先生のキス写真を公開するのも、突然写真が公開されてて、

三郷がやったとは映画では出て来ない。でも、三郷がやったんだなって思う。

そういうのも何か繋がってない感じがあって、もったいない。

新妻と三郷との絡みもないし、せめて2人のシーンがあっても良かったと思う。

 

 

 

・早藤の性格

 

過去になにかあったとか、どうしてこんなクズになったのかそこのエピがあっても

よかった。

あと、美奈子の前や、会社の同僚の前では、爽やかなイケメンをしてて、

美鈴の前でけ豹変する・・・・って思ってたんだけど、全然そうじゃなかった。

美奈子の前でも、平気でタバコ吸うし、全然爽やかないい人って感じなかった。

同僚の前では、女遊びを注意されていたし。

 

じゃあ、美奈子は早藤のどこが好きなのかってなるんだけど、

そこももっと描かれても良かった。

クズ男を好きになる女性って確かにいるけど。

 

 

 

 

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暴力描写について

 

R18でもいいくらい、辛いしキツイです。

 

ここまでする必要あるのかな・・・・って思う位キツイです。

 

正直、そこそこの覚悟は必要だと思います。

 

 

 

 

公開前に、描写のことばかり話題になってちょっと辛かったです。

 

監督の発言のあの記事もなあー残念すぎる。

 

それだけじゃないってのは、役者のインタを読めばわかるので。

 

役者さんたちが、しっかり向き合って、強い想いを持って臨んでいるのは

 

作品を観れば伝わってきます。ほんとに皆さん素晴らしかった。

 

だからこそ、こうして公開されて良かったと私は思っています。

 

 

インティマシー・コーディネーターという存在は私は知らなかったので

 

今回、考えるいい機会だったと思ってます。

 

必要だったと思います。

 

 

 

 

 

 

 

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役者としての猪狩蒼弥

 

新妻祐希役は、オーデションの予定だったのが

ドラマ撮影で一緒だった時に、蒼弥の目を見て

監督が決めたそう。

 

 

 

その監督の期待に応えていたと思います。

 

私も大好きなあの縋るような目。

 

あの目は新妻祐希の目でもありました。

 

新妻くんを見る度に、新妻くんが愛しくてたまらなくなった。

 

この子を救いたいって、何とかしてあげたいって思いながら観てました。

 

 

純粋で、純粋で、とても真っすぐな新妻くんを、ほんとに見事に演じました。

 

縁側のほっこり温かなシーンから、大雨の中の切ないシーンまで、

 

全てのシーンが愛おしく思います。

 

 

 

2年前の撮影なので、当時19歳。

 

10代最後にこの新妻くんを演じました。

 

この2年間、彼の環境も色々変わって行きました。

 

どんな想いで公開までいたのか・・・ほんとうに公開されて良かったと思う。

 

 

 

 

エンドロール、2番目に「猪狩蒼弥」の名前が出てきて

 

胸がいっぱいになりました。

 

初めての外部作品出演、ほんとに素晴らしかった。

 

何度も何度も拍手を送るよ。

 

 

 

 

 

奈緒さんが、蒼弥のことを「美しい軸を持った方」と言ってくれているのが嬉しい。

 

この言葉を聞けただけでも、蒼弥はこの作品に出て良かったと思った。

 

奈緒さん、ほんとに優しくて愛に溢れた素敵な役者さん。

 

蒼弥のこと、ほんとにありがとうって言いたい。

 

 

 

 

最後に、猪狩蒼弥さんの舞台挨拶でのあいさつした言葉を載せます。

 

 

 

「この作品に携わり、演じるには責任が伴うというのを強く感じました。

エンターテインメントというものは、ゆとりのある人に対して、

プラスアルファを提供する意味合いが強い反面、普通に生きていたら目を向けないことに

切り込んでいけるというのは、漫画を拝読して思いました」

 

「自分の人生に没頭していたら、関係ない人には一生関係ないテーマですが、

それをエンターテインメントという土台で本来触れない方に届けられるという意味では、

この職業に就けて本当に良かったです」
 

「誰かに届けるという思いでこの作品に出られたことをうれしく思います」

 

「僕自身も演じている最中、新妻のことを理解できることはないと思っていましたが、

何かしてあげられるのではないかと、

少しでも多くの方に感じていただけたらすごくうれしいと思える作品」

 

「ぜひ見ていただきたいですし、いろんな方に届くように僕自身もがんばっていきたいです。この作品に携われたことを本当にありがたく思っております」
 

 

 
 
 
「試写を見た段階でなつかしさと、こんな感じになるんだという感動と、
シーンを見ると記憶が鮮明によみがえってきて、これが作品を作るということなのかと感じました。
それをこれからいろんな方々が見てくださって、残っていくことがうれしいです」
 

「映画の撮影期間に入る前に、奈緒さんと2人でお話しする機会があって、

僕は演技が分からないという感じがあったんです。そのお話をしたら、

奈緒さんが『私はこの作品を撮り終わったときに、

また演技をやりたいと猪狩くんが思ってくれたら、私の中ではそれが1番だよ』

と言ってくださって。ちゃんと言えてなかったんですけど、演技、またやりたいです。本当に」

 

 

 
 
 
全身、かっこいい。

 

 

 
 

「普通に生きていたら目を向けないことに切り込んでいける」

 

これもまたエンターテイメントなのだ。

 

この作品に、猪狩蒼弥が出演したこと。19歳で演じたこと。

 

凄い役者さん達に囲まれながら、富山の美しい場所で撮影していたこと。

 

その猪狩蒼弥さんを「役者」として観ること。

 

映画というエンターテイメントと、その中にいる蒼弥を観ることで

 

この作品そのものについても、考えることになる。

 

これもまたエンターテイメントなのだ。

 

 

 

こうして思ったことをそのまんま書いたけど、

 

私の性格的には、こういう辛い描写、暴力シーンを

 

エンターテイメントの中では見たくないのが本音です。

 

作品そのものが良かったとしても、暴力シーンなどの辛い描写は引きずるとこがあるので。