上原ひろみ『MOVE』トリオツアー。
しょっぱなから、戦っている、煽っている、
戦いあっている遊んでいる。
戦いと遊びがイコールで進んでいる。
生きていると感じさせられる、
生きていると気づかされる舞台。
自然と笑顔が出る、涙が出る。
また、笑う、泣く。
今年もがっつり楽しませていただきました。
終わらないでほしかった、帰りたくなかった。
付き人にでもなってこの人の音を毎日聞いていたいなあと
ふわっと思ってしまいました。
私はアンソニージャクソンもサイモンフィリップスも、
わからない、その凄さがわからない人間ですが、
アンソニーのあふれ出る人間味、サイモンのかっこよさ、
熟練の2人を率いたひろみちゃん。
この3人の音楽大好きだと、去年に引き続き思いました。
恐れなどものともせず全身でぶつかりあって、
音が気流に乗って紡ぎだされる感じ。
それぞれが容赦なくて、でもそれを心底楽しむ力を持っているような。
激しいぶつかり合いのコミュニケーションをしながら
同時にがっつり繋がっている。
今年は2日連続で行ってしまったけれど、
一日一日新しい音楽。
その場で生まれてもの凄い生命力で生きている音楽。
まさに今生まれている、その渦中にいさせてもらえる。
一緒に体感できる。
うん。素晴らしいエネルギーで今、ここで生きている音楽を
聴くことのできる喜び。
純粋に音楽を楽しむことを教えてもらえる尊さ。
どんなに窒息しそうな音(時に雑音騒音)の洪水の中でも、
音が失われたかのような無音の中からでも、
研ぎ澄まされた感覚と情熱とエネルギーで、
今、ここで、自分だからこそつかみうる音を
しっかりとつかみとってくることができる人のように感じました。
ラストにきた、SUITE ESCAPISM。
三部構成。
頑張ってついていったら、
クジラが大海を泳ぐように雄大で、かつミクロの世界も克明に感じられるような、
もの凄いスピードをもっているのに、同時にスローモーションでもあるような、
素敵な感覚をいただきました。
他にも、生い茂った森の中を心地よくかき分けながら進んでいく感覚、
そこから上昇していく感覚、ひとつの旅路、
純粋にどきどきわくわくきゃあきゃあ、心のふるえ、
たくさんの冒険に連れて行っていただきました。
ついて行って間違いのないツアーでした。
これからも上原ひろみさんの音に出会い続けることが楽しみです。
そしてできるならばこのトリオ、まだまだ聴きたい。
もっともっと感じ取れるようになりたい。
多少は記録できたんだろうか。
通り過ぎちゃうのがもったいなかった。
ただただ楽しんだお客様の合いの手もとても素敵なスパイスになっていた
音楽の旅路でした。











