大宮妄想です
自己満足の世界です。
皆さんのイメージと異なってもスルーしてください。

文章は拙いですが気にしないで下さいませ。



お昼は自分で弁当作って持ってくる

社食も無理で、外にも行かない


「美味そ~」

「お前いつもパンかカップ麺だな」

「早くて手軽だろ」

「じゃあさ、いつも迷惑かけてるし
弁当作ってやろうか♪」

「ぇ、マジで♪」

「俺だってな、悪いと思ってるんだぞ」

「でも手間じゃない?」

「1人分作るも2人分作るも変わらん」

「んじゃ、金払うよ♪ワンコインでいい♪?」

「別に金はー」

「材料費かかるだろ?500円だけど♪」

「んーじゃ、貰っとく」

「マジっ?!冗談で言ったのに」

「俺も迷惑かけてるし」


まあその方が

大野も気を使わなくて済むかな?

それから毎日弁当を作ってきてくれた

毎度めちゃくちゃ美味い♪

人が作る弁当って美味い♪

でも

これさえなければ・・・


「すぅ~はぁ~、すぅ~はぁ~」

「・・・」

「すぅ~はぁ~、すぅ~はぁ~」

「・・・なんか変態みたいだけど?」

「うっせ、俺にとっては死活問題なんだっ」


臭いで気持ちが悪くなったあと

俺の匂いを嗅ぐと中和されるらしい

最早、消臭剤・・・?


とある日


「二宮さん、後でちょっと、いいですか?」

「はい?」


女性社員に人気のない場所に呼び出され


「こんな事聞くの
どうかなと思ったんですけど
二宮さん、ボディーソープや
シャンプーって、何、使ってますか?」


大野に好意を持った女性達が

こっそり俺に聞いてくる

大野が気に入る匂いのものを使えば

もしかしたら・・・って


「ドラッグストアに売ってる
ありきたりなやつだけど」


やり取りが面倒臭いから

手っ取り早くメーカーを教えると

満面の笑みでお礼を言われ

戻って行った

皆で情報共有してくれたら

何回も同じ質問に答えなくて済むのに

それが恋心ってやつなのかな?


「あ、二宮どこ行ってたんだよッ」

「ちょっと出てただけだろ。何?」

「今日のハンカチ」

「あ~はいはい」

「さんきゅ♪すぅぅぅ♪」

「やめろ、馬鹿」


・・・あと洗剤と柔軟剤も

聞かれるようになった・・・

それから

告白する人もいるけど振られる

そしてまた俺に聞いてくる

中には俺の臭いを嗅ごうとする人もいたけど

さすがに断った


「何がダメなんでしょう・・・?」


俺が知るわけないじゃんッ!

でもそんな事言えないし・・・


「臭いに敏感だから
家の芳香剤とか香水とか整髪料とかも
気をつけた方がいいよ」

「二宮さんは、何使ってるんですか?」

「ぇ、何も使ってないよ」

「そ、なんですか?」


その反応何ですか?

女性からしたら臭いとか?

結局俺と同じものを使っても

大野は気づいてくれないらしく

その理由が分からず


「大野さん、二宮さんって
どんな匂いがするんですか?」


その質問ってさ

俺が恥ずかしくない?

普通、人のいないとこで

こっそり聞く事だろ?


「ん~臭くない」

「もう少し、具体的にっ」

「あ~・・・甘い?」

「お菓子とか、そういう?」

「いや、体臭だと思う」


体臭言うなッ

体臭なら俺と同じもの使ってもダメじゃん

大野の答えに

ガッカリする女性達

そうなると今度は食生活を聞いてきた


「毎日欠かさず食べてるもの
ありますか?」

「何食べてるんですかっ?」

「・・・買った、弁当とか
パンとか、カップ麺・・・」


ねぇ、俺、恥ずかしいんだけど?

大野が好きなのに

俺の生活色々聞いてくるのおかしくない?

