あの人のアドレス | しくじり人生~私がシングルマザーになるまで~

しくじり人生~私がシングルマザーになるまで~

いろいろ過ぎ去った今だからこそ、ブログに何か残せればいいなと思って始めてみました。
一つのテーマに拘らず、いろんなことを書いていきたいと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。

マツモト家のゴタゴタを聞いている一方で


私個人的には



昔に比べると今という時を
比較的穏やかに過ごせていたと思います




『第二の人生』
と呼ぶにはまだ早いのかもしれませんが………




世の中の流行や嗜好の変化のスピードは早くて
携帯もガラケーから何やらスマホなる物に変化




数年前から登場していたにも関わらず
頑なにガラケーを手放せず
時代に乗り遅れていた私でしたが



周りが持ち始め使い勝手を確認してから
ようやくスマホとやらに機種変




それは




スマホの便利さと楽しさを実感し
操作にもだいぶ慣れてきた頃でした





子育て終了と共に燃え尽き症候群が訪れ

私が存在しない未来を想像し日々を送る中で




あれこれ考え模索し
辿り着いたのが『断捨離』




私がいなくなった時に
いくらでも娘達に迷惑かけないように
(←死んでからも文句言われないように笑)



まだまだ動ける今のうちにと少しずつ始めてみたところ
物を捨てることの快感に目覚めた私




『いつか』なんて来ないんだからと



ずーっとタンスの肥やしだったものやら
倉庫に入れっぱなしだったものを
片っ端から整理する日々



子供達の物もほとんどとってある………



感覚が鋭くなってきたのか
瞬時に振り分けられるようになってきたのはいいけれど




たまに『あー!あれ捨てちゃった!』
などという失敗をし
結局また買う羽目になるっていう二度手間があったり



次女が全然使っていないものを
いらないものだと勝手に判断し処分したら
怒られるっていう失敗もしょっちゅう




そして近頃はデジタル遺品なんて言葉も耳にします




別に見られてまずいものはないんですが
なんとなく見られたくないのがスマホ



スグに使いたいアプリはトップ画面に貼り付けたり
興味のあるページはスクショしたり
自分流にセレクトするのもまた楽しかったのですが




スマホの中もキレイにしとこうと一念発起




ホントに今必要なものだけにセレクトし直してみたり
不要なアプリをアンインストールしてみたり…………




そんなことをしている流れで
とりあえず開いてみた見慣れたアドレス帳




よくよく見てみると
暫く連絡してない人などもいたりします



なんならその当時は知り合いだったのかもしれませんが
何故か今や全く思い出せない人がいたり………



『金子さんって何処の誰だっけ?』みたいな………




大体にして友達とか知人が元々少ない私




一気にやってアドレス帳が寂しいことにならない程度に
少しずつ整理し始めてたのですが





『あの人』のアドレス




あの人のアドレスだけは
見る度に暫しフリーズする私がいました




だって暫く連絡とっていないのは確かでしたし
この先連絡とることがあるかもわかりませんし………



ただ



どんなに隠してみても自分の心は偽りきれなくて
折に触れ思い出していたのは確かですし




名前をみただけでも
今も変わらずときめいてみたり切なくなったり
何とも言えない感情が湧いてきます



なんで?………って………



自分でもわかりません
昔からあの人に対してだけはそうでした



あの人はまだまだ若いですから
きっと自分の人生を謳歌しているでしょうし
私は私で孫も二人います




あの頃とは状況が違います




淡い期待ぐらいは抱いてたかもだけど
今更万が一ご縁が繋がったところで
………とも思ってみたり





もうどのぐらい会ってないんだろ………
私のことなんて忘れてるんだろうな………




あの人のアドレスをタップして
右上の点々をタップすると出てくる『削除』の文字



いつも私の右手の人差し指は躊躇うのです



暫しフリーズしてから『やっぱ辞めよう』
そう思って右手を戻し画面の空き部分をタップする



毎回その繰り返し



でも…………



こんなに迷うなら迷いがなくなってからでいっか
残していたところで罪にはならないもんね
あの人に迷惑とかそんなことないもんね



いつしかそうも思うようになりました



あの人と………



あの人と出逢えたおかげで今の私がいますし
お守り代わりとして暫く残しておくのもアリだよねと




私は私の都合のいいように
変換できるようにもなったのですが




この時の私の判断はもしや




間違ってなかったのかもしれません