「もしもし?」
「あ・・・もしもし」
久しぶりに聞くゆうやの声。
もともとメールでのやりとりが主だったから、あまり声を聞く事もなかったんだけど・・。
でも・・・なんか暗い・・。
「どしたの?」
ここで初めて聞いた。
あの体調不良のためしばらく検査入院していた事。
そして入院中に、ゆうやの子供さんがパソコンを開き、メールを開けてしまったという事。
そして奥様にもバレてしまった事。
でも、頻度は少なくなるけど、連絡は取りたいと・・ただ、もうメールは出来ないので時々電話をかける程度になりと。
バーチャルな恋愛ってこんなモノ。
携帯とパソコンの電源を切れば、赤の他人だって事を思い知った。
それから数回に渡り電話で他愛もない話をしたが、どことなく理香の気持ちは冷めていた。
そして・・自然と電話も無くなって行った・・・。
逢った訳でもない、ただ文字と声だけの関係。
ただ、心に開いた隙間が少し寒かった。
その頃からだったと思う。
居候がいる事による世間の厳しさを嫌というほど味わう事になる。。
いや・・・・もしかすると、それまでもそうだったのかもしれない。。
でも理香は、ゆうやとの事に浮かれてて気が付かなかっただけだったのかも。
近所の人の見る目が今までと違う。。
そして、同じアパートの人からの通報で大家さんの耳に居候の話が届いたのだ。
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