大宮妄想です

自己満足の世界です。
皆さんのイメージと異なってもスルーしてください。
文章は拙いですが気にしないで下さいませ。




あのアプリで何度かマッチングできたのに

まだ1度もヤってない・・・

"初めてです"

って書いてる奴いても初めてじゃない

なんでわかるかって?

だってー


「こんばんは♪」

「ども」

「どのホテルに行きます♪?」


そう言いながら俺の腕に絡んできた

ま、それが目的なんだけど

初めてにしては言い慣れた言葉

ド緊張してる俺だけど

主導権を握られたくない!


「こういうの初めて?」

「はい♪このサイトは初めてです♪
俺、上手、なんですよ♪」


そう言いながらにっこり笑い

上目使いをしてきた


「・・・わり。やっぱキャンセル」

「えっ?ど、どうして?」

「俺さ、グイグイこられるの嫌なんだよ
じゃあな」


・・・よしっ!スマート♪

はぁ・・・

やっぱり慣れてる奴が多いよな


「大野。A社の案件、どうなってる?」

「企画案を送り、返事待ちです」

「よし。二宮。B社は?」

「明日急遽打ち合わせ入りました」

「打ち合わせ?」

「はい。先方がどうしても会って
話を伺いたいと。どうかされました?」

「そうか・・・おい、大野。
明日二宮と打ち合わせ行って来い」

『えっ?』


何で?

B社の担当は二宮

最初は数名で打ち合わせしたけど

今回は代表で一人だけでいいと

相手側からの指名

それを受けて二宮はやる気出してたし

二宮なら一人でも大丈夫なはず


「部長!私一人でもー」

「誤解するな。不安とかじゃない」

「じゃ、どうしてですかッ?!」


場所を変えられ話をされたのは

ちょっとよくない噂を耳にしたと

二宮を指名してきたB社の牛尾

お気に入りの相手を見つけると指名し

打ち合わせと称して酒の席を設け

その後に・・・


「ど、して最初に
言ってくれなかったんですか?」

「聞いたのが最近でな」


ただそれはあくまで噂だって話で

本当の事はわからないらしい


「でもそれなら
部長のほうがいいんじゃないですか?」

「部下を信用してないと思われるだろ?
お前は・・・
異動してきたとでも言っとけ」


ほんとかどうかわからないのに

そんな適当な・・・


次の日二宮と一緒に取引先に行った


「やぁ♪二宮くん♪悪かったね♪急に」

「いえ。大丈夫です。あ、こちらは
最近異動してきた大野です」

「大野です。宜しくお願い致します」

「仕事の環境に慣れてもらうために
急で申し訳ありませんが
同席させていただきます」

「・・・・・構いませんよ♪」


俺をじっと見て一瞬ヤな顔したな・・・

打ち合わせを進めるが

俺は二宮の隣で聞いてるだけで

近い距離で打ち合わせをする先方

部長から聞いてたから

そう見えるのかもしれないが

体を寄せて

大したことない質問や意見を言う


「二宮くん、
ここはこちらにしてもらえますか♪?」

「申し訳ありません
先日も申し上げました通り
これでは納期が遅れてしまいます。
質を落とさず進めるためには
こちらの提案を飲んでいただくしかー」

「あぁ♪そうだったね♪」


部長が言ってたこと

もしかしたら本当なんじゃ・・・?


「ご納得いただけましたか?」

「あぁ。時間をとっていただき
ありがとうございます♪
二宮くん、もしよかったらこの後ー」

「申し訳ありません。
納期が迫ってる仕事がありますので」

「じゃあ、いつなら空いてる♪?」

「え?」

「個人的なお誘いなんだけど♪」


マジだった・・・

個人的なお誘いってどう断るんだ??

そして俺がいるのにそれすら気にしてない

取り引き先だから

無下にはしないだろうってか?!

二宮!どうするんだ?!


「申し訳ありませんが
個人的なお誘いはお断りしております」

「男同士いいじゃないか♪」

「お断りします。大野帰ろう」

「二宮君!今回の取り引き、
白紙に、なんてことにー」

「なったら困るのそちらですよ?
そのような理由で
取り引きが白紙になるのなら
仕方がありませんね。
この様な事を今後
他の社員にされても困りますし。
会社の方には謝るしかありません
牛尾さん、白紙で宜しいんですね?」

すげぇ啖呵切ってんな〜

この取り引きがなくなれば

お互い損害も大きい

こいつ、肝がすわってんな・・・


「じょ、冗談だよっ♪本気にしないでくれよ」

「今後のやり取りは
メールでさせていただきますので
宜しくお願い致します」

「ぁ、ああ・・・」


挨拶をしたあと

何事もなかったかのように部屋を出た

すげぇ・・・

そう思ったのも束の間

相手先の会社を出ると

二宮は大きなため息をついた


「はぁぁぁぁ」

「どうした?」

「見てっ」


出してきた二宮の手が震えてる


「お前・・・」

「めちゃめちゃ怖かったよ・・・っ」

「啖呵切って凄かったぞ?」

「もしあれでダメになって
会社に迷惑かける事になったかと思うとっ」


震える手を重ねてぎゅっと握る

平気そうに見えたのに

そうじゃないんだな・・・


「なぁ、今日飯食いに行かね?」

「行くっ!飲みたい気分!」

「さっさと社に戻って報告して帰ろうぜ」


急いで社に戻り

資料をまとめ部長に提出


『お疲れ〜♪』

「はぁ♪無事に進んでよかった〜♪」

「部長心配してくれてたな」

「うん。大野が一緒で良かったよ、ほんと」

「何もしてねぇけどな」

「一人よりはマシ」


今までは打ち合わせは

一人ですることもあったけど

今回の一件で

二人一組にしたほうがいいな

そう、部長がぼそっと呟いてた

とりあえず

お互い労い合いながら楽しく飲んでたら


「あれ♪?」


俺達のテーブルの横に立ってる

見覚えのある顔

その隣にいる男は見覚えないけど


「ん?誰だ?」

「ぇ、酷ぉい♪この間、会ったじゃん♪」

「ん〜?」

「即刻振られたけど」

「振られ・・・?あーッ!」

「忘れてるとか酷いね・・・
もしかして、相手?」


二宮を見てそう言った