大宮妄想です
自己満足の世界です。
皆さんのイメージと異なってもスルーしてください。

文章は拙いですが気にしないで下さいませ。




この時代では当たり前のこと

貧しい家の子は

裕福な家の奉公人に出される

そこからお金を貰って

飢えを凌ぐのはよく見る光景

ただそこでは

暴力が横行する事が多かった

優しい家に当たれば

なんの不自由なく生活ができる

そして

金にものを言わせ

奉公人という名の使用人

いや、もはや奴隷

主人の好きなように扱われる

そして

それが欲の対象として迎えられることも

少なくはなかった


「智っ、ごめんねっ」

「ううん。俺一生懸命働いてくるから」

「許してくれッ・・・うぅっ」

「お父さん、お母さん、元気でね」


『智ッー!』


その日暮らしの俺達は

少しでもお金になればと

色んなところで働いた

そこでたまたま

俺を欲しいと言ってくださり

商人をされてる御屋敷で働くことになった

内容は着いてかららしい・・・

普通の仕事なら何でもやる

だけど

そうじゃなかったら・・・?

そう思うと怖くて仕方なかった

貧乏だったけど

両親は優しくていつも明るかった

でもその優しさにつけ込まれ

信じて金を貸したら

そいつは姿を消し


「正直者は馬鹿を見るとは、この事かっ」


そう両親は落ち込んだけど

それでも3人で頑張って働いて

その日暮らしでも俺は幸せだった

そんな時にこの話がきて

少しでも両親が楽になるならと

その場で返事をした


「今日からここで働くんだ。
謹んで行動するように」

「はい」

・・・つつしんで?

行儀よくってことかな?

震えるのを悟られないように

顔に出ないように中に入ると

身なりのいい旦那様


「よく来てくれた♪」

「智と、申します。宜しくお願い致します」

「こちらは妻の、由良だ」

「疲れたでしょう♪さ、お上がりなさい♪」

「はい。失礼します」


とても優しそうな方達

中に通され

広い部屋に入ると

座布団が5つ


「さ、座りなさい♪」

「由良、2人を」

「はい♪」


4つ並んだ座布団の向かいに1つ

その1つに座った

暫くして

入ってきたのは奥様と

2人の男


「長男の京也と次男の和也だ。
京也は14歳、和也は智より2コ下の8歳だ」

「智と、申します。宜しくお願い致します」

「これから智には
和也の身の回りの世話が仕事だ」

「はい」

「和也は体が弱くてな、よく見てて欲しい」

「はい」


和也様は座りながら着物をきゅっと握って

どこか恥ずかしそうにしている


「和也、お前は主人なんだ堂々としないか」

「・・・は、はい。兄上っ」


京也様は和也様に対して

少し口調が強めな気がする・・・


「まあまあ♪歳も近いし
和也のよい話し相手になるでしょう♪
智、よろしくね♪」

「はい。奥様」

「和也、智を部屋へ案内してあげなさい」

「はい。父上。智、僕に、ついてきて」

「はい」


部屋を出ようとした時

京也様に睨まれたような気がするけど

見なかったことにしよう

俺の前を行く和也様は

とてもゆっくり歩かれる

上着を羽織っていても分かるくらい細い


「智、ここ、僕の部屋。
その隣が智の部屋だよ」

「はい。あの、身の回りの世話とは
どういったことをしたらいいのですか?」

「ん、と・・・散歩、とか?」


散歩・・・は、仕事?

あ、お付きか

和也様はそのまま敷いてあった布団に入り

座られた


「どこか、悪いのですか?」

「ちょっと、胸が」

「胸・・・」

「うん・・・風邪を引きやすくて」

「なら、温かくしないといけませんね」


部屋の襖を締め

横になってもらい

布団を肩まで掛けた


「智、僕の話相手に、なってくれるの?」

「はい。いつでも」

「そっか・・・・・そっか♪」

「皆さん、お忙しいのですか?」

「・・・ぅ、ん」


体が弱いのに皆忙しいってことは

いつも1人ってことか


「運動はしないんですか?」

「ぅ、ん・・・僕もしたいんだけど
すぐ風邪引くから、だめって・・・」


運動しないから風邪引くんじゃないのか?

でも散歩はいいってことは

激しい運動がだめってこと


「お庭は、いいんですか?」

「うん、父上も母上の目も届くからって」


忙しいのに目が届く・・・

忙しいから?

お金持ちも大変なんだな

好きなことも

好きな場所へも自由に行けないのか
 

「京也様とは遊ばれるんですか?」

「・・・兄上は、僕が体弱いから
気を使って
近づかないように、してくれてるんだ」


嫌われている・・・とも聞こえる

普通なら心配してきそうだけど


「そうですか。和也様は
何かしてみたいことや
行ってみたい所はあるんですか?」

「・・・つり

「釣り、ですか?」

「・・・お祭り、行きたい」

「行かれたことは?」

「・・・1度も、ない。だめって・・・」


人が多いとこだからか・・・


「私も行ったことないので一緒ですね」

「・・・ほんと?智も行ったことない?」

「はい。ありません」

「ここら辺じゃ、僕だけなんだ・・・
じゃ、体が強くなったら
父上に言ってみよ♪一緒に行こう♪」

「ぁ、いえ、私はー」

「元気でいなくちゃね♪」

「・・・そうですね♪」


あまり不安を与えない方が

いいのかもしれない

病は気からというからな

近くの家のじいちゃんのうけうりだけど