朝、目覚めて外を見たら、雨が降っていました。前日の天気予報でも雨の予報だったので、「やっぱり雨か・・」と思いました。この日は、近所のバスなども全て運行休止。コマーシャルセンターまでクローズになっていて、最後のとどめか・・と思いましたが、ここまでされるともうその日は外出は断念、ロックダウンしていました。

 

 オリンピックの警備のための様々な交通規制や制限のために、パリを脱出してしまった人も多いなか、私は、オリンピックの開会式などを見に行くことはしなくても、自分の住んでいる街でオリンピックをやるなんていうことは滅多にないこと!と思って、この期間は、パリに留まることにしていたのです。

 

 しかし、実際に住んでいる街でオリンピックをやられるということは大変なことだと実感!、また今回の開会式がセーヌ川上6㎞にわたってパレードを行うなどという荒唐無稽?なことを実現させようとしたために、その1週間以上前から警備が異常に厳しく、広範囲にわたることになりました。

 

 私は、オリンピックに関わる仕事をしているわけではありませんが、ここまで住民の犠牲を強いたからには、やっぱり素晴らしいものにしてほしいと思っていました。

 

 それが雨に加えて、朝一番のニュースはSNCF(フランス国鉄)のTGVネットワークへの大規模攻撃による交通網大混乱のニュース。

 

 あわやテロ?と思いましたが、報道機関は慎重で「テロ」という言葉は使いませんでしたが、オリンピック開会式当日という日にちを選んで数か所、同時攻撃というのは、穏やかではありません。この攻撃により被害を被った人の数は80万人を超えていると言われています。この事態にSNCFは、かなり早い段階で全額返金を発表。事態の混乱を少しでも抑えるためか、異例の早期の全額返金の発表となりました。

 

 オリンピックの開会式は結局は家でテレビで見るのが一番よく見えそうで、カウントダウンしながら生中継している様子を見始めると、パリは世界の中心!とか、世界中の注目がパリに!とか、また臆面もないタイトルがつけられています。

 

      

 

 

 この種のイベントがあるたびに、また今回はオリンピックという特別なイベントとはいえ、この聞いている方が恥ずかしくなるほどの自国を誇る様子には、おそれいっちゃいます。

 

 聖火リレーが最終地点まで到達する様子をドラマ仕立てにしてあったり、今回のオリンピックのメダルの意味をさりげなくドラマの中で説明し、フランスの高級宝飾店ショーメデザインのメダルがルイ・ヴィトンのケースに入って、ダンサーの中をうやうやしく登場する。ダンスの中には、パリ・オペラ座のスターも登場。ムーランルージュの踊り子たちがフレンチカンカンを披露する!

 

 実況しながら、YES!と悦に入る感じのジャーナリストもいるくらい・・。しかし、現場は、残念ながら、けっこうな雨が降っていて、船上から声援にこたえる選手たちが雨ざらしになっている(そんなことは感じさせないけど)のが気になりました。

 

 修繕中のノートルダム大聖堂さえも使ったダンスの演出、ほんの数日まえまでストライキを警告していたダンサーはこの中の誰だったんだろうか?などと思いながら見てしまいました。

 

 まあ、多少、首を傾げるような演出はあるものの、やはり、見事な祭典ですが、しかし、それにしても長いセレモニーに現場で見ている人も大変だろうな・・と思ってしまいます。

 

     

 

 もう日本の選手団が登場してきたら、どうでもいいや・・と思いきや、それまでが長いこと長いこと、そして、やっと出てきたと思ったら、日本の選手団の紹介の時間が短い!

 

 かねてから感じることですが、オリンピックやスポーツに関する日本の選手に対する扱いがフランスはどうにも雑というか、冷たいような気がしてなりません。日本の文化に対しては、格段に上質のものとして扱ってくれるのに比べて、これはどういうわけなのか?と思ったりもします。ちょっと意味のわからないパフォーマンスに延々と時間を割くんだったら、それぞれの国にもっと注目してよ!と思ってしまうのです。

 

 とはいえ、パリ住民にとっては、大変なお騒がせだったこの開会式が終わってくれて、私にとっては、オリンピックの半分は終わったような気分です。

 

 この開会式さえ終われば、市内の規制も日常とは言わないまでも、ずいぶん緩和されると思うので、悪いですが、正直、少しホッとします。

 

 しかし、昨日まではあんなに晴れていたのに、パリだけピンポイントでこんなに雨とは・・。

 

 それにしても、テレビとはいえ、こんなにオリンピックの開会式を長時間見たのは、初めてでした。

 

 しかし、フランスが国力を見せつけたかっただろうと思われるこのセレモニー、セレモニーが始まってすぐに、マクロン大統領がX上で「世界が私たちを見ている!」とポストしたり、全体的にメッセージ性が強く、フランスアピールが濃くて、フランスの選手が最後に登場するのは、開催国だから仕方ないとしても、その時だけ、エッフェル塔や橋がカラリングされてピカピカしたりするのはなんだかな~?と思ってしまったのです。

 

 しかし、最後のオリンピック開会宣言をするマクロン大統領が珍しく、ちょっと緊張していたのには、ちょっと驚きました。

 

 これで、やっと終わり!と思ったら、まだまだで、ジダンやナダルが出てきたと思ったら、今度は、また聖火が船乗っちゃって、コマネチやカールルイスまで出てきた!もうホント、詰め込みたいものが多すぎたのはわかるけど、まとまりない感じ・・簡潔に話すことができなくて、いつまでも話し続けるフランス人っぽい感じがよく出てました。

 

 本当に、どこまで引っ張るのか?って感じ。あらら聖火がルーブルに戻っちゃった・・もうルーブルは聖火は通ったはずなのに・・。

 

 でも、最後のセリーヌディオンは感動したな~~。

 

 ともかく、良いところも悪いところもフランス感満載でした。でも、なんだかんだいっても、私はそんなフランスが好きです。

 

 それにしても、パリでこんなに本格的に雨が降り続けることも珍しい。

 

 全てが終わったあと、みんなが「やっぱりフランスは世界一!」と讃え合うところもフランス。

 

 

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