大宮妄想です。
自己満足の世界です。
皆さんのイメージと異なってもスルーしてください。
文章は拙いですが気にしないで下さいませ。




当たり前だけど

この部屋には医者も看護師も入ってこない

潤が呼んだ時だけ来るように言ってるらしい


「顔色悪いな・・・」

「大怪我したからな」

「潤、少し休んだら?手術してからずっと起きてるじゃん。俺、起きとくからさ。何かあったら起こすよ?」


さっきウトウトしてたから疲れて眠いはず


「そうだな。変わった事があったらすぐ起こしてくれ。雅紀、頼むな」

「任せて♪」


潤はソファで横になってものの数分で眠った

こんな病院だから

一人で気を張ってたんだろうな

オヤジさんと大野さんとニノの

3人同時に手術して疲れないわけないし

言ってよかった♪

大野さんは目を閉じてるけど

たまに眉間にシワが寄ってるから起きてる

痛むのかな・・・

喋らないでって潤が言ってたから

話しかけないほうが、いいよね??


ニノは・・・?


眠ったまま・・・

死ぬことはないって言ってたから

大丈夫なんだろうけど

ツンツンしたら、起きるかな?


「ニ〜ノっ。起きて〜」

「お前、怪我人だぞ」

「オヤジさんも、一番怪我が酷い大野さんも起きたのに、ニノだけまだ起きないんですよ?心配じゃないですかっ」

「そうだけど、個人差あるんじゃないのか?」

「う〜ん・・・」


ほっぺをツンツンしてもだめで・・・

なんか鏑城の時を思い出すなぁ

あの時も全然起きなくて

4日間くらい眠ったままだった

それなのにー

あ・・・・・!

・・・でも大野さん

声出すのも辛そうだったしな

むむむっ!


【・・・和也】


「ぶはッ♪!ッ、ククククク♪」

「何ッ///?!」

「お、お前っ、い、今のっ♪」

「大野さんのっ、声真似したんだけどッ///!」

「似てねー♪うはははは♪やべっ、腹いてっ♪


そんなに笑わなくったってッ///!

ハッ!大野さんが、睨んでるっ!

・・・すいませんッ!!

だってさ〜大野さんが呼んだら起きたじゃん

だから、大野さんの声なら起きるかなぁって

あれは、たまたまだったのかなぁ?





それからしばらくして大野さんは眠った


潤の痛み止めが効いたのか

眉間のシワがなくなってる

とりあえず体も脳も休めることが大事だって

それからずっと

櫻井さんと交代で起きてたけど

結局、ニノは明け方になっても目覚めない

大野さんはまだ寝てる


「潤・・・」

「問題ないんだけどな〜」

「ねぇ、鏑城の時も起きなかったよね?」

「ああ。あの時は目覚めた時、記憶が混乱してたよな〜」

「うんうん」

「今回もか・・・?」

「・・・でもさ」

「ん?」

「不知火の時は起きるの早かったよね?」

「・・・確かに。あの時は不知火に拉致されて、手術でもかなりの体力使っただろうから、まあ疲れもあったのかもしれないけど、次の日の昼には起きてたな・・・」

「でしょッ?!あれってさ、大野さんがニノの病室に来て喋ってたからじゃない?来てたって言ってたよね?手術終わった日に」


『・・・』









確かにそう・・・

いや、でもそんな事あるか?

特定の人の声を聞かないと目を覚まさないとか

俺の経験上ないぞ?!

でも、鏑城の時は

ずっと目を覚まさなかったのに

大野さんが来て、声をかけて目を覚ました

もしかしたら、今回も??


「なんかさぁ♪目覚めてないのにこんな事言うの、不謹慎かもしれないけどさ、ニノって眠り姫みたいだね〜♪王子様のキスで目を覚ますってやつ♪」


『・・・』


「何よ?」

「いや、お前、結構夢見る少女?」

「誰が少女よッ?!」

「あ、そういえばさ、夜中もたぶんそう思ったんだろうけど、相葉、大野の声真似して二宮さん呼んでてさ、それが似てなくて♪」

「へぇ。ちょっとやってみろよ」

「いいけど・・・笑わないでよッ?!」


『笑わない』


「・・・こほん。あ〜・・・【和也】」

『っ・・・・・ぶはッ♪!』


「ちょっとッ///!」

「似てねぇ〜♪」

「だろっ♪」


声を抑えて笑ってたら

大野さんが起きてたッ!


