10年くらい前のこと。

私は18か19歳で、大学受験に失敗して

1年間、予備校に通って浪人生活をしていた。



そんな1年間でやっていたことが

アイプチだった。



私はお父さん譲りのばっちり一重まぶたで、

それが嫌で、なんとか二重になりたかった。



で、なんで浪人生活でやるのかというと、

高校の途中から急に二重になると変だから(笑)

だから、浪人の1年間を利用して

アイプチをやってみたわけ。



でも数ヶ月アイプチを続けても二重にならずもやもや



しかもアイプチをすると、

まぶたを糊付けしちゃうから、

目が完全に閉じなくて

瞬きしても半目状態になる(笑)

目が乾燥していつも充血気味で辛かった。




でも、そのころの私は、
どうしても二重になりたかったおすましペガサス


なぜなら、二重でぱっちりおめめじゃないと
可愛くないし、愛されないと思ったから。



テレビで見る芸能人や、周りの可愛い女子が
みんな二重で、可愛くてピンク薔薇
(そのころ佐々木希ちゃんが大好きで大好きで♡、
あんなぱっちりおめめになりたかった)



そんな中、私はなんで一重なんだろう?
って、最悪だったよね。ガーン宇宙人くんガーン




で、アイプチ生活を1年近く続けたある日、

決心して、整形外科へ行ったの。

二重の整形手術をするために!



そのころはまだ免許もないから、

電車とバスを乗り継いで病院へ向かい、

ドキドキしながら診察を待った。



今日のところは、
まずお医者さんから、
手術の方法とか話を聞くことにしていた。



診察に呼ばれて、お医者さんに診てもらい、

完全な一重だね〜って言われ(笑)

まぁね、分かってるよと思いながら(笑)


手術の方法を2種類くらい聞いて、

なるほどと思いつつ、



手術がリアルに感じられて、

怖くなってきた。




この時点で、正直、
手術しないっていう方向へ心が傾いていた。
(私、けっこう怖がりです)



こんな怖いことをしてまで、
ほんとに私は二重になりたいのかな?

私、そこまでする必要あるのかな?

そう思えてきて、


お医者さんからは、よく考えて、
本当にやるならまた来てねって言われて

バスに揺られて帰った。



そのバスの中で、涙がとまらなかった。


怪しまれないようになるべくひっそり泣いた。




結局私は、もう一度病院へ行くことはなく、

アイプチもやめて、

一重のまんま今に至るけど、



今思えば、病院へ行った事をきっかけに、

自分の中で何かが変わった。



絶対二重じゃなきゃだめ!

一重のまんまじゃ嫌だ!

って頑なに思っていたのが、




私、そこまでする必要ある?

そんなことなくない?

私、そこまでする必要ないよ

私、今のままでも十分可愛いよ

って、思いに変わった。



これまで自分を否定していたのが、

肯定に変わって、


自分を受け入れて、十分可愛いよって

愛する方向になった。



バスの中で泣いたのは、

自分が自分に愛してもらえて、

無意識に嬉しかったのかもしれない。





自分らしく生きるには、

どんな自分でも、コンプレックスも、

自分自身が受け入れてあげないといけない。




病院にまで行って、結果として、

コンプレックスを受け入れられたのは、

10代だった私が、

自分を愛せるようになった、

大事な出来事だったと思う花束


振り返ると、人生にとって大切な時間だった。



私たちは、こうやって

自分の悩みと向き合いながら、

ひとつひとつ

自分を受け入れていくんだね。


これからもそうなんだろうし、

悩みも楽しんで向き合っていきたいな。