【SH35小説】もう逃げていいから20240512

だぁれ?

私の睡眠を邪魔しないで!……?!

「あなた、どうしたの?」

『…帰してくれない…。』

疲れはてた声色で彼女は一言を発した。
私は直感する。
この子、妊娠してる。6ヶ月か?
黒髪の肩下まであるストレートの髪をした
年齢は18~20といった感じ。

「監禁か軟禁をされてるの?」

彼女は私の問いに再び頷く。

「あなたは、自分は子供じゃない!大人だから!と言って
あなたがその行動をを選んだのよね。」

彼女はコクンと頷いた。

「お父さん、お母さんのところへ帰りなさい。
いい?お母さんでなく、お父さんがいるなら
お父さんのところにまず帰るのよ。お母さんを
守ることができるのはお父さんなんだから。」

彼女はわかっただろうか?
まさかと思うが。
私の脳裏に甦る言葉。
『そんな初な子にさせるんじゃない。』
どういった状況かは不明だが、
なんらかの事情から売春していたか?
本人自ら、性行為をしたとして、妊娠して
監禁もしくは軟禁されるものなのか?

ただ、彼女はほぼ死んでいる。

「苦しい思いをしなくていいから。次に
生まれ変わったら、きちんとした道を選び
とるんだよ。」

私は彼女にそう伝えた。
もし仮に意識を取り戻しても、瀕死であり、
監禁、軟禁されているならば、放置されるだけ。
すでに、彼女の意識は天へ広がりを
みせていた。

彼女は旅立った。

ふと、私は疑問に思う。彼女の亡骸は
どうなるのかと。

ただ、これが今の現代のものなのか、
過去のものなのかは、私には不明だ。

なにがあったのかさえ、わからない。
どうして、そうなったのかも。

私にできるのは、話を聞くだけ。
ようは、浄化のお手伝いだ。

人に言っても、人は己の体験を基準に
精査するので、信じてくれる人もいれば、
全く信じない人もいる。
でも、彼女の魂は
どうやって私のところに来たのか。

それが不明だ。

ただ、昔、テレビ番組幽霊と交信できる人が
行方不明者を探すため、その場所の写真を
用意するようにいっていたことを思い出す。

あれってそういうことか…。
でも、私にはできない。
私とは能力のタイプが違うから。

そして、私はいつものように目を覚ます。

私の日常は変わらない。
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おばちゃま、開花しちゃいました?
~りかおばちゃまの日記~

 rikachima0925

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