「あ、大野さん、気分はどうですか?」

「悪い・・・」


そう言い雅紀を睨み

雅紀は手で顔を隠した









え〜俺のせいっ?俺のせいっ?!

だって潤がやれって言うからやったのにッ!

・・・でもさぁ、医学的に問題ないならさ

もう心の問題じゃないの?


「・・・」


不知火の時も、鏑城の時も、今回も

連想されるのは【死】・・・

大野さんと出会った時

ニノは自殺を考えたってニノの両親が言ってた

だからニノにとっては

大野さんの声って特別なんじゃないかなぁ?

なんて・・・


・・・・・事故った後の生活は

よっぽど辛かったんだろうな・・・


そして、俺の考えを裏付けるように

その日もニノは目を覚まさなかった










マジで何でだ・・・??

手術の失敗はあり得ない

一応、頭部の検査もしたし

脚の骨折以外は問題なかった

雅紀の言ってる仮説が正しいのか?

でも今の大野さんは声が出ない・・・


念の為、もう1度検査するべきか?


「ニノ〜・・・」

「松本」

「何?」

「二宮さんを、大野のベッドに移すのは可能か?」

「大野さんのベッドに?まあ・・・特別室のベッドはデカいし、ニノは骨折だけだから問題ないけど、何でだ?」

「隣なら聞こえるんじゃないか?大野の声」

「おぉ♪そうだね♪小さくても聞こえるかもっ!」

「だろ?」


確かに隣なら・・・

でもこのまま何もせず待つのもな

大野さんだって内心、心配してると思うし


「あ、でも点滴は??」

「あぁ、それなら問題ない。壁に引っ掛けるとこある」

「あら、壁から棒が」

「へぇ♪」


大野さんは動けないから邪魔にはならない

とりあえず

やれるだけの事はやるか!


「雅紀、スタッフステーションに行って、デカいビニール袋もらってきてくれ」

「スタッフステーション?って何?」

「あ〜、ナースステーションの事」

「へぇ。今はスタッフステーションって言うんだ。知らなかったぁ。一枚?」

「ああ」

「は〜い♪」


ベッドまわりの配置替えをしてっと


「大野さん、ちょっと、試してみたいことがあるんで、ニノを大野さんの隣に移動させます」

「・・・ああ」

「大野さんはそのままで」


掛け布団を捲り

ニノが入るスペースを確認


「潤、もらってきたよ〜♪」

「さんきゅ」

「ビニール袋をどうするんだ?」

「その中にニノ入れるの?」

「入れるわけねぇだろ・・・。これの両端をハサミで切って、縦長にする」

『ふんふん』

「で、ニノの背中の下にバスタオルを入れる」

『ふんふん』


ニノのベッドを

大野さんのベッドの隣に移動させ

大野さんのベッドにビニール袋を敷く


「落とすなよ?」

「落とさないよッ!」


俺が頭の方を雅紀が足の方のタオルを握る


「3で動かせよ。ベッドにはゆっくりおろせ」

「よしッ」

「1・2・3ッ!」


『・・・ふぅ』


「体、だいぶ下の方になったよ?」

「ここでビニール袋が役に立つ。ちょっと、ベッド乗りますね」


ニノの体を跨ぎ

向かって右側の肩の下から左に向かって

腕を入れ

左手で頭を支え


「1・2・3っ!」
 

そのまま上にニノ体をずらした


『おぉ♪』


「凄い♪ニノの体が上に滑った♪」

「人の体を移動させるのって、ちょっと移動させたり支えたりするの、かなり大変だし、腰にくるんだよ。でも背中にビニール敷けば、一人でも少し楽なんだ」


『へぇ♪』


これでうまくいくといいけど・・・

ニノ、大野さん生きてるぞ!

早く目を覚ませ!