とりあえず

なんやかんやと聞かれたけど

参考にならなかったのか

俺への質問は減った


ほっ・・・


大野にとって

中でも厄介な行事がある

飲み会

色んな臭いが混じっている為に

会費の分だけ飲み食い出来ない

飲みすぎたり

食べすぎたりすると

周りの臭いで吐きそうになる

一応、袋持ってるらしいんだけど

まだ使ったことはない

毎回毎回端の席に座り

俺が隣に座っている

ちょこちょこ食べて

ウーロン茶飲んで

しばらくすると


「はぁ・・・」

「気持ち悪い?」

「気持ち悪い・・・」

「酒?」

「と、タバコと香水と油と体臭と・・・」

「しんどいな・・・横になってろよ」

「・・・お前のケツの方に
顔を向けたらいいか?」

「ざけんな。スーツの上着貸してやるから
頭から被ってろ」

「・・・さんきゅ」


変に思われないよう

壁側に頭を向けて横になり

上から俺の上着を被せた 


「・・・どう?」

「う~ん・・・弱い・・・」


まあ、ここの臭いが

染み付いてるだろうからね


「今日もタクシー?」

「・・・だな~」


夏はタクシーで帰っても問題ないけど

寒くなるとさすがに窓を開けるのは

申し訳ないって事で

結局我慢することになる・・・

電車やバスよりはマシだから

って言ってたけど・・・

それから暫くして

飲み会がお開きになった


「大野、タクシー来たって」

「・・・あ~」

「大野さん、大丈夫ですか?」


心配して女性が声をかけてきた

俺からすると

この女性は

ふわっと香水の匂いが

するくらいなんだけど


「ぅッ」

「俺が、連れて帰るから
大丈夫♪大丈夫♪」


色んな臭い混じってるから余計、ね


「もし、良かったら、うちっ
近いんでっ」


おっ!大胆!


「・・・」

「・・・あ~無理みたい。
今日は連れて帰るから」


口と鼻を抑えて

何も言わない大野の顔を

覗き込む女性だけど

大野は俺にもたれかかってきた


「気持ち悪っ」

「ぇ?」

「あ、気分がねっ。ほら、先に帰って
大丈夫だから」


こういう時

察してくれたらいいのにと思う

でも好きな人だから

何とか気を引こうと

してるのかもしれないけど

逆効果だからやめて欲しい・・・

中々そばを離れないから

もう強引に連れて外に出た


「っ、はぁ~・・・」

「どう?」

「しんど・・・」

「タクシー乗るぞ」

「すまん・・・」


大野が乗り

その後に俺が乗り込んだ

ぐったりしている大野


「お前、普段居酒屋とか行かないんだろ?」

「ああ・・・」

「外で食べる方が少ないか」

「ああ・・・」


じゃあデートとかも

あんまりしないのかな?

映画館とか無理そう・・・

毎日毎日気持ち悪いとか

しんどいよな・・・

前に大野が


「ずーっと二日酔いの状態」


そう言ってた

二日酔いはしんどい・・・

目的地に着き

金を払ってタクシーを降りた


「どこだ、ここ?」

「俺ん家」

「え?」

「気持ち悪いんだろ?
今日金曜だし泊まってけ」

「ぃ、いいのか?」

「まあ、家に来たからって
元気になるか知らないけど」


ま、このままほっとけないしな


なんだコイツは・・・


「うおぉぉぉぉ♪癒される~♪」


部屋に入るなり

匂いを嗅ぎまくってる

さっきまで二日酔い状態だったろ・・・


「ちょっ、大野、うるさい!夜だぞ!」

「悪ぃ♪こんな効くと思わなかった♪」

「・・・俺もだよ。
シャワー浴びてこいよ。
臭いついてるだろ」

「さんきゅ♪」


シャツは洗濯機

スーツはかけて消臭スプレーかけて、と

しばらくすると

大野はシャワーから戻ってきた

冷蔵庫のもの好きなの飲んで言いと伝え

俺もシャワーを浴びた