オルセー美術館で「文化財破壊未遂」で2名が逮捕・拘留されたというので、今度は、どの絵が被害を被ったのかと思ったら、入口で捕まったとのこと。

 

 彼らは、「Riposte alimentaire」(リポスト・アリマンテール)(フードレスポンス運動)という環境活動団体の名前の入ったTシャツを着ており、接着剤と粘性のある白っぽい混合物である白い液体を所持しており、これにより、なんらかの文化財に損害を与えようとしていたと見られています。

 

 この環境活動団体(旧ラスト・リノベーション)は、1月に「モナ・リザ」にスープを掛け(防弾ガラスによって保護された)、2月にはリヨン美術館に展示されているクロード・モネの絵画「ル・プランタン」にスープを投げつけ、ここ数カ月で有名になっています。

 

 現在のところ、なにしろ未遂で終わっているために、確実な犯行の確認はとれていないようですが、パリ14区の警察署が操作を委託されています。

 

 2月に、他の2人の活動家がリヨン美術館に展示されているクロード・モネの絵画「ル・プランタン」にスープを投げつけたときは、「私たちが反応しなければ、この春だけが残るだろう」、「もし春がなくなったら、未来のアーティストは何を描くだろうか?」とオンラインに投稿した動画で彼らの主張を訴えていました。

 

 私には、この手の運動?というか文化財の破壊行為に何の意味があるのか?全く理解ができないのですが、リポスト・アリマンテールは、自らを「気候的および社会的レベルで社会に根本的な変化をもたらすことを目的としたフランスの市民抵抗運動」であると主張しています。

 

 彼らは「私たちは芸術を愛しています」と言いつつも、「しかし、私たちの将来の芸術家たちは、焼け落ちた地球上には描くものが何も残らないでしょう」というのが抗議運動に芸術作品を選んでいる理由のようです。

 

 今回逮捕された2人は「過去の文化財破壊行為ですでに知られている」人物だったそうですが、それにしても舐められたものだとも思います。

 

 パリでは、美術館等に入る際には、荷物チェックがされるのがふつうですが、そこに堂々とこのような不審な荷物を持ち込み、しかもこの環境団体の名前のプリントされたTシャツを着て入ろうとするとは・・。

 

 よほどチェックが甘いと思われていたのか、それとも、この環境団体の名前がそれほど知られていない?と思っていたのか? 少なくも、今年に入ってからだけでもモナリザやモネの絵画への抗議運動でそれなりに名前を馳せている・・その団体名の入ったTシャツを堂々と着て入ろうとするとは・・美術館の警備の対象になっているとは思わなかったのだろうか?と思うのです。

 

 それにしても、文化財に溢れているパリの街で、これから一層、警戒は厳しくなるのだろうな・・と思わずにはいられません。

 

 

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