夜10時を少し過ぎたころ、突然、家の中の電気が消えました。「あれ?ブレーカー落ちた?」と思って、ボックスを見に行くと、たしかにブレーカーが落ちていました。ふつうは、このブレーカーを上げれば、電気はすぐにつくのですが、ブレーカーをあげても、すぐに落ちてしまいます。

 

 まあ、しばらくすれば、ブレーカーもあがるだろうとタカをくくっていたら、いつまでたっても戻らなくて、ちょっと焦り始めました。

 

 うちは、なにからなにまで電気なので、電気がないと何もできません。一応、管理人さんにSMSでメッセージを送ったものの、夜中のことで、返信なし・・それも仕方ありません。

 

 私は電気系統のことは、本当に弱くて、夫が存命中は、夫頼み・・、娘が成長してからは娘頼みにしていて、娘が独立して、私が一人暮らしになるときに、一番、心配だったのは、この電気系統のトラブルでした。

 

 当時、そんなに携帯電話は、どうしても持ちたいと思っていなかったのですが(今から考えると携帯なしは、考えられないけど・・)、もしも、電気が全てダウンした場合に、電話もネットで繋がっているために、携帯がない場合は、どこにも連絡がとれなくなってしまう・・と、やっぱり非常時の通信手段として携帯はいるな・・と大げさにも命綱のように考えていたのでした。

 

 昼間のことならば、管理人さんに電話して、きてもらえるのですが、夜中ではどうしようもありません。とりあえずは、もう今晩は何もできないから、もう早々に寝てしまおうと思ったのですが、唯一、気になるのは冷蔵庫です。

 

 夜の間は、もう冷蔵庫は絶対に開けないようにしようと思い、少しでも冷たい状態が長引くようにと、気安めと思いながらも、冷凍庫に入っている保冷剤やアイスノンを全て冷蔵庫に移しました。

 

 こんな時に限って、携帯の充電も充分ではなく、あまり無駄遣いはできません。

 

 もう今晩は、ジタバタしても仕方ないので腹をきめて、ろうそくを引っ張り出してきて、何本かのろうそくに火を灯しました。日頃、宵っ張りで夜中もわりと起きていて、常にパソコンとか、YouTubeなどをつけていて、音や映像に溢れているのですが、思いがけない静かな夜、風の音までが聞こえます。

 

 ろうそくの炎が暖かみのある優しい灯りであることも忘れていました。

 

 しかし、これで火事・・なんてことになっては大変なので、寝室ではろうそくは一本だけにして、読書をすることに・・。電子機器は苦手と言いながらも、実のところは、それにまみれて生活しているわけで、そう考えてみると、いつの間にか振り回されてる感がなきにしもあらずです。

 

 停電というハプニングに焦りつつも、こんなに静かな夜にどこかホッとする時間を過ごせて、こういう時間もいいな・・と思ったり・・。

 

 そして、同時に少々の停電でも、しっかり、その時間をそれなりに楽しめる逞しさというか、ずうずうしさが私の中でも定着してきたかな?と、なんとなく、そんなことを自分で嬉しく思ったりもしたのでした。

 

 昔の私だったら、不安で眠れなかったりしただろうな・・と。

 

 翌朝、起きると、いつの間にかブレーカーは戻せるようになっていて、結局、一晩だけのことでしたが、原因は何だったのかは、わかりません。

 

 

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