仕事終わり、今は平手の部屋に来ている
平手はずっとノートと睨めっこをしている
だから話しかけることが出来ないし、周りの声も一切聞こえない
せっかく久しぶりに時間が合ったっと思ったが平手は家に帰ってもどうやったら欅を知ってもらえるか、どうやったらいいライブになるか、どうやったらみんなのいいところを引き出せるかをずっと考えている
最年少なのにいつも周りの事ばかり考えて、自分のことは後回し
もっと自分を大事にして欲しい
なんてソファに座り天井を見ながらボーッと考えていたらノートと睨めっこしていたはずの平手が覗き込んできてびっくりして私は床に落ちた
「わぁっ!!」
それに驚いた平手が慌てて横にくる
「ごめん、大丈夫?驚かすつもりなかったんだけど、呼んでるのにあまりにも返事がなかったから(笑)」
「大丈夫。ボーッとしてただけだから」
「何か考え事?悩みあるなら聞くよ?」
また人の心配
「リサ?」
ソファから床に落ちてそのままの状態で平手が覗き込んでいる状態
ずっと眉毛が八の字になっている平手を見たら自然と体が平手の方に近付いて首に手を回しそのままキスをした
「…‼︎」
平手はビックリしていた
「リサどうしたの?やっぱりなんかあった?」
どこまでも優しい平手
そのまま抱きついた
それから平手は何も言わず背中をさすって大丈夫と言わんばかりに頭もポンポンしてくれる
年下を感じさせないくらい安心感をくれる
そんな彼女に私は何かしてあげられてるのかな…
私でいいのかな…
そばにいる資格あるのかな…
いつの間にか涙が頬を伝っていた
平手はそれに気付いて私の肩を押して顔を見て言ってくる
「私はリサが好きだよ。いつもそばにいてくれて支えてくれて心が折れそうな時があってもリサの笑顔とか優しさに触れると持ち直せる。だから私もリサのそんな存在になりたいって思う。何があったとかは無理に聞かないけど、話してもいいって思ったらいつでも話してね」
平手はニコッと笑いながら伝えてくれた
その笑顔ズルいよ…
平手の思っていることを聞いたら心がすーっと楽になり落ち着いて涙が止まった
私も思っていることを平手に話した
「そんなに悩んでたなんて全然気付かなくてごめんね…」
「私もなかなか言葉に出来てなかったからごめん」
「…」
「平手?」
「そんなに私って伝えきれてなかった?」
「え?いつも何するにも私からだなって…」
「…それは確かに。恥ずかしいって思ってて、でもそれでここまで悩ませちゃったんだもんね。ごめん」
「今日で伝わったし、さっきの言葉も嬉しかったしだから大丈…んっ‼︎」
話している途中でキスをされる
「行きなりすぎるよ///びっく…」
また会話の途中にキスをされ、さっきよりも深いキスをされなかなか離してくれず息が限界で平手の肩をドンドンたたく
「ハァ…ハァ…ハァ…」
「ごめん、ごめん。でも…」
「ハァ…ハァ…でも?」
「もう我慢しないから」
そう平手が耳元で呟きニコッと笑いどこかに行ってしまった
自分でもわかるくらいに顔が真っ赤になっている
我慢しないってとボソッと呟きさっきのことを思い出しながら私は思った
心臓もつかな…
それと同時にどこであんなテクニックを覚えてきたんだろうと思うリサだった