もうここ数年にわたり、ず~っと、メトロがあちこち工事のために、ちょくちょく閉鎖になったりして、特に昨年からは、もう未だかつてないほどに、工事のための閉鎖が多く、すでにかなりウンザリしています。

 

 夏の間も1ヶ月強、工事のために閉鎖していたのに、「また~?」、「まだ~?」と本当に信じられません。この間、駅に張り紙がしてあって、何気に眺めたら、「2月は、ほとんど真っ赤で閉鎖ではないか!」ということに気が付いて、「もう、これなら、今月のNavigo(定期券のようなもの)、返金してよ!」と思いました。

 

 2月は、子供の学校のバカンス(冬休み・・だいたいノエルのお休みもあるのに、冬休みまであることでさえ、前々から疑問に思っている)にあわせてのことだとは思うのですが、この時期にバカンスに出る人は、そんなに多くはありません。

 

 だいたい全線同時に工事できるはずもなく、少しずつずらして、できるだけ市民に迷惑をかけないようにとか、考えないんだろうか?と憤然とします。そうでなくても、度々、ストライキだのプロブレムテクニックだのと、まともに動かないことも多いのです。

 

 そんなメトロだけでなく、イル・ド・フランス地域(パリを含むパリ近郊地域)全体に及び、車の通行制限や、道路の封鎖、市民の公共交通機関の利用や駐車場から買い物にいたるまで、けっこう面倒な呼びかけが始まっているのには、さらにウンザリです。

 

 パリを覆う環状道路には、すでに新しい電子標識が用意され、「パリ2024車両承認済み」と表示されています。 これは、車線全体がタクシー、公共交通機関、選手や公式代表団を輸送する車両のみがこの環状線を利用する権利を持ち、一般車両の通行は制限されるようになるということです。

 

 なので、この期間に例えば、海外に出かけていても、家族に空港まで自分の車で迎えに来てもらうということなどは不可能ということになります。

 

 また、周辺の道路も閉鎖される場所が増え、例えば、BMXやスケートボードのイベントが開催予定のコンコルド広場などは準備のために、6月から閉鎖されます。アレクサンドル 3 世橋やイエナ橋も同様です。

 

 そもそもパリ自体は小さな街で、これらのいくつかの閉鎖区間が通れなくなるということは、それを回避しようと思うと、迂回迂回で大変、複雑になります。

 

 大会期間中は地下鉄11路線だけでなく、RERの5路線も「飽和閾値を定期的に超える」と言われており、政府はイル・ド・フランスの住民に可能な限りテレワークと同時に公共交通機関の利用を避け、徒歩や自転車での移動を推奨。

 

 また、オリンピック期間中は荷物の配達を受けないように呼びかけもしています。配達用の車両も少しでも減らしたいようです。

 

 ただでさえ、荷物の配達のトラブルの多いフランス、この期間中は、一層、トラブルが増えることが予想されるため、回避する方がよいかもしれません。

 

 また、交通規制された「レッド ゾーン」で駐車場のサブスクリプション カードを持っている場合、駐車場管理者にサブスクリプションの払い戻しを要求した方がよいなどという情報も出回っています。

 

 すでに、各国からの選手受け入れのために奨学生のための寮に住む学生は6月には、退去させられることになっていることは伝えられており、大反発を生んでいます。

 

 まあ、ふつうに私が想像がつく範囲で考えても、周囲のホテルなど全てが満室になっているとすると、私がふだん、利用しているバスやメトロなどは、大変な混雑になることは必須です。

 

 なので、パリの住民には、「この期間は、パリを離れてバカンスに行く!」などと言っている人が多いのも事実ですが、正直、ただでさえハイシーズンで高い交通費(オリンピックのためにさらに高くなっている)を使って、パリを脱出できる人は限られています。

 

 それよりも、慣れない観光客がこの混乱を極めそうなパリの交通網の中で、無事に移動することができるのだろうか?・・だって、身動きとりづらくなるのは、観光客も同じことで、しかも、メトロのチケットなどもこの期間は倍増します。

 

 また、そんな観光客を狙って周辺のヨーロッパの国々からは、スリやひったくりなどの出稼ぎ犯罪者もやってくるんだろうな・・などと、そんなことも考えます。

 

 そんな私はどうしようか?と思いますが、せっかくパリでオリンピックをやるのなら、オリンピックを覗きに行ってみたい気もするし、怖くて逃げたい気もします。

 

 

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